ホーム相模原 ブラブラ録>城山湖、城山周辺 野草編(秋T)


城山湖、城山周辺 野草編(秋T)



純揚水式の城山発電所建設にともなって誕生したのが人造湖の城山湖。
その城山湖を周回する散策路があり、その近くでは、いろいろな野草が楽しませてくれます。
また、そこに至る城山の周辺や相模川周辺にもいろいろな野草が見られます。



ここでは、被子植物はAPG III体系で、その他は従来の体系で掲載しています。
キク目
キク科(セイタカアワダチソウ、キバナコスモス、ベニバナボロギク)
キントラノオ目
トウダイグサ科(アカメガシワ、ニシキソウ)
キンポウゲ目
キンポウゲ科(センニンソウ)
ツヅラフジ科(アオツヅラフジ)
シソ目
シソ科(クサギ)
ナス目
ナス科(アメリカイヌホオズキ)
ナデシコ目
タデ科(イタドリ)
ヒユ科(ホソアオゲイトウ)
ニシキギ目
ニシキギ科(マユミ)
バラ目
イラクサ科(アカソ)
バラ科(ノイバラ)
ブドウ目
ブドウ科(アマヅル)
ミズキ目
アジサイ科(ウツギ)
ユリ目
サルトリイバラ科(サルトリイバラ)
ユリ科(オニドコロ)
城山湖、城山周辺の野草(秋T)
和名インデックス


セイタカアワダチソウ(Solidago canadensis var. scabra)
<キク目・キク科・キク亜科・シオン連・アキノキリンソウ属>
 
キク科アキノキリンソウ属の多年草で、北米原産の帰化植物。
日本では、北海道から四国、九州まで全国に広く分布する。
日本以外でも、ヨーロッパ、アジア、オーストラリア、ニュージーランドなどに帰化している。
草丈は50〜200cmで、地下茎で横に広がり、そこから茎を真っ直ぐに立ち上げる。茎等には短毛が密生する。
葉は互生し、長さ5〜15pの披針形で、先が尖り、縁には細かい鋸歯がある。
花期は10月〜11月で、茎頂に長さ10〜50pほどの大型の円錐花序を出す。
頭花は、直径5o前後で、黄色い。その頭花を枝の上面側に多数、偏って付ける。
中心の筒状花は4個前後で、それを取り巻く舌状花は雌性で10個前後あり、舌状部は長さ3o程で細い。
果実は痩果dreamえ、長さは1mm前後、細毛があり、冠毛は汚白色である。
一時期、日本各地で群生して繁茂し、害草として問題となった。
本種は、根から化学物質を出して、周囲の植物の成長を阻害する(アレロパシー)。
その化学物質が、年を経ると自身をも抑制することとなり、現在では群生は減って来ている。

※ 時折、同時期に増えた帰化植物のブタクサと間違われることがあるが、全くの別種。

2018/11/29
本沢ダムの堤の上で、花期が終わって、白っぽい冠毛を付けたセイタカアワダチソウを見かけました。
黄色い花を大量に咲かせているイメージしかなく、種子になっているのは初めて見た気がします。
下の方には、まだ、黄色い花が若干残ってはいましたが、白っぽい冠毛がフサフサと猫のしっぽの様。


セイタカアワダチソウの花と種子

     .

黄色い花が白っぽい冠毛に変わっているだけで、見た目の形状はあまり変わりませんね。
ただ、花は上向きに咲きますが、冠毛は四方に出ているので、より太く、フサフサとした感じになります。


キバナコスモス(Cosmos sulphureus Cav.)
<キク目・キク科・キク亜科・ハルシャギク連・コスモス属>
 
キク科コスモス属の一年草で、メキシコ原産の帰化植物。
コスモスの名が付いているが、オオハルシャギク(コスモス)とは同属別種である。
日本では、園芸品種のひとつとして広く栽培されているが、一部は逸出して野生化している。
葉は、オオハルシャギクよりも切れ込み方が深く、裂片の幅も広い。
花色は、黄色か橙色が多いが、濃赤色の品種もある。
一重咲きと八重咲きがあるが園芸品種は八重咲きが多い。
暑さに強いため、オオハルシャギクよりも早く咲き始め、6月〜11月が花期となる。

2018/11/29
本沢ダムの堤の上の一角で、キバナコスモスがちょっとした群落を作っていました。
最近、時々、道端や空き地にキバナコスモスが群落を作って咲いているのを見かけるようになりました。
一度生えると、毎年のように種子で増え続けるので、厄介な雑草になっている気がします。

ベニバナボロギク(Crassocephalum crepidioides)
<キク目・キク科・キク亜科・ベニバナボロギク属>
 

 
キク科ベニバナボロギク属の1年草で、アフリカが原産地。
第2次世界大戦後に侵入し、現在では本州の関東以西、四国、九州、沖縄で見られる。
草丈は30〜70cmで、茎は直立して、あまり分枝しない。根はあまり発達しない。
葉は互生し、長さ10〜20cmの倒卵状長楕円形で、下部の葉は不規則に羽状に裂ける。
葉質は薄くて柔らかく、両面には伏し毛がまばらに生えてざらつき、縁に細かな鋸歯がまばらにある。
花期は8月〜10月で、花序は先が垂れ、下向きに頭花を付ける。
頭花は、長さ10mmほどの先すぼまりの円筒形で、総苞片が1列に取り巻き、基部に細い苞が多数付く。
全て細い筒状花で、花冠の上部が朱赤色で、下部は白色。
花柱の先は長く突き出し、2裂した花柱の先は、しばらくするとくるりと丸まる。
果実は痩果で、長さは2o前後。先端に12mm前後の白い冠毛が付く。

2018/11/29
本沢ダムの堤から駐車スペースに戻る途中、通路脇にベニバナボロギクを見つけました。
最近、町田市の薬師池公園で初めて確認した種類ですが、今年はこれで2回目の確認になります。
ノボロギクはそこここで見かけますが、本種は今年初めて確認したもので、分布を広げているのかもしれません。

アカメガシワ(Mallotus japonicus)
<キントラノオ目・トウダイグサ科・エノキグサ亜科・エノキグサ連・アカメガシワ属>
 
トウダイグサ科アカメガシワ属の落葉高木で、在来種。雌雄異株。
日本では、本州から四国、九州の山野に自生し、空き地などに真っ先に生えてくるパイオニア植物。
日本以外では、東南アジアの山野に分布する。
和名は、新芽が紅色を帯びること、そして、その葉が柏のように大きくなることに由来する。
葉は互生し、葉柄は紅色を帯び、長さは10〜20cm、葉身も同様、葉幅は5〜15cm程でかなり大きい。
初夏に枝先に円錐花序を出し、花弁のない小さな花を多数付ける。
雄花は、苞の脇に数個ずつ付き、多数のオシベが球状に付く。
雌花は、苞の脇に1個ずつ付き、子房には刺状の突起がある。

2018/11/29
本沢ダムの堤から駐車スペースに戻る途中、通路脇で黄葉したアカメガシワ見つけました。
アカメガシワは、和名の由来になった春先の赤い新葉が思い浮かびますが、秋には黄葉するのですね。
ちょっと意外な発見でした。日陰だったので今一つですが、陽が当ればもっときれいに見えるかも。


アカメガシワの新葉と花

       .
 <新葉>                  <雄花序>                  <雌花序>

左端は、同じ場所で春先に見かけたアカメガシワの赤い新葉です。
雄花序と雌花序は、各々別の場所で見かけたものです。前述の木は小さいので、雄株か雌株かは不明です。
ここでは雑草扱いで除草対象となっているようなので、大きな木にはなれないものと思われます。


ニシキソウ(Chamaesyce humifusa)
<キントラノオ目・トウダイグサ科・トウダイグサ亜科・トウダイグサ連・トウダイグサ属・ニシキソウ亜属>
 

 
トウダイグサ科ニシキソウ亜属の一年草で、在来種。
日本では、北海道から四国、九州、南西諸島に分布している。
海外では、朝鮮半島から中国、ロシア、台湾からアジア東部に分布する。
草丈は10〜25pで、茎はよく分枝して地面を這い、切ると白い液汁が出る。
茎は赤くて長毛がまばらに開出する。毛はコニシキソウより少なく、無毛のものもある。
葉は対生し、長さが5〜10oの非対称な長楕円形で、縁には不揃いで浅い鋸歯がある。
葉の表面は緑色で、裏面は白緑色。葉表にコニシキソウのような斑紋はないか、極淡い。
花期は7月〜10月で、枝先や葉腋に淡赤紫色の杯状花序を付ける。
苞葉が変化した杯に4個の赤紫色の腺体が付き、その周囲に4個の淡赤紫色の付属体が花弁のように付く。
杯状花序の雄花、雌花は退化して、それぞれオシベ、メシベになっており、メシベ1個に多数のオシベがある。
花は白い花柱(3裂して先は更に2裂)の見える雌性期に始まり、結実期を経て、雄性期になる。
果実は直径2o弱の刮ハで、表面は無毛(稀に多少の毛は生える)でしわもなく、種子が3個入る。

よく似た下記のニシキソウ亜属とは下記により判別できる。

・ニシキソウの果実にはしわも毛もなく、葉裏に毛がない。
・コニシキソウの果実は全面に伏毛が生え、葉表の中央に暗紫色の斑紋がある。
・ハイニシキソウには稜に沿って直毛が生え、あまり曲がらない。葉裏に毛がない。
・アレチニシキソウの果実は稜の毛が長くて曲がり、葉裏に伏毛が密生する。
・コバノニシキソウは全体に無毛で、刮ハも無毛。葉は全縁。

2018/11/29
本沢ダムの堤から洪水吐の方へ歩いているとき、通路脇でか細いトウダイグサ科の草本を見かけました。
花の特徴からトウダイグサ科とはわかったのですが、見かけたことがないか細さで、立ち上がっています。
写真を撮り、後で調べた結果、葉や果実の特徴から本種としました。
ただし、大半果実は無毛なのですが、写真のように短毛が密生しているものが混じっていました。
また、コニシキソウは地を這うのですが、この草本は立ち上がっています。ただ、下部に這った枝もあります。
葉に斑紋がない事、大半の果実は無毛である事で、本種と判断しましたが、いささか疑問が残ります。


トウダイグサ科ニシキソウ亜属の葉と杯状花序

       .
  <ニシキソウ>          <コニシキソウ>          <オオニシキソウ>
ニシキソウ亜属の杯状花序は、色や大きさなどは異なりますが同じような構造をしています。
ニシキソウやコニシキソウは地を這いますが、オオニシキソウは立ち上がります。
なお、これらの写真は同じ縮尺ではないので、葉の大きさを下記に示します。
ニシキソウの葉は長さ5〜10mm。葉表に班紋が出ることはない。
コニシキソウの葉は長さ6〜20mm。葉表に黒紫色の斑紋が出る。
オオニシキソウの葉は長さ15〜35mm。葉表に赤紫色の班紋が出る場合もある。


センニンソウ(Clematis terniflora)
<キンポウゲ目・キンポウゲ科・キンポウゲ亜科・イチリンソウ連・センニンソウ属>
 
キンポウゲ科センニンソウ属の常緑つる性半低木で、在来種。
日本では、北海道から本州、四国、九州と全国の日当たりの良い山野に分布する。
葉は対生で、5枚の小葉を持つ羽状複葉。小葉は卵形で葉先は尖り、全縁。
葉柄は、他の植物の茎や葉などに絡み付き、自身を固定する。
花期は8月〜9月で、葉腋から円錐花序を出し、白い花を多数付ける。
花は直径数cmほどで、上向きに咲く。花弁はなく、白い花弁状のものは萼片で十字形に開く。
多数のオシベと数個のメシベがあり、長さは萼片の半分程度しかない。
痩果は扁平な卵形で、花後、数cmほどに伸びた花柱が残り、長い毛が開いて羽毛状になる。
なお、本種は有毒植物なので、取り扱いには注意が必要です。

2018/11/29
本沢ダムの堤から駐車スペースに戻る途中、通路脇でセンニンソウが長い羽状毛を伸ばしていました。
花が咲いている頃には気付かなかったのですが、秋になって他の葉が落ちたので気が付いたようです。


センニンソウの花

     .

センニンソウの花には花弁はなく、花弁に見えるのは白い萼片です。
十字形に開いた萼片の中央に多数のオシベと数個のメシベがあります。
花後に、メシベの花柱が長く伸びて残り、長い毛が開いて羽毛状になります。


アオツヅラフジ(Cocculus orbiculatus/Cocculus trilobus)
<キンポウゲ目・ツヅラフジ科・アオツヅラフジ属>
 
ツヅラフジ科アオツヅラフジ属のつる性落葉木本で、在来種。
日本では、北海道から九州に分布している。海外では、朝鮮半島から中国南部、フィリピンなどに分布する。
花期は7月〜9月で、雌雄異株。枝先と葉腋に小さな花序をだし、黄白色の小花を付ける。
萼片、花弁は雄花雌花ともほぼ同じで、花弁と萼片は各々6個で、萼片は花弁より大きく、花弁の先は2裂する。
雄花のオシベは6個、雌花のメシベは子房が6個の心皮に分かれ、仮オシベが6個ある。
花後、心皮が離れ、各々が1個の果実になる。
果実は直径5oほどの球形の核果で、秋に熟すと白粉を帯びた黒色になる。

2018/11/29
本沢ダムの堤から駐車スペースに戻る途中、通路脇のコンクリート壁にぶら下がる黒い果実を見かけました。
ほとんどの果実は黒く萎びていたのですが、白粉を帯びて藍色の果実が少し残っていました。
その果実や葉の特徴などからアオツヅラフジと判断しました。


アオツヅラフジの花

     .
<雄花>                           <雌花>
アオツヅラフジは雌雄異株なので、上記の壁面にぶら下がっていたのは雌株ということになります。
おそらく、近くに雄株もあるのでしょうが、今の時期では確認する術がありません。


クサギ(Clerodendrum trichotomum)
<シソ目・シソ科・キランソウ亜科・クサギ属>
 
シソ科クサギ属の落葉小高木で、在来種。
日本では、北海道から本州、四国、九州のに分布し、日当たりのよい原野などに生える。
樹高は4〜8mで、樹皮は灰色〜暗灰色。多数の皮目がある。
葉は対生し、長さ8〜15cmの三角状広卵形で、葉柄も含めると30cmほどにもなる。
葉は柔らかくて薄く、毛が密集する。裏面には腺点がある。
花期は7月〜9月で、集散花序に多数の白い花を付ける。萼は5残裂する。
筒部は紅紫色で、長さ20〜25oで細く、花冠は5裂して白い裂片は平開する。
その平開した花冠から、オシベとメシベはさらに突き出す。
10月〜11月に萼が濃紅色になり、直径6〜8mmの果実が藍色に熟す。
さらに熟すと果実は黒くなり、萼片は反り返って、果実が落果する。

2018/11/29
本沢ダムの堤から駐車スペースに戻る途中、通路脇でクサギが羽子板の羽のような果実を付けていました。
真っ赤な羽のような部分は萼片で、秋に赤く色づいて反り返り、果実が藍色に熟します。
果実は更に熟して黒くなり、既に落果して赤い萼片だけになったものもありました。


クサギの花

     .

クサギの花です。萼から紅紫色の筒部が突き出し、その先が5裂して、白い裂片が平開します。
その筒部を包み込むように萼片が覆ています。秋には、この萼片が真っ赤になって反り返ります。


アメリカイヌホオズキ(Solanum ptycanthum)
<ナス目・ナス科・ナス属>
 

 
ナス科ナス属の一年草で、原産地は北アメリカ。全草に有毒。
日本では、北海道から本州、四国、九州、沖縄に分布する。
草丈は10〜100cmで、茎が細めでよく分枝し、横に広がりやすい。
葉は互生し、葉身は長さ6〜10cmの卵形で、縁は全縁か波型の鋸歯がある。
花期は6月〜11月で、葉腋ではなく茎の側面から花茎を出して2〜5個の散形花序を付ける。
花茎は短く、1点から小花茎を出す(イヌホウズキのように少しづつずれて付くことはない)。
花冠の直径は6〜12mmで、5裂した花冠の裂片は細めで、淡紫色のものが多いが白色ものものある。
1個のメシベを囲むように5個のオシベが取り囲む。黄色い葯は長さ2o前後で、柱頭は葯より低い。
花後、柄が下垂して直径5〜8oの果実(液果)を付ける。果実は光沢のある黒色に熟す。

よく似たものが多く、以下のように区別する。

・イヌホオズキは、花は白色〜淡紫色で基部まで切れ込まず幅広。果実に光沢がない。
 小花柄が少しづつずれて総状に付き、果実は球形、やや縦長になる。
・アメリカイヌホオズキは、花は淡紫色〜白色で、果実は光沢があってほぼ球形。
・テリミノイヌホオズキは、花は白色〜淡紫色で、果実の光沢が強く、トマトのような扁球形。
・ムラサキイヌホオズキは、花が淡紫色を帯び、茎など全体に紫色を帯びる。
・オオイヌホオズキは、花は白色〜淡紫色でやや大きく、花柱や葯が多種より長い。

2018/11/29
本沢ダムの堤の上を歩いているとき、きれいな紫色の花が目につきました。
近づいてみて、ナス科の花と分かりましたが、見た事がないので後で調べることにしました。
その結果、果実が球形で光沢がある事、花の特徴からアメリカイヌホオズキとしました。


ナス科ナス属の花

       .
   <イヌホウズキ>           <アメリカイヌホオズキ>        <ムラサキイヌホウズキ>
       .
  <タマサンゴ>               <ワルナスビ>             <ヒヨドリジョウゴ>
       .
 <ナス>                 <ジャガイモ>                 <トマト>
 
ナス科ナス属の花は、いろいろ特徴を持ってはいますが、基本的な構造には大差ありません。
最下段はナス科ナス属の野菜の花です。普段、良く食卓に並ぶ野菜だと思います。
ジャガイモもナス属なので、花はよく似ていますが、食べるのは地下茎であって、果実(有毒)ではないですね。
なお、他のナス属には全草有毒の品種もあるので、間違っても口にはしないでください。


イタドリ(Fallopia japonica)
<ナデシコ目・タデ科・タデ亜科・イタドリ属>
 
タデ科イタドリ属の多年草で、スカンポなどの別名を持つ。
北海道東部を除く日本全土、朝鮮半島から中国、台湾に分布する東アジア原産種。
世界の侵略外来種の選定種で、その旺盛な繁殖力ゆえに嫌われ者である。
草丈は1〜2mほどで、根茎を横に伸ばして増える。茎は中空で節があり、若い時に紅紫色の斑点がある。
葉は互生し、長さ10〜15pほどの広卵形で、基部は水平になり、先は急に尖る。
花期は7月〜10月で、葉腋から枝を出し、その先に多数の小花を付ける。
雌雄異株で、花被は白色から紅色で5裂する。
雄花にはオシベが8個あり、メシベは極小さい。雌花には3個の花柱があり、オシベは極小さい。
花後、雌花の外側の3個の花被片が翼状に大きくなり、痩果を包む。

2018/11/29
本沢ダムの堤から駐車スペースに戻る途中、通路脇でイタドリが枯れた枝を突き出していました。
この辺りでは良く見かけるので撮っていなかったのですが、果実がきれいに残っていたので撮りました。
痩果を包むように付く、翼状に大きく広がった花被片も茶色く枯れて付いたままでした。


イタドリの花

       .
<雄花>                  <雌花>                  <痩果>
イタドリは雌雄異株なので、雄株と雌株があり、前述の枯れた株は雌株ということになります。
雄花は8個のオシベ突き出し(メシベは小さい)、雌花は子房の上に3個の花柱が突き出ます(オシベは小さい)。
受粉後、3個の花被片が大きくなっていく様子が中央と右端の写真で分かると思います。


ホソアオゲイトウ(Amaranthus hybridus)
<ナデシコ目・ヒユ科・ヒユ属>
   
ヒユ科ヒユ属の1年草で、南北アメリカが原産地。
日本では、北海道から本州、四国、九州と全国に分布し、アオゲイトウを駆逐しつつある。
草丈は50〜200cmで、茎は直立し、緑色と赤みを帯びるものがある。若い枝や葉には軟毛がある。
葉は互生し、長さ5〜12cmの菱状卵形で先は尖り、長さ3〜7cmと長めの柄がある。
花期は8月〜10月で、雌雄同株、雌雄異花。茎の先や葉腋に緑色の花穂が多数付く。
花穂は直径5〜7mmの円柱状で、アオゲイトウのように横にあまり広がらず、ほっそりしている。
花穂には雄花、雌花、両性花が混在し、花は花被片よりやや長い苞に包まれている。
雄花、雌花とも花被片5個で、花被片は長さ2〜3o。雌花の花被片は若干短め。
雄花のオシベは5個。雌花のメシベの柱頭は3裂する。
胞果は長さ2mm前後で、熟すと帽子が取れるように横に裂開する。
花穂が紅紫色になるものがあり、ムラサキアオゲイトウと呼ばれているが、同一種である。
なお、よく似たアオゲイトウは、花穂が太く、花被片がさじ型で、胞果より著しく長い。

2018/11/29
本沢ダムの堤から駐車スペースに戻る途中、通路脇で見かけた大きな花穂です。
以前、よく見かけたような気がするのですが、名前が思い出せません。
後で調べて、アオゲイトウかホソアオゲイトウと分かりました。
花穂の形状や花被片の大きさからホソアオゲイトウと判断しました。
なお、以前に畑などで見たことがあるのは、アオゲイトウの方だと思います。
最近は、ホソアオゲイトウに押されて、アオゲイトウは数を減らしているそうです。

マユミ(Euonymus sieboldianus)
<ニシキギ目・ニシキギ科・ニシキギ属>
 
ニシキギ科ニシキギ属の落葉小高木で、在来種。
材質が強い上によくしなるため、古来より弓の材料として知られ、それが和名の由来になっている。
日本では、北海道から本州、四国、九州と全国に分布する。
海外では、朝鮮半島から中国、ロシア、インド、ネパール、アフガニスタン、タイなどに広く分布する。
樹高は3〜5mで、幹は灰褐色。古くなると縦に筋が入り裂ける。枝には鈍い4稜がある。
葉は対生して無毛。葉柄は長さ10o程で、葉身は長さ10p前後の長楕円形。縁に細かい鋸歯がある。
花期は5月〜6月。本年枝の葉より下の芽鱗痕の脇から集散花序が出る。
花序には、まばらに1〜7個、直径10o程の緑白色の小花を付ける。
花弁は4個、オシベは緑色の四角形の花盤の上に4個付く。
花柱には長短の2型あり、花柱の長いものは雄しべが短い。
果実(刮ハ)は、長さ1p程の倒三角形、4個の稜があり、10〜11月に淡紅色に熟す。
熟すと4裂し、橙赤色の仮種皮に包まれた種子が顔をだす。

2018/11/29
本沢ダムの堤から駐車スペースに戻る途中、通路脇で真っ赤に色付いた葉が目に止まりました。
真っ赤に色付いているのは数個で、後は右のようなまだら模様でした。
何の葉なのか分からなかったのですが、後で、葉の付き方、若い茎の特徴からマユミと分かりました。
果実が付いていたら、もっと分かり易かったのですが、見当たりませんでした。
春にはたくさんの花を付けていましたので、果実は既に落果してしまった後なのでしょうか。


マユミの花と果実

       .

春に見かけたマユミの花です。非常にたくさんの花が付いていました。
右は、富士山駅の駐車場で見かけたマユミの果実ですが、まだ、裂開していませんでした。
もっと熟すのが進むと4裂し、中から橙赤色の仮種皮に包まれた種子が顔を出します。


アカソ(Boehmeria silvestrii)
<バラ目・イラクサ科・カラムシ連・カラムシ属>
   
イラクサ科カラムシ属の多年草で、在来種。
日本は、北海道から本州、四国、九州まで、全国に分布している。
海外では、朝鮮半島から中国に分布する。
草丈は1mに達し、茎は叢生して分枝は少なく、木質化しない。茎や葉柄は赤みを帯びる。
葉は対生し、長さ十数pの広卵形で、3主脈が目立ち、葉先が3裂する。
中央の裂片の先は尾状に伸び、葉の縁には重鋸歯がある。
花期は7月〜9月で、雌雄同株。雄花序は茎の下方に、雌花序は茎の上方に付く。
雄花には、4個の淡黄白色の花被片と4個のオシベがある。
雌花は集まって赤みを帯びた球形になり花軸に並ぶ。2個の花被片が合着して筒状になる。
有性生殖の2倍体と無性生殖の3倍体があるが、全国的に3倍体の個体が多い。
なお、良く似たクサコアカソやコアカソは、葉先が3裂しないことで区別できる。

2018/11/29
本沢ダムの堤から駐車スペースに戻る途中、通路脇でアカソが長い花軸を垂れ下げています。
雌花序は茎上部に付く(雄花序は下部)のですが、20cmを超えるようなものが多々ありました。

ノイバラ(Rosa multiflora)
<バラ目・バラ科・バラ亜科・バラ属>


   
バラ科バラ属の落葉つる性低木で、日本のノバラの代表種。
沖縄以外の日本各地の山野に多く自生する。
日本以外では朝鮮半島に分布する。
樹高は2mほどになり、茎は枝分かれして直立するが、他のものに寄り掛かって這い登ることも多い。
葉は互生し、長さ10pほどの奇数羽状複葉で、小葉数は7〜9個。
小葉は楕円形で細かい鋸歯があり、表面に艶がない(テリハノイバラは艶がある)。
花期は5月〜6月で、枝先に円錐花序枝を付け、白色または淡紅色の花を多数付ける。
花は直径2cmほどで、5個の花弁は倒卵形。オシベは多数。
メシベは無毛で、花柱はゆるやかに合着して柱状になる。
果実に見えるのは偽果で、萼筒が肥大したもの。直径8mm前後の卵球形で、秋に赤く熟す。

2018/11/29
本沢ダムの洪水吐から遊歩道に上る階段辺りで、ノイバラが赤い果実を付けていました。
春にはこれでもかと言わんばかりに花を付けていたのに、果実はパラパラとしか付いていません。
もっといっぱい赤い果実が付いているのを期待していたので、ちょっと期待外れでした。

アマヅル(Vitis saccharifera)
<ブドウ目・ブドウ科・ブドウ属>
 
ブドウ科ブドウ属ののつる性落葉低木で、日本固有種。
日本では、本州の東海地方以西、四国、九州に分布する。
樹皮は褐色で、縦の筋がある。葉は互生し、葉身は長さ幅共に4〜7cmの三角状卵形。
葉身の先は尖り、基部は浅い心形。枝先の葉は三角形に近くなり、細長くなる。
葉の縁には先が小突起になる波状の浅い鋸歯(内曲した凸波状)があり、葉の両面に光沢がある。
なお、葉と対生して出る巻ひげは、ブドウ属の特徴である2節出て次の1節は出ないを繰り返す。
花期は5月〜6月で、雌雄異株。長さ4〜6cmの円錐花序を葉と対生に付ける。
ツボミは球形。花は黄緑色で、花弁5個は先がゆるく癒合し、開花時に外れて落ちる。
雄花のオシベは5個は4o前後で長く伸び、雌花のオシベは短く、外に反り返る。萼は浅い杯状。
果実は直径6mm前後の球形の液果で、黒く熟し、甘くて美味。
葉や茎を切った時に出る汁には甘みがあり、これが和名の由来となっている。

よく似たサンカクヅルとは、以下の点で区別できる。

・アマヅルは植物体に甘みがあり、サンカクヅルにはない。
・アマヅルの葉には光沢があるが、サンカクヅルには光沢がない。
・アマヅルの鋸歯は凸波状であるが、サンカクヅルは凹波状である。

2018/11/29
本沢ダムの堤から駐車スペースに戻る途中、通路脇で赤くに色付いたブドウ系の葉が目に止まりました。
後で調べてみると、葉の形状からアマヅルかサンカクヅルであろうとわかりました。
葉に光沢があり、葉の縁にある鋸歯が凸波状であることから、アマヅルであろうと思います。

ウツギ(Deutzia crenata)
<ミズキ目・アジサイ科・ウツギ属>


 
アジサイ科ウツギ属の落葉低木で、在来種。ウノハナ(卯の花)とも呼ばれる。
日本では、北海道南部から本州、四国、九州と全国に分布し、海外では中国に分布する。
日当たりの良い場所を好み、山野の川沿いや林縁に自生する。
樹高は数mになり、よく分枝する。樹皮は灰褐色で、新枝は赤褐色を帯びる。
葉は対生し、葉身は長さ5〜8pほどの楕円形〜卵状披針形で、縁に微細な鋸歯がある。
新枝や葉柄、葉の両面には星状毛があり、葉柄や葉裏の星状毛は密度が高い。
花期は5月〜7月で、枝先に円錐花序を付け、白花を多数付ける。
花弁は5個で、長さ10oほどの倒披針形で、外側には星状毛がある。
オシベは10個で、花弁より少し短めで、花糸の両側に狭い翼がある。
花柱は3〜4個で、花弁とほぼ同じ長さになる。萼片は5個で、丸みのある三角形。
なお、八重咲のものもあり、サラサウツギ(ヤエウツギ)と呼ばれ、花弁の外側に紅色が入る。
ウツギの果実は刮ハで、直径4〜6mmの椀形。未熟なものでは、花柱もまとまって上に突き出ている。
中の種子が成熟すると、花柱の数(3〜4個)に応じて丸みのある四角形や三角形になる。
そして、中央に集まって突き出ていた花柱が、外に向かって開出する。

2018/11/29
本沢ダムの堤から駐車スペースに戻る途中、通路脇でウツギの果実を見つけました。
春に見かけたアジサイ科は、ガクウツギマルバウツギだけでした。
今回はマルバウツギを見かけた所には行っていませんが、果実の形が異なります。
どちらも果実に花柱が残る所は同じでも、ウツギに萼片は残らず、マルバウツギには残ります。
この果実の花柱の周囲は比較的平たんで、萼片らしきものはないのでウツギで間違いはないと思います。


ウツギの花

     .

町田の薬師池公園で見かけたウツギの花で、けっこう目立ちます。
咲いていれば気が付くと思うのですが、城山湖では見落としていたようです。


サルトリイバラ(Smilax china)
<ユリ目・サルトリイバラ科・シオデ属>
 
サルトリイバラ科シオデ属のつる性落葉半低木で、在来種。
日本では北海道から沖縄まで全国に分布し、海外では朝鮮半島から中国に分布する。
山野や丘陵の林縁などで、日当たりが良く、水はけのよい所を好む。
茎は地を這うように伸び、長さは1〜3.5mほどになる。緑色で硬く、鈎状の刺が散生する。
葉は互生し、長さ3〜12cmの円形から広楕円形で、基部は円形で、先が少し尖る。
葉の縁は全縁で硬く、表面に光沢がある。3〜5本の葉脈があり、その表面は凹む。
葉柄には托葉が変化した長い巻ひげが1対あり、これを他の物に巻き付けて伸びる。
花期は4月〜5月で、葉腋から散形花序を出して、多数の淡黄緑色の花を付ける。雌雄異株。
花被片は6個で、長さ4mm前後の長楕円形で、先が反り返る。
雄花のオシベは6個、雌花には柱頭が3本あり、子房は3室ある。
なお、雄花のメシベと、雌花の仮オシベは、共に退化してほとんどない。
果実は液果で、直径7〜9mmの球形。10月〜11月に赤く熟す。

2018/11/29
本沢ダムの堤から駐車スペースに戻る途中、通路脇でサルトリイバラの真っ赤に熟した果実を見つけました。
真っ赤に熟していたのは写真の果実だけで、後の果実は右の写真右端のように赤みが差した程度でした。
茎に鋭い刺があり、山歩きの際にはかなり面倒な草本なのですが、果実は赤くてきれいですね。

オニドコロ(Dioscorea tokoro)
<ユリ目・ユリ科・ホトトギス属>
 
ヤマノイモ科ヤマノイモ属のつる性多年草で、日本各地の山野に自生している。
海外では、朝鮮半島から中国に分布する。
葉は互生し、長さや幅が5〜15pの円心形から三角状心形で、先が尖る。葉柄は5〜10pほど。
花期は7月〜8月で、雌雄異株。雄花序は葉腋から立ち上がり、淡緑色の花を多数付ける。
雄花の花被片は6個で、直径4oほど。平開し、オシベが6個ある。
雌花序は葉腋から垂れさがり、淡緑色の花をまばらに付ける。長さ10oほどの下位子房がある。
花弁は6個で平開し、退化したオシベ6個とメシベがあり、花柱は3裂する。
果実には3室あり、それぞれに2個の種子が入っている。種子は楕円形で、片側に翼がある。
ヤマノイモに良く似るが、葉が互生する点、ムカゴを作らない点などが異なる。
根はアルカロイドを含み、食用には適さないが、灰汁であく抜きすることで食べることはできる。

2018/11/29
本沢ダムの堤から駐車スペースに戻る途中、センニンソウの写真を撮っていて、オニドコロに気が付きました。
果実はすっかり枯れて茶色くなり、垂れ下がった花軸から上向きに立ち上がっています。
この3方向に張り出した翼状の各室に、片翼の種子が各々2個入っています。


オニドコロの花と種子

       .
<雄花>             <雌花>                  <種子>     .

オニドコロの雄花と雌花、そして種子です。
雌花の基部には子房があり、子房には3つの稜があります。これが大きくなって果実の翼状になります。
種子は、これだけ見ると松の種子とよく似ていて、よく見ないと間違えそうです。










inserted by FC2 system