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境川近辺 野草編(春V)



相模原市の自宅近くを流れている境川、そこへの道すがらや境川で撮影した、季節を彩る野草などです。

< トピック >

今回、新たに見かけた下記の野草を追加しました。
雪のヤマザクラ



ここでは、被子植物はAPG III体系で、その他は従来の体系で掲載しています。
セリ目
セリ科(オオハナウド、オヤブジラミ)
ツツジ目
サクラソウ科(コナスビ)
モッコク科(ドウダンツツジ、ヒサカキ)
ナス目
ナス科(ジャガイモ、トマト)
ヒルガオ科(コヒルガオ)
ナデシコ目
タデ科(ギシギシ、スイバ)
ナデシコ科(オランダミミナグサ、ウシハコベ、コハコベ、ノミノツヅリ、ミドリハコベ)
バラ目
クワ科(マグワ)
バラ科(カラミザクラ、シロヤマブキ、テルテモモ、ノイバラ、ヤマザクラ、ヤマブキ、
     レッドロビン、シャリンバイ)
フウロソウ目
フウロソウ科(アメリカフウロ)
フトモモ目
アカバナ科(ヒルザキツキミソウ、ユウゲショウ)
ジンチョウゲ科(ミツマタ)
マツムシソウ目
スイカズラ科(アカバナヒョウタンボク)
境川近隣の春の野草
和名インデックス


オオハナウド(Heracleum lanatum Michx. var. lanatum)
<セリ目・セリ科・セリ亜科・ハナウド属>
   
   
セリ科ハナウド属の多年草で、在来種。
日本では、北海道から本州近畿地方以北に分布する。
関東以西では、亜高山や高山に、東北地方や北海道では平地でも見られる。
海外では、ラスカ、アリューシャン、カムチャッカ、サハリンに分布する。
草丈は2m近くになり、茎は太くて中空で直立し、上部で枝分かれする。
葉は互生し、基部では葉柄は長く3出葉で、小葉は3〜5裂する。
夏、上部に大きな複散形花序を付け、白色の5花弁の小花をたくさん付ける。
中央と周辺では花弁の形が異なり、周辺部の花では、外側の1花弁が大きく、2深裂する。

2016/4/23
境川の近くを走る横浜線の道床脇にオオハナウドが大きな群落を作っていました。
成長度合いに差があるようで、花序が開いていないものから、満開のものまでありました。

   
2016/5/7
上の写真を撮ってから2週間ほど経過していますが、ご覧の通り満開の状態でした。
上から見ると、花序の周辺部の花が一際大きく、特に外側の花弁の大きさが目を引きます。

   
2016/5/15
満開から1週間経ちましたが、多くの果実が出来ていました。
成熟度合い順に並べてみましたが、扁平なので、軍配のような形になります。

オヤブジラミ(Torilis scabra)
<セリ目・セリ科・セリ亜科・ヤブジラミ属>
   
セリ科ヤブジラミ属の越年草で在来種。原野や道端などに普通に見られる。
日本では、本州から四国、九州、南西諸島に分布する。海外では朝鮮半島から中国、台湾に分布する。
草丈は30〜70cmで、茎は直立し、上部で分枝する。日当たりが良いと茎や若い果実が紫色を帯びる。
葉は互生し、3回3出羽状複葉になり、小葉の裂片は細かく切れ込み、両面に粗い短毛が生える。
花期は4月〜5月でヤブジラミより早く、茎頂に複散形花序を付け、数個の小花を付ける。
花色は白色〜淡紅紫色で、花弁は5個。なお、その大きさは不揃いである。
果実は長さ6mm前後の長楕円体で、先がカギ状に曲がった刺毛がある。

2016/4/23
境川に向かう道路脇で、わずかな隙間から立ち上がっているのを見かけました。
日当たりが良い場所でしたので、茎や葉などが紫色を帯びていました。

コナスビ(Lysimachia japonica Thunb.)
<ツツジ目・サクラソウ科・オカトラノオ属・コナスビ亜属>
 


サクラソウ科オカトラノオ属の多年草で、在来種。
日本では全国の道端や草地に普通。海外では、中国、台湾、インドシナ、マレーシアに分布する。
草丈は10〜30cmで、茎には軟らかい毛が生えていて、地を這い、所々で発根する。
葉は対生し、長さ10~25oの広卵形で、先は短く尖り、基部は円形。
葉身は全縁で、やや透明な多数の腺点がある。長さ5〜10mmの葉柄がある。
花期は5月〜6月で、葉腋に1つづつ黄花を付け、花柄は長さ3〜8oで、花の直径は10mm前後ある。
花冠は合弁花で5深裂し、裂片は広卵形で平開する。萼裂片は線状披針形で先は鋭く尖り、透明な腺点がある。
果実は直径5mm前後の刮ハで、まばらに長毛が生える。これが茄子に似ているとされたのが和名の由来。

2018/5/21
境川に向かう道路脇、石垣の上で地を這うように枝を伸ばしていました。
普通に見られる野草とのことですが、はっきりと確認したのは初めてです。
きれいに開花しているものがなく、半開き状態の花ばかりでした。
まだ、結実はしていませんでしたので、果実の様子は見られませんでした。

ドウダンツツジ(Enkianthus perulatus)
<ツツジ目・ツツジ科・ドウダンツツジ亜科・ドウダンツツジ属>
 

 
ツツジ科ドウダンツツジ属の落葉低木。
日本では、本州、四国、九州の温暖な岩山に自生するが、自生地は少ない。
寒冷地でも耐えるので、庭木としては全国で見られるが、寒冷地では少ない。
樹高は1〜3mほどで、葉は互生し、枝先に集まって輪生状になる。葉縁には細かい鋸歯がある。
なお、晩秋には真っ赤に紅葉する。
花期は4月〜5月で、枝先に白い壺形の花は数輪下垂して咲かせる。なお、紅色の品種もある。
花冠は、長さ8o前後で、先が5残裂する。オシベは10本ある。

2018/4/3
自宅近くの民家の生け垣に使われていたドウダンツツジの花です。
5残裂した花冠から、メシベの花柱が少し顔をのぞかせています。
そして、壺形の花冠の奥にオシベの葯が花柱を取り巻くように付いています。

ヒサカキ(Eurya japonica)
<ツツジ目・モッコク科・ヒサカキ属>
 
モッコク科ヒサカキ属の常緑低木で、在来種。
日本では、本州から四国、九州、南西諸島に、海外では朝鮮半島から中国に分布する。
樹高は4〜8mで、樹皮は灰褐色。浅く縦裂する。
葉は互生し、長さ3〜8pの長楕円形で先が尖り、光沢があって、縁には鈍鋸歯がある。
花期は3月〜4月で、雌雄異株とされるが、両性花を付けるものもあり、明確ではない。
葉腋に花を下向きに1〜5個束生するが、雄花、雌花、両性花が混在することも多いらしい。
つぼみの内は、萼と同じ黒紫色で、開花すると花弁は淡黄白色か淡紅色になる。
雄花は、直径5mm前後で、オシベは12〜15個ある。
雌花は、直径3o前後の先の広がったカップ状で、花柱は先が3裂する。
果実は液果で、直径5mmほどの球形で、熟すと黒くなる。

2018/3/13
枝にびっしりと付いていた雄花が、咲き始めていました。
淡緑色の花弁に囲まれて、淡黄色の葯が見えています。

 
2018/4/3
雌花の写真をと思いながら出遅れてしまい、花が残っているか気にしながら見に行きました。
案の定、雌花はありましたが枯れて茶色くなったものや若い果実になったものばかりです。
あきらめきれず、探していると数個ですが、咲いている花を見つけられました。
ただ、雄花と比較すると雌花はその半分以下と小さく、柱頭が3裂した花柱が見えています。

 
2018/5/21
5月の末近くになると、枯れた花弁が付いたものも見られますが、果実も大きくなってきていました。

ジャガイモ(Solanum tuberosum L.)
<ナス目・ナス科・ナス属>
   
ナス科ナス属の多年草で、南米アンデス山脈の高地が原産地と言われている。
デンプンを多く含む地下茎を食品として利用する。
日本では、北海道が最大の生産地で、長崎の生産量も多い。
草丈は50〜100pで、地上茎は直立する。葉は奇数羽状複葉。
花期は5月から7月頃で、葉腋から花茎を長く伸ばし、散形花序を出す。
花冠は筒型で先が5裂し、花色は品種によって赤、紫、白など多様である。
オシベは5個で、黄色い葯が先で集まって花柱を囲む。
稀に果実を付けることがあり、熟するとトマトのように赤くなる。果実はアルカロイドを含む。
なお、肥大した根茎(要はジャガイモ)の芽や緑化した皮には、ポテトグリコアルカロイドが含まれる。
毒性はあまり強くないが、許容量が少ない小児は注意が必要。成人も食べない方が良い。

2016/5/7
境川に向かう道路脇の畑で、ジャガイモが薄紫の花をたくさん付けていました。
ナス科特有の花なのですが、ジャガイモがナス科の植物だと知っている人は少ないかも。

トマト(Solanum pseudocapsicum)
<ナス目・ナス科・ナス属>
 
ナス科ナス属の1年草で、南アメリカ(アンデス山脈)原産の緑黄色野菜。
日本では、冬を越せずに枯れてしまうが、熱帯地方では長年にわたって実り続ける。
樹高は1.5m以上になり、茎は軟らかくてまばらに分枝する。
葉は互生し、葉身は長さ15〜40cmの羽状複葉で、軟毛があり、縁には鋸歯がある。
葉腋に花枝を出し、総状花序に数個の黄色花を付ける。
花は直径2〜3cmの5弁花で、花弁の基部は合着する。
果実の内部は数室に分かれ、多数の種子が入っている。
果実の形は品種によって大小さまざまで、また果色も赤、紅、黄色など多様である。

2018/5/21
境川からの帰り道、道路脇の畑でトマトが花を付けていました。
花色は異なりますが、同じナス科のジャガイモの花と特徴が似ています。
ちなみに、このトマトはミニトマトではなく、普通サイズのトマトです。

コヒルガオ(Calystegia hederacea)
<ナス目・ヒルガオ科・ヒルガオ属>
 


ヒルガオ科・ヒルガオ属のつる性の多年草で、在来種。
ヒルガオ同様の形態で、ヒルガオよりいくぶん小型の花なのでこの名がある。
日本では、本州から四国、九州で見られる。
海外では、朝鮮半島から中国、台湾、モンゴル、ロシア、南アジアと東南アジアの一部などに分布する。
葉は互生し、葉先は鋭頭で基部が張り出したほこ形、張り出した耳の部分が2裂する事が多い。
花期は6月〜10月で、葉腋から長さ数pの花柄を出し、小形のロート形の花を1個付ける。
花冠の直径は3〜4cmで、五角状のことが多い。花色は淡紅色。
花柄の上部に狭い縮れた翼があるのが特徴で、同属との区別点である。
萼片は5個あるが、2個の苞が包んでいる。苞は長さ1〜2cmの3角状卵形で、鋭頭。
オシベは5個で、葯の先は尖る。メシベは1個で、柱頭は2個。
なお、コヒルガオが結実する事は少なく、地下茎で広げがる。

2018/5/21
境川近くの草原で、コヒルガオが花を付けていました。
写真では分かりにくいですが、葉の形や花柄に見られた翼から、本種と確認しました。

ギシギシ(Rumex japonicus)
<ナデシコ目・タデ科・タデ亜科・ギシギシ属>
   
タデ科ギシギシ属の多年草で、広く日本に分布している。
スイバと異なり、同じ株に両性花と雌花をつける。茎や花が赤味を帯びない点でスイバと区別できる。
茎の途中の葉の付き方や、痩果を包む萼片に瘤状のふくらみがあるかどうかでも区別できる。
草丈は40〜100cmほどになり、茎は直立して多数分枝する。
下部の葉は、長楕円形で長い柄があり、縁は波打っている。
茎葉は上部ほど小さくなり、無柄になる。葉先は丸く、基部はやや心形。
花期は5月〜6月で、花は細長い総状花序に付き、多段に密に輪生する。雌雄同株。
両性花と雌花があり、花被片(萼)6個、オシベ6個、メシベ1個からなる。
果実を3個の内花被が包む。内花被は心形で、縁に不規則な鋸歯があり、中央に長卵形のこぶがある。

2015/6/6
境川への川岸に作られている花壇で、ギシギシがたわわに果実を付けていました。
同じようにスイバも生えていたので、ギシギシとは思っていませんでした。
そのため、花の写真は撮り損ねています。

 
2018/5/21
撮り損ねていたギシギシの花ですが、開花には少し早かったようで、まだ、開いていませんでした。
開花すると、大きく開いた萼の中から、オシベの葯がぶら下がるように6個出てきます。

開花した花は、こちらを参照ください。

スイバ(Rumex acetosa)
<ナデシコ目・タデ科・タデ亜科・ギシギシ属>
   
タデ科ギシギシ属の多年草で、広く日本に分布している。
世界的にも、北半球の温帯に分布している。
雌雄異株で、葉には酸味があり、スイバ(酸い葉)の名前の語源になっている。
花期は、ギシギシよる1ヶ月程早く、茎の中程の葉には柄がなく、茎を抱くことで区別可能。
食べられるが、茎や葉にシュウ酸の酸味があり、すっぱいので酸い葉と呼ばれる。
若葉は赤色を帯び、上部の葉は柄がなく、下部の葉には長い柄がある。
葉身は長さ10pほどの長楕円状披針形、基部は矢じり形で、上部の無柄の葉は茎を抱く。
葉柄の基部の托葉は鞘状の托葉鞘となり、縁が不規則に切れ込む。雌雄異株。
茎頂の円錐状総状花序に小さな花を多数付つける。雌花は柱頭が赤く目だつ。
雄花は花被片が6個、オシベも6個。果期には内花被が直径4oのうちわのように大きくなって痩果を包む。
外花被は小さい。痩果は長さ2oほどで、黒褐色で光沢がある。

2016/4/16
境川への川岸に作られている花壇で、スイバが赤い雌花をたくさん咲かせていました。
探すと、近くに雄株もありました。ただ、雄花はまだツボミで、開花しているものはありませんでした。
花などは詳しくはこちらを参照ください。


<雄花序>

<雌花序>
 
<雄花>                   <雌花>
2018/4/10
境川の川岸に作られている花壇で、今年もスイバが花序を所々で立ち上げていました。
花は、まだ、咲き始めたばかりで、特に雄花の開いているものは極一部だけでした。
今回、それらの花を100oマクロで、撮り直しました。

ノミノツヅリ(Arenaria serpyllifolia)
<ナデシコ目・ナデシコ科・ノミノツヅリ属>
 
ナデシコ科ノミノツヅリ属の越年草で、ユーラシア原産。
見た目はコハコベに似るが、花弁が2つに割れない。
日本では、北海道から本州、四国、九州と全国に分布している。
ヨーロッパからアジア、アメリカ、アフリカにも分布する。
草丈は10〜30cmで、茎はよく分枝して枝が多い。
葉は対生し、長さが3〜7oの卵形で先が尖り、全縁で無柄。
花期は3月〜6月で、花の直径は5mm前後。花弁は卵形で白く5個。先は切れこまない。
オシベは10個あり、メシベの花柱は3個ある。
萼片は5個で、長さ3oほど。花弁より多少長めで、細毛がある。

2018/4/3
境川に向かう道路脇の草原などで、ノミノツヅリが小さな花を付けていました。
ハコベ属やミミナグサ属の様に花弁が2裂していないので、判別しやすい花です。

ウシハコベ(Stellaria aquatica (L.) Scop.)
<ナデシコ目・ナデシコ科・ハコベ属>
   
2016/4/23          2016/4/23          2016/5/15
日本では北海道から四国、九州と全国的にみられる。
世界的には、北半球に広く分布している。
草丈は20〜50pほどになり、茎は暗紫色になるか、緑色で、その場合は節が暗紫色になる。
葉は対生し、長さ5p前後の卵形で、下部の葉には柄があるが、上部では無柄で茎を抱く。
花期は4月〜10月で、白い花弁は2つに深く裂けているので10枚に見える。
メシベの花柱の数が5本で、オシベの数は10本ある。
なお、ミドリハコベやコハコベの花柱の数は3本なのと、茎の節の部分は紫色を帯びないことで判断できる。

2016/4/23
境川に向かう道路脇のわずかな隙間に、ウシハコベが着生していました。
この個体は、茎全体が紫褐色でした。メシベの花柱が5本、中央に見えています。

 
2018/4/10
上記の写真は105oに接写リングを付けて撮影したものですが、今回、100oマクロで撮り直しました。

コハコベ(Stellaria media)
<ナデシコ目・ナデシコ科・ハコベ属>
 
ナデシコ科ハコベ属の越年草で、日本では全国的にみられる。
全世界に帰化植物として定着しており、北米やヨーロッパでは極普通の庭草である。
ミドリハコベに似ているが、いくぶん小型で、茎が暗紫色を帯びる所が異なる。
草丈は10〜20cmで、茎は下部から多数分枝して、下部は地を這い、上部は斜上する。
葉は長さ1〜2cmの卵形で対生し、縁は全縁。下部の葉には長い葉柄があるが、上部では無柄になる。
花期は3月〜10月と長く、花は集散花序に付き、花柄がある。
萼片は5個で、鈍頭で楕円形。長さは3〜4oあり、縁は薄膜質。
花弁は萼片より若干短めの白色で、5個あり、2深裂する。そのため、花弁が10枚に見える。
メシベの花柱の数は3個で、オシベの数は1〜7個ある。

2018/4/3
境川から少し離れた道路脇の石垣の下で、コハコベが花を付けていました。
小さい花なので、よく見ないと花が咲いているのかどうかが良く分かりません。
よく見ると、所々に花を確認できました。右の写真で、どれが花か分かりますか。
白く見えているのが花で、見ずらいですが、この中に10個ほど確認できます。

ミドリハコベ(Stellaria neglecta Weihe)
<ナデシコ目・ナデシコ科・ハコベ属>
 
ナデシコ科ハコベ属の越年草で、日本では全国的にみられる。
アジア、ヨーロッパにも広く分布している。
花弁は2つに深く裂けているので10枚に見え、メシベの花柱の数が3本、雄しべの数が5本以上ある。
また、ミドリハコベの名が示すように、茎もたいがい緑色である。
似たものにコハコベ(茎が紫色を帯びる)や、ウシハコベ(大型で、メシベの花柱が5つある)がある。

2017/3/7
境川から少し離れた畑の畔で、耕作された後にミドリハコベが花を付けていました。
茎が緑色で、メシベの花柱の数が3本で、上記のウシハコベとは本数が違うのが分かります。

オランダミミナグサ(Cerastium glomeratum)
<ナデシコ目・ナデシコ科・ミミナグサ属>
 
ナデシコ科ミミナグサ属の2年草で、ヨーロッパ原産の帰化植物。
日本では、北海道から本州、四国に分布し、都市部では在来種と入れ替わってしまった。
日本在来種のミミナグサ(茎が暗紫色を帯びる)は、平地ではほとんど見られない。
世界的には、南北アメリカ、アジア、オセアニア、北アフリカと広範囲に分布している。
草丈は10〜60cmで、茎は直立か斜上し、全体に毛が多く、茎の上部には腺毛が多い。
葉は対生し、両面に毛が密生する。下部の葉はへら型であるが、上部では楕円形で無柄になる。
花期は4月〜5月で、枝先に集散花序を付け、白い小花を密生する。
花弁は5個で、先が2裂する。萼片は花弁より若干短く、腺毛が密生して粘る。
また、花柄は萼片と同長かまたは短く、ミミナグサは萼片より長い点で区別できる。

2018/4/3
境川から少し離れた道路脇で、オランダミミナグサが花を付けていました。
この近辺では、ミミナグサは姿を消し、見られるのはオランダミミナグサのみです。

マグワ(Morus alba)
<バラ目・クワ科・クワ属>
 


クワ科クワ属の落葉高木で、中国原産の移入種。雌雄異株。稀に雌雄同株。
養蚕用に各地で植えられていたものが、野生化している。
樹高は5〜15mになり、樹皮は灰褐色で縦に筋が入り、枝は灰褐色で無毛。
葉は互生し、葉身は8〜15pほどの広卵形。切れ込みの無いものから数裂するものまである。
葉先は尖り、基部は心形で、縁には粗い鋸歯がある。葉柄は長さ数cmで、無毛。
花期は4月〜5月で、本年枝の葉腋に花序が1個ずつ付く。
雄花序は、長さ5cm前後の円柱型で、多数の雄花が付く。花被片とオシベが各々4個ある。
雌花序は、長さ10mm前後で、多数の雌花が付く。メシベの花柱は極短く、柱頭は2個ある。
果実は集合果で、長さ15〜20mmほど。始めは淡緑色であるが、6月〜7月に赤から黒紫色に成熟する。
抗酸化作用のあるアントシアニン、ポリフェノールを多く含み、生食も可能。
また、果実はジャムにしたり、果実酒の材料にも利用される。

2018/4/10
境川に向かう道路脇の畑で、畑の仕切りのように植えられたマグワがあります。
そのマグワにたくさんの雄花序が付き、一部が開花し始めていました。
この樹に果実がなっているのを見たことがないので、雄株で間違いはないと思います。

ノイバラ(Rosa multiflora)
<バラ目・バラ科・バラ亜科・バラ属>
 
バラ科バラ属の落葉低木で、在来種。河原や原野、林縁などで普通に見られる。
日本では、北海道から本州、四国、九州と全国に分布する。
海外では、朝鮮半島から中国、台湾に分布する。
樹高は1〜2mほどで、茎は分枝して直立するが、他の物に寄り掛かってはい登ることもある。
樹皮は黒紫色で、新枝は緑色。托葉の基部に、対になった鋭い棘がある。
葉は互生し、長さ10pほどの奇数羽状複葉で、葉軸には軟毛と小さな刺がある。
小葉は数対で、長さ4cm前後の長楕円形。頂小葉は側小葉より少し大きい。
縁には鋭い鋸歯があり、表面は無毛で、葉裏には軟毛がある。
葉柄は15o前後で、托葉が合着し、托葉の縁は深く切れ込んで先端は腺になる。
花期は5月〜6月で、枝先に円錐花序を付け、芳香のある直径20oほどの白花を多数付ける。
花弁は5個で花弁の先が少し凹む。オシベは多数あり、メシベの花柱は合着して柱状になる。
花托筒(萼筒)は壺型で、花後、多肉質になり偽果を作る。
偽果は、直径10o弱の球形で、秋に赤く熟して光沢がある。

2016/5/7
境川に向かう道路脇で、フェンスにへばり付くように枝を伸ばしたノイバラを見かけました。
普通に生えているはずのノイバラですが、ノイバラの花を確認できたのは初めてです。

レッドロビン(Photinia×fraseri)
<バラ目・バラ科・モモ亜科・ナシ連・ナシ亜連・カナメモチ属>
 
カナメモチとオオカナメモチの交雑種で、米国で作出された常緑小高木。
新芽が非常に鮮やかな赤になるため、生け垣などに利用される。
なお、新芽が赤くなるのは、アントシアニンを多く含むためだが、葉が堅くなると緑に変わる。
カナメモチの選別品種(ベニカナメモチ)に似るが、本種の方が色が鮮やかで、葉が大きい。
樹高は3〜5mになり、葉は長さ10p前後の先の尖った長楕円形で、光沢がある。
花期は5月で、枝先に複散房花序を付け、多数の白い小花を付けるが、花序を付ける樹は少ないようだ。
花の直径は7oほどで、広倒卵形の花弁は5個、オシベは多数ある。
花は多数咲いていても、結実したものは確認できなかったので、不稔の可能性がある。

2015/4/12
境川に向かう道路脇で、レッドロビンが生垣に使われており、赤い壁のようになっていました。


レッドロビンとカナメモチの花

< レッドロビン >
       .
    2016/4/25            2016/4/25        2016/5/13
多摩川の近くで見かけたレッドロビンの花です。
この樹には、多くの花序が付いていますが、他の樹には全く付いていませんでした。
オシベの葯ですが、その後も白いままで花粉を出しているようには見えません。
その結果、花後には全く結実せず、右端の写真のように花柄だけが残っていました。

< カナメモチ >
 
2014/5/7        2014/6/3
レッドロビンの片親であるカナメモチの花です。
カナメモチの花弁が後に反り返っている所が少し異なりますが、よく似ています。
ただし、カナメモチのオシベの葯からは花粉(葯が開いて淡黄色の花粉が付いています)が出ています。
その結果は、花後のロッドロビンの花序とカナメモチの花序(結実している)の写真の通りです。


シャリンバイ(Rhaphiolepis indica var. umbellata)
<バラ目・バラ科・モモ亜科・ナシ連・ナシ亜連・シャリンバイ属>
 
バラ科シャリンバイ属の常緑低木で、在来種。
日本では、本州の東北地方以南から四国、九州にかけて海岸近くに自生している。
海外では、朝鮮半島、台湾に分布する。
樹高は1〜4mで、若い枝には褐色の軟毛があり、小枝は輪生状に付く。
葉は互生し、葉身は長さ4〜8cmの長楕円形で、革質で光沢があり、浅い鋸歯がまばらにある。
葉先は尖るものと、丸いものがあり、丸いものはマルバシャリンバイと呼ばれることもある。
ただ、中間型もあり、両者を明確に区別することができないため、種内変異とされる。
花期は5月〜7月で、枝先に総状花序を出し、直径10〜15mmの白い5弁花を多数付ける。
花弁は長さ1cm前後の倒卵形で、先は丸く、しばしば歯牙がある。
萼筒は漏斗状で、萼片は長さ5mm前後の卵状三角形。先が尖り、褐色の軟毛が密生する。
果実は直径7〜12oの球形で、10月〜11月に黒紫色に熟し、白粉を被る。
中には直径7〜8oの球形の種子が1個入っており、褐色で光沢がある。

2019/4/29
境川に向かう途中にある畑で、大きく刈り込まれたシャリンバイが花を付けていました。
畑の生け垣として、イヌツゲなどと共に植えられているようです。

ヤマザクラ(Cerasus jamasakura)
<バラ目・バラ科・モモ亜科・モモ連・スモモ属・サクラ亜属・サクラ節>
 
バラ科スモモ属サクラ亜属の落葉高木で、在来種。
日本では、本州の宮城、新潟以西から、四国、九州に分布する。
樹高は、15〜30mで、 幹は紫褐色〜暗褐色で、褐色の皮目が目立つ。
葉は互生し、長さ8〜12cmの長楕円形で、先は尾状に尖る。葉の表面は無毛で、裏面は粉白色。
葉縁は単鋸歯が多いが、重鋸歯の場合もある。新葉展開時には褐色味を帯びる。
葉柄は赤味を帯び、長さ25o前後で、葉柄の上部に赤い蜜腺が2個付く。
花期は3月〜4月で、散房状に2〜5個の花が付き、花序の柄は長さ5〜15oある。
花の直径は25〜35mmで、白色〜淡紅色の5弁花。花柄は15〜30mm。
萼筒は長さ6o前後の長鐘型で、萼片は細く、鋸歯はない。
開花と同時期に若葉を展開するのが特徴であるが、両者の展開時期には変異がある。
果実は直径8o前後の球形の核果で、緑色→赤色→黒紫色と熟す。
なお、ヤマザクラは変異の多い樹種で、開花時期、花付き、花色など様々な変異がある。
そのためソメイヨシノのように一気に咲くことはなく、長く楽しむことができる。

2017/4/10
マンションの自宅ベランダ前の山桜が満開になり、居ながらにして花見を楽しんでいます。
ただ、毎日のように、メジロやヒヨドリなどが訪花して、うるさい事この上なしです。


2020/3/29
 
2020/3/28                    2020/3/30
満開になったヤマザクラでしたが、久しぶりの雪に震え上がっていました(上段)。
前日(下段左)には満開となり、快晴とは行かないまでも、まあまあのお花見ができました。
と言っても、今年は新型コロナの影響で、ベランダからのお花見になってしまいましたが。
その翌日、朝方から降り始めた雪で上段のような景色となり、お昼頃には積雪数cmとなりました。
午後には降り止んだのですが、シャーベット状になった雪で、通路はグチャグチャになっていました。
運良く、夜間にあまり気温が下がらなかったので、凍ることなく、翌日にはほぼ溶けました。
桜の花はうつむいてしまいましたが、開花後7日経っていなかったので散ることはありませんでした(下段右)。

   
2017/4/27            2017/5/29            2017/5/29
4/27 花がすっかり散った頃には、たくさんの果実(サクランボ)が見られました。
5/29 1ヶ月ほど経つと、果実が赤から黒紫色と熟し始めました。
間もなく、ヒヨドリやムクドリなどがこの果実目当てに集まり、また、にぎやかな日々が始まります。

カラミザクラ(Cerasus pseudo-cerasus)
<バラ目・バラ科・モモ亜科・モモ連・スモモ属・サクラ亜属・ロボペタルム節>
 
バラ科スモモ属サクラ亜属の落葉高木で、日本では観賞用として多くの品種が作出された。
日本には、固有種、交配種を含め、おおよそ600種の品種が確認されている。
そのため、花から品種を確認するのは、特徴のあるもの以外は、困難である。
また、日本で果実を食用とする品種は、主にヨーロッパ系のセイヨウミザクラ(Prunus avium)である。
有名な佐藤錦をはじめ、ナポレオンやアメリカンチェリーがその系統となる。
一方、カラミザクラは中国原産の実が食用となる品種であるが、小ぶりで酸味が強い。
別名としてシナミザクラ(支那実桜)、中国桜桃などの名前がある。

カラミザクラは落葉小高木で、樹高は高くても10m程度である。
樹皮は灰白色で、小枝は灰褐色である。比較的枝を多く伸ばす。
葉は互生し、長さ5〜12cmの長楕円形で、先が尖り、縁には鋭い重鋸歯がある。
花期は早く、3月上旬から咲き始め、数輪がまとまって付く。
花は直径は2cm程度の一重の小輪で、白〜淡紅色の花弁は5個で、ほぼ平開する。
花柄は10〜20oほどで、萼は淡紅色で長さ5mm前後。5裂した裂片は鈍い3角形状。
オシベが長いのが特徴で、花弁と同程度か若干長めで、数十本ある。
果実は10〜15mm程度で、5月には赤く熟す。

2018/3/13
境川への道路脇の民家の庭から、白っぽいサクラが顔を覗かせていました。
ソメイヨシノなどと比べるとオシベがやたらと長く、見たことがない花でした。
開花時期や長い花柄で数輪がまとまって付く特徴はサクラ属なので、調べてみました。
なかなか、該当する特徴のサクラが見つからなかったのですが、ミザクラを見ていて、本種に気が付きました。
セイヨウミザクラが入ってくる前に、中国から入っていたのが本種だったようです。

 
2018/4/10
1ヶ月ほど経った頃、様子を見に行くと、ミザクラの名に恥じないほど、たくさんの果実を付けていました。
まだ、未熟なのできれいな緑色ですが、もう1ヶ月もすると真っ赤に熟すのでしょう。

テルテモモ(Prunus persica cv. Fastigiata)
<バラ目・バラ科・モモ亜科・モモ連・スモモ属・モモ亜属>
   
<テルテモモ>       <テルテクレナイ>       <テルテシロ>
ハナモモは、バラ科モモ亜属の落葉性低木で、中国北部が原産地。
花を観賞するために改良されたモモで、日本で数多くの品種改良がおこなわれ、種類が多い。
改良が行われるようになったのは江戸時代で、当時改良されたものが現在でも流通している。
樹高は1〜7mで、葉は互生し、長さ7〜16cmの長楕円形で先が尖り、粗い鋸歯がある。
花期は3月〜4月で、3〜5cmの花を多数付ける。
花色には、桃色、赤色、白色、紅白咲き分けがあり、一重咲き、八重咲きがある。
また、樹形にも立木性、枝垂れ性、ほうき立ち性、矮性などがあり、本種テルテモモもその1つ。

中国原産のハナモモを神奈川県農業総合研究所が品種改良した立性の品種が、テルテモモである。
通常のハナモモは枝を横に広げるが、本種は箒状に縦にまとまった樹形になり、ホウキモモの別名を持つ。
樹高は1〜4mで、葉は互生し、長さ7〜16cmの長楕円形で先が尖り、粗い鋸歯がある。
花期は3月〜4月で、直径5cmほどの八重咲きの花を多数付ける。
花色は桃色、赤色、白色とあり、各々テルテモモ、テルテクレナイ、テルテシロの名が付けられている。
ただ、これらテルテシリーズをまとめてテルテモモと呼ぶことが多い。
なお、テルテモモのテルテ「照手」は、相模原市に伝わる「照手姫伝説」から付けられたとのこと。

2018/4/3
地元、神奈川県農業総合研究所で品種改良されたためか、自宅近くで見かけるのは本種がほとんど。
境川へ向かう途中でも、あちらこちらの民家の庭先に植えられています。
上記の写真は、そのテルテモモの3品種をそろえてみたものです。

シロヤマブキ(Rhodotypos scandens)
<バラ目・バラ科・モモ亜科・ヤマブキ連・シロヤマブキ属>
   
バラ科シロヤマブキ属の落葉低木で、在来種。
自生するものは少なく、絶滅危惧種種に指定されている。
日本では、中国地方にのみ自生しているが、観賞用に全国の公園や庭木として植栽されている。
海外では、朝鮮半島から中国に分布している。北アメリカ東部に帰化して、増えている。
草丈は1〜2mになり、幹は褐色で、若い枝は緑色で無毛。
葉は対生し、長さ10p前後の長卵形で、基部はやや心形で、先は鋭く尖る。
葉の縁には鋭い重鋸歯があり、若い葉の裏には絹毛がある。古くなると脈上のみに残る。
葉表にも毛があるが、古くなると無くなる。葉柄は有毛で、長さは数o。
花期は4月〜5月で、新しい側枝の先に直径4cm前後の白花を付ける。
花弁は4個で広円形。花柱は4個で、オシベは多数ある。
萼片は長さ15oほどの狭卵形で、萼片の間には小さな副萼片があり、線形で長さは数oほど。
萼片の縁には鋸歯があり、萼片や副萼片、花柄には白い軟毛がある。
果実は痩果で、長さ7o前後の楕円体。4個が集まって付き、秋に黒く熟して光沢がある。

2016/4/16
境川の河岸近くの草むらで、隣の敷地から伸び出すようにシロヤマブキが花を付けていました。
その中に面白い咲き方をしている1輪がありました。右端の写真です。
前年の果実がちょうど花芯の辺りにあり、花の中に既に果実があるように見えます。
それにしても、この果実、1つは落果したようですが、残りは落果しないで冬を越したんですね。

ヤマブキ(Kerria japonica)
<バラ目・バラ科・モモ亜科・ヤマブキ連・ヤマブキ属>
 
バラ科ヤマブキ属の落葉低木で、在来種。
日本では、北海道から本州、四国、九州と全国の山地や谷川沿いなど、湿った所に自生する。
海外では、朝鮮半島から中国に分布する。
樹高は1〜2mになり、株立ちになり、新枝は緑色で稜がある。
茎や枝は時間と共に褐色となり、数年で枯れる。
葉は互生し、長さ6cm前後で1cmほどの葉柄がある。長卵形で、先は鋭く尖り、縁には重鋸歯がある。
花期は4〜5月で、新しく出た短い側枝の先に、黄色い花を1個付ける。花には一重と八重がある。
花は直径4cm前後で、倒卵形の花弁の先はわずかに凹む。オシベは多数あり、花柱は5〜8個ある。
萼筒は杯型で、萼片は4mmほどの楕円形。
萼筒は果期にも残り、その中に痩果が数個付く。9月頃に暗褐色に熟す。

2018/4/10
境川へ向かう道路脇で、ヤマブキが花を付けていました。
すでにピークを過ぎているようで、傷んでいる花が多いのですが、若干、きれいな花も残っていました。
それをアップで撮ったのですが、開花後、時間が経っているのか、瑞々しさに欠けます。

アメリカフウロ(Geranium carolinianum)
<フウロソウ目・フウロソウ科・フウロソウ属>
   
   2016/4/16             2016/4/16          2016/5/20
フウロソウ科フウロソウ属の1年草で、北アメリカ原産の帰化植物。
最近では、広く日本全体に分布しており、道端などでよく見かける。
草丈は、30〜40cm程度で、茎、葉柄、花柄と全体に白い軟毛がある。
葉は円形で5深裂し、裂片はさらに細かく分裂する。
花期は4月〜6月で、花は、葉腋から花柄を伸ばし数個付く。
花径は8mm前後で、花弁と萼片は5個で、オシベは10本で、メシベを囲むように付く。

2016/4/16
境川に沿う道路脇で、アメリカフウロが小さな花を付けているのに気が付きました。
花はきれいな淡紅紫色なのですが、1cmに満たない大きさしかないので目立ちません。
ニホンで見られるフウロソウの仲間の中では、小さい方になります。
ハクサンフウロなどは直径30oほどあり、小さいゲンノショウコでも15oほどあります。
その半分ほどの大きさしかないので、如何に小さいか分かると思います。

※ フウロソウ属の仲間に付いてはこちら、花の大きさについてはこちらを参照ください。

ヒルザキツキミソウ(Oenothera speciosa)
<フトモモ目・アカバナ科・マツヨイグサ属>
 
アカバナ科マツヨイグサ属の多年草で、北米が原産地の帰化植物。
観賞用に輸入されたものが野生化し、各地で見かけるようになった。
草丈は30〜60cmで、横に伸びる根茎で群生し、茎の下部は木質化する。
葉は互生し、上部の葉には波状の鋸歯があるが、下部の葉では深い切れ込みがある。
花期は5月〜8月で、直径5cm前後の淡紅色か白色の4弁花を付ける。
花弁は広倒卵形で、基部は黄色味を帯びる。オシベ8個あり、メシベの柱頭は十字に4裂する。
花弁のすぐ下に萼片が4個あり、片側に捲れ上がる。
その下に長さ10〜20o程の花托筒があり、花後、花托筒から落下する。
2018/4/10
国道16号線の街路樹、その根元にはいろいろな雑草が顔を見せてくれます。
その中にヒルザキツキミソウがあります。淡いピンクの花ですが、大きいので目につきます。
植栽されているわけではないので、踏まれたり、除草されたりと厳しい環境ですが、毎年、花を付けています。

ユウゲショウ(Oenothera rosea)
<フトモモ目・アカバナ科・マツヨイグサ属>
 
アカバナ科マツヨイグサ属の多年草で、南米から北米南部が原産地の帰化植物。
現在は、世界中の温暖な地域に広く分布している。
草丈は10〜50pほどで、茎は叢生して斜上し、白い伏毛がある。
葉は互生し、根生葉はへら形で、茎葉は披針形で長さは数p。縁には波状の浅い鋸歯がある。
花期は5月〜10月で、上部の葉腋に直径10oほどの淡紅色の花を付ける。
4個の花弁は丸く、濃紅色の脈が目立つ。オシベは8個で葯は白く、メシベの柱頭は4裂する。
萼筒は長さ7o前後あり、萼裂片も同程度の長さがあり、頂部は合着して袋状になる。
刮ハは長さ10o前後のこん棒状で、8つの稜があり、熟すと先端が4裂する。

2016/4/23
境川に向かう道路脇で、歩道と塀のわずかな隙間に着生したユウゲショウが花を咲かせていました。
1輪だけ、ポツンと淡紅紫色の花が咲いているので、遠くからでも良く目立ちます。

ミツマタ(Edgeworthia chrysantha)
<フトモモ目・ジンチョウゲ科・ミツマタ属>
 
ジンチョウゲ科ミツマタ属の落葉低木で、中国〜ヒマラヤが原産地。
日本では林内で野生化しているものも多い。
樹高は1〜2mで、よく分枝して半球形の樹形を作る。樹皮は灰色で縦の筋がある。
本年枝は必ず三つ又になって出てくるため、これが和名の由来。
葉は互生し、葉身は長さ5〜20cmの長楕円形で、先は尖り、基部はくさび形。
縁は全縁で、両面に白灰色の柔毛があり、特に裏面に多い。葉柄は長さ5〜10mm。
花期は3月〜4月で、葉の展開前に開花する。枝先や葉腋に頭状花序を付ける。
花序には小花が30〜50個ほど下向きに集まって付く。
花は両性花で、花弁はなく、萼は長さ13〜20oで、長さ13〜20oで先が4裂する。
萼裂片の外側には白い絹毛が密生し、内側は鮮黄色。
なお、園芸品種には内側がオレンジ色〜朱色のアカバナミツマタがある。
オシベは8個で、4個ずつ2段になって短い花糸で萼に付く。メシベは1個。
果実は核果で、堅果は長さ8mmほどの楕円体。6月〜7月に熟し、緑色で有毛。

2018/3/13
境川から少し離れた道路の脇で、ミツマタが大きな花序を付けていました。
下向きに垂れ下がるように、たくさんの黄色い小花が集まっています。
右側の写真を見れば、和名の由来が分かりますよね。見事に枝が3本に分枝しています。

アカバナヒョウタンボク(Lonicera tatarica)
<マツムシソウ目・スイカズラ科・スイカズラ属>
 

 
スイカズラ科スイカズラ属の落葉低木で、東ヨーロッパ原産が原産。
樹高は2〜3mで、幹は暗灰色〜褐色。縦に筋が複数入る。枝は細かく分枝し、髄は中空。
葉は対生し、長さ2〜5cmの卵状楕円形で、葉先は鈍頭、基部は切型。葉裏には軟毛が密生する。
花期は4月〜7月で、葉腋から短い花柄を出し、直径15mm前後の濃紅紫色の花を2個、対で付ける。
花冠は5裂し、1裂片が下向き、4裂片が上向きになる。
オシベは5個で、葯は鮮黄色。メシベは1個で、その柱頭は黄緑色で、拳状。
花は古くなると裂片が裏側に巻き込み、棒状に変化する。
なお、Webで調べると、本種とよく似たチシマヒョウタンボク、ベニバナヒョウタンボクが見られる。
書かれている内容からチシマヒョウタンボクとベニバナヒョウタンボクは同じもののようです。
これらは、北海道から本州中部地方の亜高山や高山に自生しているもので、本種とは別種である。

2018/4/10
境川と並走する通路脇にある公園の柵から赤い花が覗いていました。
どこかで見たような気がするのですが、思い出せません。とりあえず、写真を撮って後で調べることにしました。
ところがなかなか似た花が見つかりません。理由は花弁が4個だと思って調べていたためでした。
なかなかヒットしないので、写真を改めて見ていて、花弁が5枚であることに気が付いたしだいです。
そして、最初に見つかったのがチシマヒョウタンボクです。花が赤すぎるのと、葉が丸過ぎるのが引っ掛かります。
で、次にヒットしたのがベニバナヒョウタンボクです。ただ、説明を読むとチシマヒョウタンボクと同じもののようです。
どちらも北海道から本州中部地方の亜高山や高山が自生地なので、気象条件が違い過ぎて合いません。
そして、やっとアカバナヒョウタンボクにたどり着きました。園芸品種だったようです。
そして、名前が示す通り、果実が2個くっ付いてヒョウタンのような形をしているのが名前の由来です。
ただ、この樹の果実を昨年は見た記憶がないのです。夏には赤く熟するので、注意していたいと思います。

 
2018/5/21
果実の様子を見に行くと、結実していたのはわずかでしたが、真っ赤に熟したものがありました。
鮮やかな赤い色でおいしそうに見えますが、有毒植物(果実も)なので、間違っても食べないように。









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