城山湖、城山周辺の野草(春T)
和名インデックス |
アカネ(Rubia argyi)
<アカネ目・アカネ科・アカネ属> アカネ科アカネ属のつる性多年草で、在来種。山野や路傍、林縁などで普通に見られる。 日本では本州から四国、九州に分布し、海外では朝鮮半島から中国、台湾に分布する。 茎は盛んに分枝して、長さは1〜3mになる。茎は四角く、下向きの細かい刺がある。 葉は4個が輪生しているように見えるが、内2個は托葉が変化したもので、偽輪生である。 葉身は長さ3〜7cmの三角状卵形で、先が次第に細くなって尖り、基部は心形。 花期は8月〜10月で、葉腋から集散花序を出して、淡黄緑色の花を多数付ける。 花は直径5mm弱で、花冠は5裂し、オシベは5個。 果実は直径6mm前後で、普通は2個が接して付くが、1個だけになる場合もある。
2017/5/19
城山湖の遊歩道脇で、伸び始めたばかりのアカネを見かけました。 まだ、草丈は50cmに満たず、葉の色も若々しい黄緑色です。
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セイヨウカラシナ(Brassica juncea (L.) Czern)
<アブラナ目・アブラナ科・アブラナ属> アブラナ科アブラナ属の越年草で、ヨーロッパ原産の帰化植物。 アブラナ(Brassica rapa)とクロガラシ(Brassica nigra)の雑種である。 日本では関東以西で見られ、特に関西には多い。日本には弥生時代に伝来したといわれている。 草丈は1m以上になり、上部で分枝する。 下部の葉は大きく30pに達し、羽状深裂して頭部は大きく、鋸歯がある。 上部の葉は小さく、全縁で、葉の基部は茎を抱かない(良く似たセイヨウアブラナは茎を抱く)。 花期は4月〜5月で、花は直径10o程の十字型で、花色は黄色。萼片は開花時には斜上する。 セイヨウアブラナの花は、一回り大きく、茎頂部にまとまって咲き、萼片が開花時には直立に近い。
2017/5/10
城山湖に行く途中、相模川の上流で、河川敷に大きなセイヨウカラシナの群落を見かけました。 花期としては終盤に近いようで、花序の株には多くの果実が付いていました。 なお、茎葉が茎を抱いていませんでしたので、本種と判断しました。 ※ 下記は、よく似たセイヨウアブラナとセイヨウカラシナを比較したもので、区別点となります。
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イヌガラシ(Rorippa indica)
<アブラナ目・アブラナ科・イヌガラシ属> アブラナ科イヌガラシ属の多年草で、在来種。 日本では、北海道から本州、四国、九州と全国に分布する。 海外では、朝鮮半島から中国、台湾、インド、フィリピン、東南アジアなどに分布する。 草丈は10〜50cmで、短い根茎があり、根元から株立ちとなる。茎は赤味を帯びた暗緑色。 葉は互生し、下部の葉は羽状に裂けるが、上部の葉はほとんど切れ込みがない。 葉の縁には細かい鋸歯があり、基部には小さな耳があり、茎を抱く。 花期は4月〜6月で、直径4〜5mmの黄色い4弁花。オシベは6個あり、子房上位で、萼片は4個。 果実は長さ15〜25mmの細長い円柱状の長角果。弓上に少し曲がる。 種子は2列に並び、熟すと花被が裂開して、種子が落ちる。
2017/5/19
城山発電所の管理棟横の通路脇で、イヌガラシの大きな株を見かけました。 これほどのものは、今まで見たことがない大きさでした。 | |||||||||||
オランダガラシ(Nasturtium officinale)
<アブラナ目・アブラナ科・オランダガラシ属> アブラナ科オランダガラシ属の多年草で、ヨーロッパから中央アジアの原産の帰化植物。 北アメリカ、南アメリカ、アジア、オセアニアに移入分布する。 標準和名のオランダガラシよりも、フランス語の「クレソン」の方で呼ばれることが多い。 抽水植物もしくは沈水植物で、極めて繁殖力が強く、茎の切れ端からも発根、再生する。 茎は中空で、無毛。基部で分枝し、草丈は50p程になる。 葉は対生し、奇数羽状複葉で、小葉は楕円形で3〜11個ある。 花期は4月〜6月で、直径6oほどの白花。花冠は4裂し、裂片の長さは4o前後。
2017/5/10
城山湖に行く途中、相模川の上流、河川敷の縁でオランダガラシが花を付けていました。 オランダガラシというよりは、クレソンと言った方が分かりやすいでしょうか。 この花の咲いている状態では、料理に出てくるクレソンのイメージはないですね。 | |||||||||||
マメグンバイナズナ(Lepidium virginicum)
<アブラナ目・アブラナ科・マメグンバイナズナ属> アブラナ科マメグンバイナズナ属の2年草で、北アメリカ原産の帰化植物。 日本では明治時代に帰化が確認されており、現在では北海道から九州まで、全国で分布が確認されている。 草丈は20〜50cmで、茎は直立して上部で多数分枝する。 根生葉は、羽状に深裂してロゼットを形成し、花期には枯れるのが普通。 茎葉は互生し、長さが2〜5cmの倒披針形で濃緑色で光沢があり、粗い鋸歯がある。 花期は5月〜7月で、茎先に総状花序を付け、緑白色で直径3mm前後の4弁花を次々と咲かせる。 果実の形状は、直径4mm前後の円形で中央に筋があって軍配に似ており、それが和名の由来です。 なお、「マメ」が付くのは、似た形状の果実を付けるグンバイナズナ(直径10mm以上)より小さい事による。
2017/5/17
城山発電所の管理棟横の通路脇で、マメグンバイナズナが花を付けていました。 最近、あちらこちらで見かけるようになりましたので、分布を広げているのでしょう。 なお、ナズナの倒三角形の果実とは異なり、本種の果実は真ん丸なので、区別は容易です。 | |||||||||||
スズメノヤリ(Luzula capitata)
<イネ目・イグサ科・スズメノヤリ属> イグサ科スズメノヤリ属の多年草で、自生種。 日本では、北海道から、本州、四国、九州と全国に分布する。 イグサ科ではあるが、見た目はイグサというより、イネ科の植物に似ている。 短い茎は地上のは出ず、根生葉のみが地表に出て、伸びる。 3月頃に20cm前後の花茎を伸ばし、その先端に花が集まった頭花を多くは1個付ける。 花被片は赤褐色で、それより短い花糸のオシベが6個あり、大きめの葯が目立つ。 頭花は、最初にメシベが成熟し、その後、オシベの葯が伸びてくる。果実はさく果で、黒褐色。
2017/5/17
城山発電所の管理棟横の通路脇で、スズメノヤリが小さな群落を作っていました。 既に花は終わっていて、褐色の果実が固まって付いています。
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カモガヤ(Dactylis glomerata)
<イネ目・イネ科・イチゴツナギ亜科・イチゴツナギ連・カモガヤ属> イネ科カモガヤ属の多年草で、ユーラシア原産の帰化植物。 日本では北海道から四国、九州に広く分布している。 海外でもアフリカ、アジア、南北アメリカ、オセアニアと広範囲に移入分布する。 日本では牧草として移入され、野生化して広がった。 草丈は大きいものでは1mを超える。根茎は短く、茎は叢生して、全体に無毛で平滑。 根生葉は、長さ50cm前後で、粉白色を帯びて柔らかく、中央脈は高く隆起する。 花期は、6月〜8月で、長さ20cm程の円錐形の花序を出す。 小穂は長さ10o程の扁平な楕円形で、毛と短い芒があり、3〜6個の小花からなる。 なお、イネ科の花粉症の中でも、カモガヤはその代表格とのこと。 スギ花粉症の方の半分は、カモガヤの花粉症になると言われており、要注意植物です。
2017/5/17
城山湖脇にある駐車場。そこから少し下ったところでカモガヤを見かけました。 ちょうど満開の状態で、葯が風にあおられてヒラヒラと舞っていました。 | |||||||||||
チガヤ(Imperata cylindrica var. koenigii)
<イネ目・イネ科・キビ亜科・チガヤ属> イネ科チガヤ属の多年草で、日当たりの良い空き地よく見られる。 日本では、北海道から本州、四国、九州まで広く分布している。 海外では、アジア中西部からアフリカ、オーストラリアに広く分布している。 また、北アメリカにも帰化が確認されている。 草丈は30〜80cmで、根茎は堅くて白く、地中深く横走する。 また、新しい匍匐茎を伸ばして、その先に越冬芽(地中にある)を付ける。 葉は長さ20〜50cmの線形で、葉縁や葉先が赤くなることが多い。 なお、葉鞘や茎の節には、普通、毛がある。 花期は5月〜6月で、葉に先立って花茎を伸ばし、長さ10〜20cmの花穂を付ける。 小穂は長さ5o前後披針形で、基部に長さ10mmほどの光沢のある白い綿毛が密生する。 葯は長さ3oほど、柱頭は紫褐色で2裂し、花後にも白い綿毛の中に残ることがある。
2017/5/10
城山湖に行く途中、相模川の上流で、河川敷に大きなチガヤの群落を見かけました。 下段左は、開花している花穂で、多くの葯がぶら下がっています。 しかし、開花から時間が経っているようで、葯が紫褐色から褐色に変わっています。 一方、右側は花後の花穂で、白い綿毛が開出しています。紫褐色の柱頭が綿毛に紛れています。 ただ、雨の後ということもあり、白い綿毛がくっついていますが、天気が良いとふんわりと開きます。
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ヤワラスゲ(Carex transversa Boott.)
<イネ目・カヤツリグサ科・スゲ属・ミヤマシラスゲ節> カヤツリグサ科スゲ属の多年草で、在来種。 日本では北海道から本州、四国、九州、対馬に分布し、海外では朝鮮半島から中国に分布する。 やや湿った所に生える小型〜中型のスゲで、草丈は20〜70cmになる。 根茎は短く、匍匐茎は出さずに密に叢生する。茎の基部の鞘は濃赤色を帯びる。 葉は線形で、葉幅は5mm前後あり、葉先の方は少し垂れ下がる。 花期は、4月〜6月で、三角形の花茎をほぼ真っ直ぐに立ち上げ、茎先に小穂を数個付ける。 なお、花茎の途中には茎葉が付き、小穂の包も葉状で、花序よりも長くなる。 頂小穂は雄性で長さは数cm、その下部に長さ2〜3cmの数個の雌性の側小穂が付く。 なお、上部の雌小穂は雄小穂の基部に集まって付くが、最下部の雌小穂は柄があり、少し離れて付く。 雄小穂は淡緑色の細い棒状で短い柄があり、雄花の鱗片には芒がある。 雌小穂は太い円柱形で、果胞は5mm前後の卵形。長い嘴が付く。 雌花の鱗片は緑色で、長い芒があり果胞と同長。果胞が丸く太らんでくると芒が目立つ。 痩果は、長さ2mmほどで3稜のある卵形。黄褐色〜淡褐色である。
2017/5/17
城山湖に行く途中、相模川に沿った道路脇の空き地で、ヤワラスゲを見かけました。 結構大きな株が周りにもあったので、除草されることもなく育っているようです。 | |||||||||||
マムシグサ(Arisaema serratum)
<オモダカ目・サトイモ科・サトイモ亜科・テンナンショウ属> サトイモ科テンナンショウ属の宿根性落葉多年草で、在来種。 有毒植物で、全草にシュウ酸カルシウムの針状結晶、サポニン、コニインを含み、特に球茎の毒性が強い。 日本では、北海道から本州、四国、九州と広範囲に分布する。 海外では、朝鮮半島から中国東北部に分布する。 草丈は50〜80pほどになり、春、地下の球茎から偽茎を伸ばし、2枚の葉を展開する。 偽茎は、葉柄下部の2つの葉鞘部分が重なったもので、紫褐色のまだらな模様がある。 葉は鳥足状の複葉で、7〜15枚の楕円形の小葉からなり、その形や鋸歯の有無など変異が大きい。 花期は4月〜5月で、中央から花茎を伸ばし、紫色の仏炎苞のなかに肉穂花序を付ける。 雌雄異株で、肉穂花序の下部に萼も花冠もないオシベ・メシベだけの花を固まって付ける。 仏炎苞は、長さ10pほどの筒状部があり、その先は細くなりながら水平に前方に伸びる。 肉穂花序の先端から伸びた付属体は、棍棒状で直径8mm前後。 花後、仏炎苞の下から緑色のトウモロコシ状の果実が現れ、秋には真っ赤に熟す。 仏炎苞は紫褐色が標準であるが、緑色のものなどもあり、下記のようにいろいろな名前で呼ばれる。 アオマムシグサ、ムラサキマムシグサ、オオマムシグサ、カントウマムシグサ、コウライテンナンショウ… ただ、各々の中間的な形態のものも多く、学者によって分類も異なる。
2017/5/19
マムシグサの写真を撮りたくて、遊歩道を歩いて探しました。 やっと見つけたのがこの写真のマムシグサです。カントウマムシグサと呼ばれる緑色のものです。 このとき見つけた、花を付けているものは、この一株のみでした。 2017/5/19 後は、上段のように花を付けられない若い株か、下段のように果実になった株でした。 下段の株は、草丈が1mはあるのではと思えるほど、大きな株でした。 葉は、左側が普通のもので、右側のものは斑入りの葉でした。 | |||||||||||
ノアザミ(Cirsium japonicum)
<キク目・キク科・アザミ亜科・アザミ連・アザミ属> キク科・アザミ属の多年草で、日本固有種。 日本では、本州から四国、九州と比較的広範囲に分布する。 海外で、朝鮮半島から中国にかけて分布するものは、貯蔵根が肥大するので別種カラノアザミと思われる。 草丈は50〜100cmで、根生葉は花期でも残っており、長さ15cm前後で羽状に中裂する。 茎葉は、基部が茎を抱き、上部の葉ほど小さくなる。葉には、鋭い刺が多数ある。 花期は5月〜8月であるが、稀に秋まで咲いている場合もある。なお、春に花を付けるのは本種のみである。 頭花は茎頂に上向きに咲き、直径は4〜5cm。筒状化のみで、花色は紅紫色。稀に白花もある。 総苞は幅2〜4cmの球形で、総苞片は直立して粘液を出し、よく粘る。
2017/5/17
城山湖の遊歩道脇で見かけたノアザミです。 春のこの時期に花が見られるのは、ノアザミのみです。 | |||||||||||
ノハラアザミ(Cirsium oligophyllum)
<キク目・キク科・アザミ亜科・アザミ連・アザミ属> キク科・アザミ属の多年草で、日本固有種種。 日本では、本州中部以北の山地の草原や林縁に分布する。 草丈は60〜100pで、茎は真っ直ぐに伸び、上部で分枝する。 根際の葉は花期にも残り、羽状に深く裂ける。茎葉は上部ほど小さく、中裂して鋭い棘がある。 花期は8月〜10月で、枝先に数個の花を上向きに付ける。 頭花は、紫色の筒状花からのみなり、最初、メシベはオシベに包まれている。 花が刺激を受けると、オシベが下にさがり、白い花粉とメシベが出てくる。 オシベは数日で枯れ、長く飛び出したメシベ(先が3裂)が授粉できるようになる雄性先熟。 総苞には、クモ毛があり粘らない。総苞片は、反り返らず、短くて規則正しく斜上する。
2017/5/19
城山湖の遊歩道脇で見かけた、ノハラアザミと思われるアザミです。 まだ、ロゼットから茎が伸び始めたばかりのようで、大きく広がる根生葉が目を引きます。
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セイヨウノコギリソウ(Achillea millefolium)
<キク目・キク科・キク亜科・キク連・ノコギリソウ属> キク科ノコギリソウ属の多年草で、ヨーロッパ原産の帰化植物。 日本では、北海道から本州に分布する。 草丈は50〜100cmほどで、葉は互生し、2〜3回羽状複葉に細裂して柔らかい。 茎頂に散房花序を付け、直径5o程の頭花をたくさん付ける。 普通、周囲に5個の舌状花(雌花)が並び、中心に両性花の筒状花が複数ある。 花色は白や淡紅色が多いが、赤や黄色などの園芸品種も出回っている。床には膜質の鱗片がある。 花後、花床がふくれて円錐形になり、痩果は長さ2mmほどになる。
2017/5/19
城山湖の遊歩道をほぼ一周して、ダム湖を堰き止めている提まで戻ってきたときに見かけました。 提の上にある草原の中に、一か所、本種が固まって咲いている所がありました。 遠くから見たとき、ノコギリソウではと思ったのですが、近づいて葉を見ると違っていました。
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チチコグサ(Euchiton japonicus)
<キク目・キク科・キク亜科・ハハコグサ連・チチコグサ属> キク科チチコグサ属の越年草で、在来種。 元はハハコグサ属とされたが、チチコグサ属として分離された。 日本では全国に広がっており、道端などでよく見かける。 海外では、朝鮮半島から中国に分布している。 草丈は、15〜30cmほどで、秋に芽生えて、ロゼットで越冬し、翌春に茎を伸ばして花を付ける。 根元から匍匐茎(ほふくけい)を出して増えるので、固まりになってなえていることが多い。 花期は5月〜10月で、茎頂に頭花が丸く集まって付き、その基部に披針形の苞葉が放射状に付く。 総苞は長さ5mmほどで、総苞片は紫褐色を帯びる。
2017/5/19
城山発電所の管理棟横の通路脇で、チチコグサが小さな群落を作っていました。 最近は、チチコグサモドキなどの帰化植物が幅を利かせるようになって、あまり見かけなくなりました。 | |||||||||||
ニガナ(Ixeridium dentatum)
<キク目・キク科・タンポポ亜科・タンポポ連・ニガナ属> キク科ニガナ属の多年草で、在来種。 日本では、北海道から本州、四国、九州と全国に分布している。 草丈は50cmに達するものもある。根生葉は長い葉柄があり、長さ10cmほどの広披針形。 茎葉は、葉柄がなく、基部が丸く張り出して茎を抱く。ただし、上部では抱かないこともある。 茎の先に直径15o程の黄色い頭花を散状に付ける。 通常、舌状花は5個であるが6枚以上のものもある。特に8枚以上のものはハナニガナと呼ばれる。 オシベは筒状に合着し、先が2つに割れているメシベは筒の中にある。 総苞は、円筒形で長さは8o程。外片は極小さくて、基部に鱗片状に付く。
2017/5/19
城山発電所の管理棟横の通路脇や駐車場の近くなど、あちらこちらで見かけました。 見かけたのは舌状花が5個のニガナばかりでした。
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キショウブ(Iris pseudacorus)
<キジカクシ目・アヤメ科・アヤメ属> アヤメ科アヤメ属の多年草で、ヨーロッパが原産地の帰化植物。 明治時代に観賞用として導入され、その後、野生化して各地で見られるようになった。 日本では、北海道から本州、四国、九州と全国で見られ、「要注意外来生物」の指定を受けている。 湖沼や河川など、残水域に生育する抽水植物で、繁殖力は旺盛。なお、乾いた草地でも繁殖する。 草丈は50〜120cmで、根茎は直径数cmのピンク色。よく分枝して群生する。 葉は2列に根生し、長さ40〜100cmの剣状で、先は細く尖る。中脈が太く隆起して明瞭。 花期は5月〜6月で、花茎を立ち上げ、上部で分枝して4〜12個の花を付ける。 苞は長さ6〜9cmの緑色で、縁が褐色。外側の苞には竜骨があり、内側のものにはない。 花は鮮やかな黄色で、3個の外花被片は広卵形で、長さは5〜7cmになり、垂れ下がる。 垂れ下がる広開部の基部には赤褐色の筋紋が丸く入り、その内側は濃黄色。 3個の内花被片も鮮やかな黄色で、長さ数cmで立ち上がり、へら形。 子房下位で、子房の長さは15mm前後。断面は三角形ので、側面にへこみがある。 花柱は長さ3〜4cmで、先が不規則に切れ込み、柱頭は丸い。 ※ 環境省は「要注意外来生物」に指定し、 ●栽培にあたっては、逸出を起こさないこと ●在来種に影響を与える恐れがある場合は、積極的な防除、分布拡大抑制策の検討が望まれる として、警戒を呼び掛けている。
2017/5/10
城山湖に行く途中、相模川の上流で、相模川の岸辺にキショウブの群落が点々と見られました。 花が黄色いのでよく目立ち、見ている分にはきれいなのですが、「要注意外来生物」なんですよね。 この辺りには、岸に沿って、点々と群生していましたが、このまま放置で良いのでしょうか。 周りに影響を受けそうな植物は見当たりませんでしたが、繁殖防止対策は必要かも。 | |||||||||||
ニワゼキショウ(Sisyrinchium rosulatum)
<キジカクシ目・アヤメ科・ニワゼキショウ属> アヤメ科ニワゼキショウ属の1年草。北米が原産地の帰化植物。 日本では全国の痩せ地に普通に見られる。 草丈は10〜20cmで、茎は基部で枝分かれして直立し、両側に翼があり扁平。 葉は長さが4〜8pの剣状葉で、2つ折りになって茎を抱き、縁には微細な鋸歯がある。 花期は5月〜6月で、茎先に細い花柄を出し、小花を次々に咲かせる。 花は直径15mm前後で、花被片は内花被片3個と外花被片3個からなり、赤紫色のものと白色のものがある。 なお、青紫色のものもあるが、これはオオニワゼキショウとの雑種である。 花は、受粉すると1日ですぼんでしまう。
2017/5/19
城山発電所の管理棟横の通路脇で、ニワゼキショウがポツリポツリと咲いていました。 大半は赤紫色の花でしたが、淡青紫色のものも幾分見られました。 おそらく、オオニワゼキショウとの雑種が少し混じっているものと思われます。 | |||||||||||
ミヤマナルコユリ(Polygonatum lasianthum)
<キジカクシ目・キジカクシ科・スズラン亜科・アマドコロ連・アマドコロ属> キジカクシ科アマドコロ属の多年草で、在来種。 日本では、本州から四国、九州の山林や草原に自生する。 草丈は30〜70cmで、地下茎は横に這い、節間は短い。 茎の下部は直立するが、中上部は斜上して無毛。 葉は互生して長さ6〜11cmの長楕円形で、先は尖るが鈍端。基部には短茎がある。 花期は5月〜6月で、花柄は斜上して緩やかに曲がり、3〜8個の花を付ける。 花被は長さ20o前後で、基部には1mmに満たない短柄がある。 花被の先は6浅裂し、裂片はそり返らず、先に小突起がある。 花糸は中ほどまで花被の筒部と合着して長軟毛がある。花柱は無毛で先端は頭状。 よく似たアマドコロは花の基部に短柄はなく、ナルコユリの花柄は基部から下に曲がる点で区別可能。
2017/5/19
城山湖の遊歩道脇で、所々でナルコユリと共に見かけました。 ナルコユリとは、花柄が斜上するか否かで区別可能ですが、見た目はよく似ています。 | |||||||||||
ナルコユリ(Polygonatum falcatum)
<キジカクシ目・キジカクシ科・スズラン亜科・アマドコロ連・アマドコロ属> キジカクシ科アマドコロ属の多年草で、在来種。 日本では、本州から四国、九州の山林や草原に自生する。 草丈は50〜130cmで、地下茎は横に這い、節間は短い。茎は丸くて無毛。 葉は互生して長さ10〜20cmの披針形で、先は尖るが鈍端。基部は短柄あるいは無柄。 花期は5月〜6月で、花柄は基部から下に曲がり、3〜8個の花を付ける。 花被は長さ20o前後で、基部には1mmほどの短柄がある。 花糸は中ほどまで花被の筒部と合着して無毛。花柱は無毛で先端は頭状。 よく似たアマドコロは花の基部に短柄はなく、ミヤマナルコユリの花柄は斜上する点で区別可能。
2017/5/19
城山湖の遊歩道脇で、所々でミヤマナルコユリと共に見かけました。 ミヤマナルコユリとは、花柄が斜上するか否かで区別可能ですが、見た目はよく似ています。 | |||||||||||
オオバギボウシ(Hosta sieboldiana)
<キジカクシ目・キジカクシ科・リュウゼツラン亜科・ギボウシ属> キジカクシ科ギボウシ属の多年草で、東アジアの特産種。 日本では、北海道から本州、四国、九州に分布している。 日本海側に生えるものをトウギボウシとして分けていた時期もあるが、現在は同一種とされている。 草丈は1mほどになり、葉は根生葉で長い葉柄があり、葉身は卵状楕円形で長さ30cm前後になる。 基部は心形で、葉裏の葉脈は盛り上がり、脈状に小突起が少し見られる。 花期は6月〜8月で、花茎が1mほど伸びて、淡紫色〜白色の花を横向きに多数つける。 花は漏斗型で、5cmほどの長さになり、基部に緑白色の苞がある。 和名の「ギボウシ」は、ツボミが欄干の擬宝珠(ぎぼし/ぎぼうしゅ)に似て、葉が大きいことに由来する。
2017/5/19
城山湖の遊歩道脇で見かけたオオバギボウシです。 まだ、葉が数枚出た程度ですが、あまり大きな株ではないようです。
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