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新規:2023/10/25
大塩天満宮(おおしおてんまんぐう)
<兵庫県姫路市大塩町>



大塩天満宮は、兵庫県姫路市大塩町にある天満宮で、正式名称は天満神社。旧社格は郷社です。
この大塩天満宮ですが、1998年(平成10年)に山陽電気鉄道大塩駅の北側から南側に移転しています。

神社由緒では、菅原道真公が大宰府に左遷される際に、氏子地域に立ち寄ったことを由来するとのこと。
その由縁で、旧大塩村の伊屋明神に菅公を奉祀、後に菅公が主神、在来の神が配祀となり天満宮を称したとされます。
ただ、元宮については、他に2つの説があるそうです。
1つ目は、山麓の伊屋明神に菅公を祀ったのではなく、天神山に天満神社を創建しており、それが元宮であるという説。
2つ目は、旧小林村の賀茂明神が元宮で、菅公、伊屋明神が合祀されたという説です。
なお、加茂明神は、高砂市竜山にある賀茂神社であるという説もあるそうです。

この大塩天満宮でもいろいろな祭事が行われます。
私の見たことがあるのは、正月に行われる歳旦祭・大護摩祈願祭と秋季例大祭です。
写真が残っているのは、歳旦祭・大護摩祈願祭のみで、それらを以下に掲載いたします。
秋季例大祭は、役をされていた方の自宅で毛獅子の舞を見せていただいたのですが、写真はありません。
なお、この毛獅子は胴幌一面が毛で覆われており、兵庫県の重要無形民俗文化財に指定されています。
この毛獅子は、8頭あるのですが、このときに見たのは西濱丁のものだと思います。

なお、この辺りの秋季例大祭は、下記のように少しずらして行われています。
以前は曜日に関係なく特定に日に実施されていましたが、最近は、一部が人の集まりやすい日に変更されています。
高砂神社(10/10〜11)
荒井神社、小松原三社大神社、米田天神社(体育の日の前々日、前日)
曽根天満宮(10/13〜14)
大塩天満宮(10/14〜15)
生石神社(10月第3土曜日、日曜日)

< トピック >

今回、2023年の秋季例大祭の写真を追加しました。

大塩天満宮
インデックス


大塩天満宮 火渡り法要
歳旦祭・大護摩祈願祭 2010/1/1

大塩天満宮で正月には、歳旦祭・大護摩祈願祭が行われます。
そのメインイベントの1つが『火渡り法要』です。



正式名は柴燈大護摩供法要で、無病息災、罪障消滅を願い、赤い炭火の上を素足で渡る行事です。
境内の護摩壇に点火し、願い事が書かれた護摩木が投げ込まれ、20分ほどで燃え尽きて崩れ落ちます。
この崩れた燃え殻を太い竹の棒で砕いて広げ、火渡り用に敷き詰めます。
この燃え殻の上を最初に山伏や宮司らが裸足で渡り、その後、参詣者も裸足で同じように渡ります。
以下は、その様子を順を追って撮影したものです。



丸太を井桁に組んで、その周りを生の針葉樹の枝で囲った護摩壇に火を入れます(左端の写真)。
内部で火が勢いを増すと、生の針葉樹の枝から猛烈な煙が出て、辺りを覆い尽くします(中央の写真)。
火が勢いを増すにつれ、煙は少なくなり、真っ赤な炎が見え始めます(右端の写真)。



周りを囲った生の針葉樹が燃え尽きると、煙はほとんどでなくなり、全体が真っ赤な炎で包まれます。
炎が少し鎮まるまで、山伏たちがほら貝を吹き鳴らし、般若心経を唱えていました(左側の写真)。
炎が少し鎮まると、護摩壇に願い事が書かれた護摩木が投げ込まれます(右側の写真)。



護摩壇が崩れ落ち、炎がほとんど見られなくなったところで、火渡りの準備が行われます(左側の写真)。
そして、最初に山伏が敷かれた炭火の上を裸足で火渡りを行います(右側の写真)。



その次に渡るのは、大塩天満宮の宮司さんで、ここまでは例年決まっている順番のようです(左側の写真)。
その後は、老若男女を問わず、参詣者が次々と裸足で渡って行きます(右側の写真)。

斯く言う私ですが、真っ赤な炭火の上に乗っかる勇気がなくて断念しました。
一応、乗っても火傷をしないようになっているのは知っているのですが、目の前で見るとちょっとね。


大塩天満宮 秋季例大祭

大塩天満宮の秋季例大祭は、毎年、10月14日(宵宮)と15日(本宮)に行われます。
この秋季例大祭には、6つの氏子から6台の黒漆の神輿屋台が見や入りして見られます。
両日とも、各屋台による練りだしと練り合わせが行われます。
また、8つの氏子から8頭の毛獅子(兵庫県重要無形民俗文化財)が出ます。
鎌倉時代から続くとされ、五穀豊穣への感謝や地区の安泰を願って舞が奉納されます。
大太鼓と横笛にあわせて豪壮な「道中舞」や「奉納舞」が演じられ、
中でも数人が組んで獅子頭を高く差し上げて行う「道中舞」は、祭りを盛り上げます。
宵宮では夕方の6時から、本宮では午後2時頃から奉納舞と道中舞が行われます。
また、本宮では午前10時から一ツ物神事と御面掛神事が行われます。

本宮 2023/10/15



<宮本丁の屋台>         <東之丁の屋台>         <中之丁の屋台>
大塩天満宮の近くに行く用事があったので、ついでに本宮をちらっと見てきました。
着いたとき、境内に3台の屋台が入り、少し離れて止まっていました(上段の写真)。
場所を変えて撮影を始めると3台が動き始めました。人でいっぱいの狭い境内の中を動いていきます。



始めは、少し離れてお互いにヨーイャサの掛け声とともに激しく担ぎ上げていました。




<練り合わせ>
その後、3台の屋台は寄り集まってきて、練り合わせが始まりました。
3台の屋台が寄り集まったまま、境内の中を右や左へと動き回り、人もそれに合わせて移動します。



人でごった返している境内を出ると、台の上に毛獅子が8頭並べられていました。
各々個性があり、顔が異なるのはもちろんですが、毛の色も黒や茶色と各々異なります。
本宮なので、この後、午後2時頃から「道中舞」や「奉納舞」が演じられるのでしょう。
この毛獅子の前で、入れ代わり立ち代わり記念撮影をしている方が多かったです。
残念ながら、時間がなくて毛獅子の舞は見られませんが、屋台の練り合わせが見られて満足です。









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