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おさんぽ録 昆虫編V



近くの多摩川の河川敷への散歩がてら撮影した、昆虫たちです。

< トピック >

今年新たに見かけた、下記の昆虫を追加しました。

キリウジガガンボ、タカサゴハラブトハナアブ



ここでは、下記の昆虫を掲載しています。
ハチ目・ハバチ亜目・ハバチ上科
ハバチ科(セグロカブラハバチ、カブラハバチ、ニホンカブラハバチ、オスグロハバチ、ハグロハバチ)
ミフシハバチ科(アカスジチュウレンジ、ルリチュウレンジ)
ハエ目・ハエ亜目・アブ下目・アブ上科
シギアブ科(クロシギアブ、ヤマトシギアブ)
ハエ目・ハエ亜目・ムシヒキアブ下目・ムシヒキアブ上科
ツリアブ科(クロバネツリアブ)
ムシヒキアブ科(アオメアブ、シオヤアブ、サキグロムシヒキ)
ハエ目・ハエ亜目・ミズアブ下目・ミズアブ上科
ミズアブ科(アメリカミズアブ)
ハエ目・ハエ亜目・ハエ下目・ハナアブ上科
ハナアブ科(スイセンハナアブ、ハイジマハナアブ、ナミハナアブ、オオハナアブ、キゴシハナアブなど)
ハエ目・ハエ亜目・ハエ下目・ヒツジバエ上科
クロバエ科(ツマグロキンバエ)
ハエ目・ハエ亜目・ハエ下目・ヤチバエ上科
ツヤホソバエ科(ヒトテンツヤホソバエ)
ハエ目・カ亜目・ケバエ下目・ケバエ上科
ケバエ科(メスアカケバエ、ハグロケバエ、クロアシボソケバエ)
トゲナシケバエ科(クロトゲナシケバエ)
ハエ目・カ亜目・ガガンボ下目・ガガンボ上科
ガガンボ科(キリウジガガンボ)
和名インデックス


ハグロハバチ(Allantus luctifer)
<ハチ目・ハバチ亜目・ハバチ上科・ハバチ科・ハグロハバチ亜科・ハグロハバチ属>
 

 
日本では北海道から九州、四国と、ほぼ全国で見られる。
ハチ亜目に属するハチ類より原始的なハチ類と考えられている。
全身が黒色で、メスのみ第1腹背板両端、第3、第4背板両後縁に淡青色の紋がある。
幼虫の食草は、ギシギシやスイバなどのタデ科の植物で、体側に黒斑が一列に並ぶイモムシです。

2014/6/3
多摩川への道路脇の街路樹の下で、葉に止まっている本種に気が付きました。
近づいても逃げなかったので、葉をそっと待ちあげて、横から模様が見えるように撮影しました。
拡大写真は、その模様の部分で、脚の一部や前翅の中程にも淡青色の模様があります。
この特徴から、このハグロハバチの個体はメスということになります。


セグロカブラハバチ(Athalia infumata)
<ハチ目・ハバチ亜目・ハバチ上科・ハバチ科・ハグロハバチ亜科・カブラハバチ属>

日本では北海道から九州、四国と、ほぼ全国で見られる。
ハチ亜目に属するハチ類より原始的なハチ類と考えられている。
前胸背は黒色で、腹部は、第1節背面も含めて全て橙色である。
脛節は、末端だけでなく、全体が黒くなっている。
発生は、春に2回、秋に1回で、夏は土中の繭の中で幼虫態で過ごし、冬も同様の幼虫態で越冬する。
幼虫の食草は、限られた種類に限定されているものが多く、農林害虫となっている。

2013/4/26
セイヨウジュウニヒトエを撮影中、どこからともなく飛んできて、葉の上に止まりました。
あちらこちらで見かけるのですが、名前までは調べたことがありませんでした。
写真からセグロカブラハバチと分かりましたが、弱弱しい感じで、ハチの仲間とは思ってもいませんでした。
ハチと言っても、ハチ亜目のハチ類とは異なり、毒針を持たず、人を刺すことはないとのこと。
なお、セグロカブラハバチは、名前から分かる通り、カブラなどのアブラナ科の葉を食害します。
食害するのは、幼虫で、イモムシ状で「菜の黒虫(なのくろむし)」と呼ばれているそうですが、見たことはありません。

※ よく似た仲間に、カブラバチとニホンカブラハバチが居り、両者とも胸部背面が朱色です。
なお、中肢、後肢の脛節の色が、朱色がカブラハバチで、黒色がニホンカブラハバチです。


  2014/4/24                2014/4/24              2014/4/28
4/24 昨年見かけた同じ場所で、今年は10匹程が飛び回っていました。
撮影時には、気が付きませんでしたが、後でよく見ると、3種類のカブラハバチが混じっていたようです。
昨年とは違い、接写用のレンズセットでしたので、かなりアップで撮影できました。
胸部背面の黒い部分が良く分かると思います。

4/28 まだ、多くのハバチが飛び回っており、交尾しているものもいました。
その中で、本種は他種よりも少なめで、この日は1枚だけの撮影でした。


カブラハバチ(Athalia rosae ruficornis)
<ハチ目・ハバチ亜目・ハバチ上科・ハバチ科・ハグロハバチ亜科・カブラハバチ属>

日本では、北海道から本州、四国、九州と全国で見られる。
ハチ亜目に属するハチ類より原始的なハチ類と考えられている。
前胸背は橙色で、後部は黒くなる。ニホンカブラハバチと異なり、腹部第1節背面も橙色である。
脛節は、ニホンカブラハバチと異なり、末端部のみ黒くなる。
発生は、春に2回、秋に1回で、夏は土中の繭の中で幼虫態で過ごし、冬も同様の幼虫態で越冬する。
幼虫の食草は、限られた種類に限定されているものが多く、農林害虫となっている。

2014/4/22
セイヨウジュウニヒトエの周りを飛び回っていたハバチの中の1種が、本種でした。
撮影後の確認で、前胸背の後半、翅の付け根あたりの黒斑、脛節の末端のみが黒い点で、本種としました。
ただ、正直なところ、飛んでいるときはもちろん、止まっているときでも、ニホンカブラハバチとの判別は困難です。


ニホンカブラハバチ(Athalia Iugens infumata Marlatt)
<ハチ目・ハバチ亜目・ハバチ上科・ハバチ科・ハグロハバチ亜科・カブラハバチ属>

日本では、北海道から本州、四国、九州と全国で見られる。
ハチ亜目に属するハチ類より原始的なハチ類と考えられている。
前胸背は橙色で、前述の2種のハバチと異なり、腹部第1節の背面が黒色になるのが特徴。
脛節は、カブラハバチと異なり、全体が黒くなる。
発生は、春に1回、秋に1回で、夏は土中の繭の中で幼虫態で過ごし、冬も同様の幼虫態で越冬する。
幼虫の食草は、限られた種類に限定されているものが多く、農林害虫となっている。

2014/4/24
セイヨウジュウニヒトエの周りを飛び回っていたハバチの中の1種が、本種でした。
撮影後の確認で、前胸背全体が橙色であること、脛節全体が黒い点で、本種としました。
なお、1枚目(左端)の個体は、少し小型で、翅の色も透明に近いほど淡く、腹部第1節が黒いのが見えます。
下記の4/28の写真から、おそらくオスの個体と思われ、他の2枚はメスの個体と思われます。


2014/4/28
飛び回っている中で、一回り大きな個体を追っていると近くの葉に止まりました。
ただ、ちょっと遠目で、どうやって撮ろうかと考えていると、小さめの個体が飛んできました。
そして、あっという間に交尾の体制に入ったのです。それが、1枚目(左端)の写真です。
オスが、翅を半開きにしてぶら下がった状態で交尾していました。腹部第1節の背面が黒いのが良く分かります。
撮りにくい場所だったので、四苦八苦しながら撮ったのですが、ものの1分もしないうちに、オスは飛び去りました。
しばらく、メスはその場所にいたのですが、ヒラドツツジの方に移動し、さらにどこかに飛んで行ってしまいました。

セグロカブラハバチ、カブラハバチ、ニホンカブラハバチの3種は、生態も良く似ています。
アブラナ科の植物(アブラナ、カブ、ダイコンなど)の葉の組織内に1粒づつ産卵します。
孵化した幼虫は、2齢末期まで表皮を残して、内部の葉肉部分のみを食害します。
2齢末期になると表皮に穴が開くほど食害するようになり、3齢以後は葉脈のみ残して葉肉を食べます。
そのため、これらの幼虫(ナノクロムシ)に食害された葉は、きれいな網目状になります。
これら3種の幼虫は、その名の通り黒いイモムシで、外見も良く似ています。
よく見れば、カブラハバチはツルっとしているのに、ニホンカブラハバチには、いぼ状の突起があります。
セグロカブラハバチは、黒というよりは少し灰色っぽい色で、いぼ状の突起はありません。

 
2015/5/20
いつもの多摩川への散歩道の途中、道端のハマダイコンの葉に付いている黒いイモムシを見つけました。
そう、菜の黒虫です。その名の通り、真っ黒で、いぼ状の突起が見られます。
その特徴から、ニホンカブラハバチの幼虫と判断しました。


オスグロハバチ(Dolerus similis japonicus)
<ハチ目・ハバチ亜目・ハバチ上科・ハバチ科・シダハバチ亜科>

日本では北海道から九州、四国と、ほぼ全国で見られる。
ハチ亜目に属するハチ類より原始的なハチ類と考えられている。
幼虫の食草は、スギナです。

2013/5/16
多摩川の土手を散歩中、通路脇で真っ黒なはバチらしきものを見つけました。
いろいろと調べた結果、オスグロハバチのオスとしました。

 
2013/5/22
多摩川の土手を散歩していて、見つけたものです。
当初、胸部背面や脚の色からニホンカブラハバチではないかと思っていました。
しかし、触角がニホンカブラハバチより細長く、さらに調べていてオスグロハバチのメスと分かりました。
個体が止まっていたのは食草のスギナであり、間違いはないと思われます。


アカスジチュウレンジ(Arge nigronodosa)
<ハチ目・ハバチ亜目・ハバチ上科・ミフシハバチ科>

日本では北海道から本州、四国、九州とほぼ全国で見られる。
海外では、中国から、サハリン、シベリアに分布する。
体長は10mmほどで、頭部と脚は黒、翅は半透明で黒く、胸部と腹部は明るい橙色。
胸部背面には、黒いこぶが3つと橙色のこぶが1つある。
触角は、3節からなり、第1節と第2節は短くて、第3節が長い。これが科名の由来になっている。
幼虫はイモムシで、その食草はバラ科の葉。集団で食害するので、バラ愛好家には嫌われている。

2013/9/9
河川敷のイタドリの花で、ハバチと思われる腹部の橙色が目立つハチを見かけました。
後で調べて、胸部背面の特徴からアカスジチュウレンジと判定しました。


ルリチュウレンジ(Arge similis)
<ハチ目・ハバチ亜目・ハバチ上科・ミフシハバチ科>

日本では北海道から本州、四国、九州とほぼ全国で見られる。
海外では、朝鮮半島から中国、台湾に分布する。
体長は10mmほどで、全体に黒色で、るり色の金属光沢がある。
翅は半透明で、触角は、3節からなり、第1節と第2節は短くて第3節が長いが、これが科名の由来。
幼虫はイモムシで、その食草はツツジ科の葉。集団で食害するので、放っておくと丸坊主にされる。
若齢時は集団行動を取るが、成長するにつれ分散していく。越冬は蛹。

2014/7/10
多摩川からの帰り道、ルリチュウレンジが目の前を横切って、歩道に止まりました。
あわててカメラを出し、思わず、人目も気にせずに写真を撮ってしまいました。
名前に違わず、全身にるり色の光沢をまとったきれいな昆虫です。


クロシギアブ(Rhagio morulus)
<ハエ目・ハエ亜目・アブ下目・アブ上科・シギアブ科>
 
2013/4/22                      2013/4/25
初夏に見られる体長約10mmの黒い小さなアブで、弱々しくひらひら飛ぶ。
長くは飛ばず、ちょっと飛んでは何かに止まり、じっとしていることが多い。
体色は闇褐色で、胸背に2本の灰白色の縦線がある。翅は黒味を帯びた半透明で、翅脈は黒色。
♂の複眼は少し離れ、メスの複眼は大きく離れている。また、オスに比べ、メスの体色は薄い。
シギアブの仲間では、幼虫が未知のものが多いが、本種も詳しい生態は不明である。

4/22 多摩川の土手で、ギシギシの葉に止まる交尾中のハエのような、アブのような昆虫を見かけました。
同じ頃に飛び回っているケバエの仲間かと思っていたのですが、シギアブの仲間と判明しました。
外見から、クロシギアブか、ヤマトシギアブと見当を付けていましたが、決め手がなく未同定としていました。
2014年に下記のヤマトシギアブに出会って、脚の色からクロシギアブとしました。

4/25 先日は、交尾中の個体を見かけ場所の近くで、メスと思われる個体と出会いました。
メスと思ったのは、複眼が離れていたからですが、本種のオスでも、複眼は接していません。
それで、改めて見直してみたのですが、複眼の大きさからオスの個体と思われます。
なお、4/22の写真で、上がオスで、下がメスです。雌雄で複眼の大きさに若干の差があります。


ヤマトシギアブ(Rhagio japonicus)
<ハエ目・ハエ亜目・アブ下目・アブ上科・シギアブ科>

2014/4/25              2015/4/21              2015/4/21
初夏から見られる体長約13mmの黒い小さなアブで、弱々しくひらひら飛ぶ。
本州から四国、九州に分布し、山地で普通に見られる。
翅は黒味を帯びた半透明で、翅脈は黒色。胸背に2本の灰白色の縦線がある。
クロシギアブに似るが、脚が黄褐色なこと、オスの複眼は接する事が異なる。
ただ、オスがメスよりやや小さいことや、メスの体色がオスより淡い色味である点は同じである。

2014/4/25
多摩川の土手で、シロヘリクチブトカメムシを見かけて、写真を撮っていると、直ぐ近くに止まってました。
どこかで見かけた気がしたのですが、思い出せませんでしたので、取りあえず撮影し、後で調べました。
その結果、昨年未同定としていたシギアブと良く似ていましたが、脚の色が異なります。
それで、本種はヤマトシギアブ、昨年見かけたものはクロシギアブと分かりました。
脚の色以外は、写真からでは違いが分からないほど良く似ています。

2015/4/21
今年も同じ時期に河川敷の土手で見かけました。
今回は、背中の模様が良く見えています。


クロバネツリアブ(Ligyra tantalus)
<ハエ目・ハエ亜目・ムシヒキアブ下目・ムシヒキアブ上科・ツリアブ科>

日本では、本州から四国、九州、南西諸島に分布する。
海外では、朝鮮半島から中国、台湾、東南アジアに分布する。

2013/7/22
多摩川の川縁で、ヤブガラシの近くでホバリングしている黒いアブのようなものを見かけました。
その後、ヤブガラシの花に止まったので、可能な限り接近して撮影し、アブと分かりました。
あまり近づくと、直ぐに飛び立ってしまうのですが、近くでホバリングして、また止まります。
翅も、体も真っ黒なのですが、白い帯模様がよく目立ちます。

名前の「ツリアブ」は、ホバリング中の姿が、吊り下げられているように見える事が由来。


2014/9/19                 2014/9/19                 2015/6/30
2014/9/19 昨年は、ときどき見かけた本種ですが、今年は全く見かけず、この日が初めての確認となります。
久しぶりに見るためか、昨年見たものより大きく感じました。
2015/6/30 川縁でよく見かけるのですが、今年は、除草後の土手下で見かけました。
毎年、見かける度に、こんなに大きかったかなと思うほど、大きく見えます。


アオメアブ(Cophinopoda chinensis)
<ハエ目・ハエ亜目・ムシキヒアブ下目・ムシヒキアブ上科・ムシヒキアブ科・クシヒゲムシヒキ亜科>
 
     2012/6/29                 2013/8/1
日本では、本州から四国、九州で、河川敷の草地で普通に見られる。
海外では、朝鮮半島から中国に分布する。
褐色の体色に、青緑色に輝く複眼が特徴で、それが名前の由来。

草むらでよく見かけるアブですが、多摩川の河川敷にも多くいて、度々見かけます。
目に特徴があり、生きている間は、きれいな緑色に光ります。
大変攻撃的で、自分より大きなトンボなどにも攻撃を仕掛け、捕食するそうです。

2012/6/29 このときは、セマダラコガネを捕えて、その体液を吸い取っていました。
腹部の形状から、メスの個体と思われます。
2013/8/1 マメコガネを抱えて体液を吸っているようです。
腹部の形状や尾部の特徴からオスの個体と思われます。


2012/7/2              2012/7/4               2013/7/24
多摩川の河川敷では、交尾中のアオメアブをときどき見かけます。
交尾したまま器用に飛んでいきますが、さすがに長距離は飛ばず、直ぐ近くに止まることが多いです。
交尾中の個体ですが、どの写真もオスが下になって、メスは翅をたたみ、オスは翅を開いています。
交尾中は、常にこのような体勢なのでしょうか? それとも偶然?

 
2012/7/4(オス)            2012/7/20(メス)
アオメアブのオスとメスを撮影できましたので掲載します。
雌雄の違いは、腹部の形状と尾部を見るとわかります。両者を比較してみてください。


シオヤアブ(Promachus yesonicus)
<ハエ目・ハエ亜目・ムシキヒアブ下目・ムシヒキアブ上科・ムシヒキアブ科・シオヤアブ亜科>
 
ムシヒキアブ科シオヤアブ亜科の肉食性のアブで、日本ではほぼ全国に分布する。
海外では、朝鮮半島から中国、極東ロシアにも分布する。
草原や林の周辺の日当たりの良い場所で、よく見られる普通種。
体長は23〜30mmで、体色は黒褐色で、黄色い毛が生えている。
その黄色い毛のため、腹部は黒と黄色の縞模様に見える。なお、オスの腹端には白い毛が密生する。
獰猛な狩人で、見晴らしの良い枝先などに留まり、獲物を待ち伏せする。
獲物が近づくと、一気に襲い掛かり、自分より大きな獲物でも一撃で仕留める。
幼虫は土中や朽木の中にいて、他の昆虫などを食べて成長する。

2013/7/19
草むらでよく見かけるムシヒキアブですが、多摩川の河川敷で見かけたのは初めてでした。
多摩川の河川敷では、圧倒的にアオメアブが多いです。
この日見かけたシオヤアブは、何か獲物を抱えたままでした。
写真を見て、初めてフタモンアシナガバチと分かりました。
オスの腹端には、白い毛があるので、この個体はメスですね。

シオヤアブの攻撃は、背後から口吻を突き刺す、一撃必殺の攻撃で、自分よりも大きな獲物も襲うそうです。
スズメバチでさえ、一撃で倒す能力を持つそうなので、何をか言わんやですね。


サキグロムシヒキ(Machimus scutellaris)
<ハエ目・ハエ亜目・ムシキヒアブ下目・ムシヒキアブ上科・ムシヒキアブ科・ムシヒキアブ亜科>
 
日本では、北海道から本州、四国、九州と全国に分布する。
海外では、極東ロシアから朝鮮半島、中国に分布する。

2013/6/28
草むらでよく見かけるアブですが、多摩川の河川敷では見かけませんでした。
河川敷近くの公園のキンシバイの花、そこに止まっているのを見かけました。
アオメアブより少しスレンダーな感じのサキグロムシヒキのオスでした。


アメリカミズアブ(Machimus scutellaris)
<ハエ目・ハエ亜目・ミズアブ下目・ミズアブ上科・ミズアブ科・アメリカミズアブ亜科>
 
ミズアブ科の昆虫で、戦争中にアメリカから来た帰化種。
日本では、本州から四国、九州、南西諸島に分布する。
海外では、北・中部アメリカに分布する。
成虫は5月〜10月頃に出現し、体色は黒で、腹部に2つの白紋がある。
触角は長く、複眼にはナミ状の模様がある。
成虫の餌は、花の蜜であるが、幼虫は腐敗物や獣糞などの腐敗有機物を食べる。
そのため、水洗トイレが普及する前は、便所周辺に多くいたため「便所バエ」と呼ばれていた。

2014/9/16
多摩川の川縁で、アレチウリの上に止まっている本種を見かけました。
子供の頃には、良く見かけたものですが、何時の頃からか見かけなくなりました。
そのため、見たのはずいぶん久しぶりで、なかなか名前が思い出せませんでした。


スイセンハナアブ(Merodon equestris)
<ハエ目・ハエ亜目・ハエ下目・ハナアブ上科・ハナアブ科・ナミハナアブ亜科・マドヒラタアブ族>
 
ヨーロッパ原産の外来種で、東日本で分布が拡大している。
日本へは球根の輸入に伴い、侵入したものと推察されている。
アブの中では例外的に農業害虫に属し、スイセンの球根を食害する。

2012/5/16
ハルジオンの花に見慣れないアブが来ていたので撮影した。
後で、スイセンハナアブと分かったが、スイセンやユリの球根を食い荒らす害虫とのこと。
最近、増えてきているらしい。


ハイジマハナアブの一種(Eumerus)
<ハエ目・ハエ亜目・ハエ下目・ハナアブ上科・ハナアブ科・ナミハナアブ亜科・マドヒラタアブ族>
 
全身光沢のある黒色で、胸に2本の灰色の縦線があり、腹部に灰色の斑紋がある。
ハイジマハナアブのグループは、見た目が酷似しており、写真から種類までは判定が困難。
アブの中では例外的に農業害虫に属し、タマネギを食害する。

2012/9/6
川縁のアレチウリの葉に見慣れないアブが来ていたので撮影しました。
後で調べて、ハイジマハナアブの一種ということまでは分かりました。
しかし、ハイジマハナアブは皆似通った姿、形をしており、同定には至りませんでした。


ナミハナアブ(Eristalis tenax)
<ハエ目・ハエ亜目・ハエ下目・ハナアブ上科・ハナアブ科・ナミハナアブ亜科・ナミハナアブ族>
 
日本では、北海道から本州、四国、九州~南西諸島まで全国に広く分布する。
幼虫は、腐敗した植物を食べ、成虫は花に集まる。
幼虫は、水中生活をするため長い呼吸器官を持っていて、その姿からオナガウジと呼ばれる仲間である。
成虫で越冬し、冬でも暖かい日には飛び回る。
全体は黒色で、灰黄色粉と淡い黄褐色毛で覆われていて、
毛に花粉を付けて飛び回るため、花粉媒介者として広く知られる。
腹部前寄りに橙色の大きな三角斑があり、胸部背面には模様があるが、シマハナアブ程明瞭ではない。
また、翅の中央付近が褐色をしている。

2013/10/1
多摩川への途中にある公園で、マーガレットコスモスで給餌中のナミハナアブを見つけました。
国内では、最も一般的なハナアブの1つなのですが、
河川敷には、花が少ないこともあるのか今まで出会えませんでした。
メス(左側)とオス(右側)がいましたので、比較のために並べてみました。
複眼の間隔や腹部前寄りの三角斑の違いがよく分かると思います。

 
2013/10/7
この日も、同じ場所でナミハナアブのオスとメスに出会いました。
今回の写真は、真上からではなく、斜めから撮っています。
複眼の間隔の違いが、より分かりやすいと思います。


2013/11/13              2013/11/14                2013/11/14  .
多摩川の河川敷にある元花壇と思われるところで、いろいろなアブが飛び回っていました。
その中にナミハナアブも数匹飛び回っていました。その飛翔している所などを撮りました。
オス(左端)とメス(中央と右端)の複眼の間隔や、腹部のだいだい色の斑紋の違いがよく分かると思います。
なお、同じメスでも、腹部の斑紋には個体差があり、右端のメスの斑紋は黒ずんで不明瞭になっています。


オオハナアブ(Phytomia zonata)
<ハエ目・ハエ亜目・ハエ下目・ハナアブ上科・ハナアブ科・ナミハナアブ亜科・ナミハナアブ族>
 
日本では、北海道から本州、四国、九州、南西諸島まで広く全国に分布する。
幼虫は、腐敗した植物を食べ、成虫は花に集まり、蜜や花粉を食べる。
幼虫は、水中生活をするため長い呼吸器官を持っていて、その姿からオナガウジと呼ばれる仲間である。
全体は黒色で、ずんぐりとした体形をしており、大きく見えるが、体長はナミハナアブと大差ない。
頭部は半球状で大きく、腹部の太い赤黄色の帯模様が目立つ。
大きな複眼には、独特の迷路状の模様があり、そのデザインは雌雄で大差ありません。

2013/10/1
多摩川への途中にある公園で、キバナコスモスで給餌中のオオハナアブ(メス)を見つけました。
珍しい種類ではないのですが、花が少ないこともあるのか、なかなか出合えませんでした。
横からと正面からの写真ですが、複眼の独特の模様が分かると思います。

 
2013/10/7
同じ公園のマーガレットコスモスでも、オオハナアブを見かけました。
撮影中、直ぐ近くの葉の上に移動して、前脚の手入れを始めたので、上からん写真も取れました。
ずんぐりとした体形や、太い赤黄色の黄帯模様がよく分かると思います。


キゴシハナアブ(Eristalinus quinquestriatus)
<ハエ目・ハエ亜目・ハエ下目・ハナアブ上科・ハナアブ科・ナミハナアブ亜科・ナミハナアブ族>
 
2013/9/30                  2013/10/1    .
日本では、本州から四国、九州、南西諸島まで広く分布する。
海外では、朝鮮半島から中国に分布する。
幼虫は、腐敗した植物を食べ、成虫は花に集まり、蜜や花粉を食べる。
幼虫は、水中生活をするため長い呼吸器官を持っていて、その姿からオナガウジと呼ばれる仲間である。
特徴は、胸部、腹部とも光沢があり、
胸部背面の三本と側縁にある一本の黄色の縦筋、腹部の黄色の帯模様である。
頭部は半球状で大きく、黄色い複眼には褐色のゴマ塩模様がある。

2013/10/1
多摩川への途中にある公園で、マーガレットコスモスで給餌中のキゴシハナアブ(オス)を見つけました。
今まで、いろいろなハナアブは見ましたが、本種を見るのは初めてです。
胸部の三本の縦縞と、黄色い複眼に褐色のゴマ塩模様が印象的なアブです。

 
2013/11/6                        2013/11/14
多摩川の河川敷にある元花壇と思われるところで、いろいろなアブが飛び回っていました。
その中に、キゴシハナアブのオスやメスも数匹飛び回っていましたが、その中のメスの写真です。
複眼の間隔が、上のオスの写真と比較して、隙間が大きく開いているのが分かると思います。


アシブトハナアブ(Helophilus virgatus)
<ハエ目・ハエ亜目・ハエ下目・ハナアブ上科・ハナアブ科・ナミハナアブ亜科・ナミハナアブ族>

日本では、北海道から四国、九州まで広く分布し、海外では中国に分布する。
幼虫は、腐敗した植物を食べ、成虫は花に集まる。
特徴は、胸の二本の褐色の縦筋と直翅目(バッタの仲間)のように太くて大きい後肢。

2012/4/5
菜の花にアシブトハナアブが止まっていました。
複眼の間隔が狭いので、このアシブトハナアブはオスです。
また、腹部の黄紋も、オスの場合、外側に三角形に広がっています。

 
2012/10/29
コセンダングサの花にときどき見かけるアシブトハナアブ(メス)が来ていたので撮影しました。
メスでもオス同様、腹部基方の黄紋は、幅広く外側に三角形に広がります。
しかし、それはオスほどではなく、この個体のように三角形に見えないものもあります。

 
2013/10/7
多摩川への途中にある公園で、マーガレットコスモスで給餌中のアシブトハナアブ(メス)を見つけました。
今年初めての出会いです。花が少ないこともあるのか、なかなか出合えません。


タカサゴハラブトハナアブ(Mallota takasagoensis)
<ハエ目・ハエ亜目・ハエ下目・ハナアブ上科・ハナアブ科・ナミハナアブ亜科・ナミハナアブ族・ハラブトハナアブ属>
 
体長12〜15mmのハナアブ科ナミハナアブ属のアブです。
黒い体色に、腰回りに黄色い毛が密集し、後脚の腿が太いことが特徴です。
腹部は先窄まりで長く、末端は赤褐色。翅の上縁中央に暗色紋がある。
名前の「タカサゴ」は、兵庫県高砂市に因んでつけられたものだそうである。
特徴が非常によく似た「ユーラシアハラブトハナアブ」とは、識別が困難。
違いの1つは、オスの複眼が接しているか否かで、接していれば本種、離れていればユーラシアである。
また、後脚脛節の先端が尖っているか否かで、尖っていれば本種、そうでなければユーラシアである。

2016/5/13
道路脇の草むらに、見慣れないハナアブが止まっていました。
ちょうど交尾中で、近づいたら逃げたのですが、また、戻ってきました。
上の雄は、常に翅を震わせており、いつでも飛び立てるように臨戦態勢です。
後で調べると、本種かユーラシアハラブトハナアブのいずれかと分かりました。
雄の複眼が離れているか否かですが、上からの写真で接していると判断できたので、本種としました。
出身地である「高砂市」の名前が付いた昆虫がいるとは知りませんでした。


シマハナアブ(Eristalis cerealis)
<ハエ目・ハエ亜目・ハエ下目・ハナアブ上科・ハナアブ科・ナミハナアブ亜科・Eristalis属>
 
日本では、北海道から本州、四国、九州、沖縄まで広く分布する。
体長は12mm程で、胸部に2本の灰白色の帯模様、腹部に4本の白色の帯模様と黄褐色の三角斑がある。
ハナアブ同様に普通に見られるが、本種の方が小型で、腹部の縞模様が明瞭。
幼虫は、腐敗した植物を食べ、成虫は花に集まる。
花粉を肢や、胸に付けて運ぶため、リンゴやナシの授粉に利用される。

2013/9/10
川縁で満開になったイタドリの花に、シマハナアブが止まっていました。
複眼の間隔が広いので、このアシブトハナアブはメスです。
また、腹部の黄紋も、オスの場合は外側に三角形に広がっていますが、メスでは広がりは小さいです。

 
2013/9/30                       2013/10/1
多摩川への途中にある公園で、マーガレットコスモスで給餌中のシマハナアブを見つけました。
シマハナアブのオスの写真がなかったのですが、ようやく撮影できました。
メス(左側)とオス(右側)の三角斑の開き具合の違いがよく分かると思います。
また、ナミハナアブと比較して、胸部背面に2本の灰白色の帯模様が明瞭なことも分かると思います。


ナミホシヒラタアブ(Eupeodes bucculatus)
<ハエ目・ハエ亜目・ハエ下目・ハナアブ上科・ハナアブ科・ヒラタアブ亜科・ヒラタアブ族>

日本では、北海道から四国、九州まで広く分布する。
ナミホシヒラタアブにはよく似た仲間がおり、識別が難しい。
しかし、メスでは単眼のある頭頂の真っ黒な部分と触角の付け根の間にY字型の黒斑があり、識別できる。
ただ、オスにはないので、小楯板に生えている毛の色が、黒いことで判別することができる。
幼虫は、アブラムシを餌としている益虫。

2013/5/28
多摩川の土手で、茎に止まっているアブを見かけました。
複眼の間隔が狭いので、オスだと分かりましたが、種名が分かりません。
特徴は、腹部の黄紋ですが、非常によく似た種類がいて、同定は難しいとのこと。
左右の黄紋のくっ付き方や複眼の毛の有無、顔の模様などで同定するようです。
最も似ているナミホシヒラタアブとしましたが、間違っているかもしれません。

 
2013/11/13                  2016/4/6     .
2013/11/13 多摩川の河川敷にある元花壇と思われるところで、いろいろなアブが飛び回っていました。
その中に、ナミホシヒラタアブのオスが1匹混じっていました。
春以来、久しぶりに見かけました。ナミと言われるほどには見かけません。
2016/4/6 多摩川の土手を散歩中、葉の上に止まっている本種の雄を見かけました。
見かけるのは、ずいぶんと久しぶりになります。


フタホシヒラタアブ(Eupeodes corollae)
<ハエ目・ハエ亜目・ハエ下目・ハナアブ上科・ハナアブ科・ヒラタアブ亜科・ヒラタアブ族>

日本では、北海道から本州、四国、九州まで広く分布する。
ナミホシヒラタアブと酷似しているが、概ね腹部の黄斑が全て左右に分かれている。
※ ナミホシヒタアブは、第2節以降の黄斑はくっついていることが多いが、離れている個体もいる。
詳しい識別法は、ナミホシヒラタアブの項を参照ください。
幼虫は、アブラムシを餌としている益虫。

2014/3/26
この日は天気が良かったためか、河川敷ではいろいろな昆虫が活発に活動していました。
その1つが、このフタホシヒラタアブで、ナズナで給蜜したり、ホバリングしたりと活動的でした。
腹部の黄斑のみでは、ナミホシヒラタアブと区別が難しく、頭頂部のY字の黒斑が不明瞭なので、本種としました。
しかし、Y字の黒斑に見えなくもなく、間違っている可能性もあります。


キイロナミホシヒラタアブ(Syrphus vitripennis)
<ハエ目・ハエ亜目・ハエ下目・ハナアブ上科・ハナアブ科・ヒラタアブ亜科・ヒラタアブ族>
 
日本では、北海道から本州、四国、九州まで広く分布する。
海外では、ユーラシア大陸に広く分布している。
胸部の背面は青銅色、腹部には3対の黄斑があり、第1節は分離しているが、第2節以降はつながっている。
また、顔面中央の黒色中条がない点で、他種と区別できます。
幼虫は、アブラムシを餌としている益虫。

2014/3/26
この日は天気が良かったためか、河川敷ではいろいろな昆虫が活発に活動していました。
このキイロナミホシヒラタアブもその1つで、咲き始めたハマダイコンの花で給蜜中でした。
腹部の黄斑の特徴、胸部背面に光沢が少ない点から本種としました。
顔面の黒条を確認できなかったのが残念。


ホソヒラタアブ(Episyrphus balteatus)
<ハエ目・ハエ亜目・ハエ下目・ハナアブ上科・ハナアブ科・ヒラタアブ亜科・ヒラタアブ族>

日本では、全国で普通に見られ、アジアから欧米まで広範囲に分布する。
冬は成虫で越冬する。

2012/5/16
花のあるところで、よく見かけるアブですが、多摩川の河川敷では目立たないのか、はじめて出くわしました。
幼虫はアブラムシを食べ、成虫は花の蜜や花粉を食べる、人畜無害なあぶです。
この個体は、複眼の頂部がくっついているので、オスと思われます。

 
2013/4/23                       2014/4/23

2013/4/23 玉川へ行く途中の道端で、ハルジオンに止まっているホソヒラタアブのオスを見かけました。
3月下旬頃から見かけてはいたのですが、近づいても逃げなかったので撮影できたものです。
2014/4/23 玉川へ行く途中の道端で、葉ボタンの花に止まっているホソヒラタアブのメスを見かけました。


ホソヒメヒラタアブ(Sphaerophoria macrogaster)
<ハエ目・ハエ亜目・ハエ下目・ハナアブ上科・ハナアブ科・ヒラタアブ亜科・ヒラタアブ族>
 
日本では、北海道から屋久島まで、ほぼ全国に分布する。
※ 以前は、九州から対馬、壱岐、五島列島、男女群島が分布域とされていた。
ミナミヒメヒラタアブとホソヒメヒラタアブは、写真では区別が付かないほど、酷似している(判別法は下記参照)。
ということで、写真だけでは判定不可能ということのようです。
しかし、日本でよく見られるのは、本種かミナミヒメヒラタアブであり、
写真では、大きさから区別するしかないようです。

2012/5/16
実は、撮影時は黄色っぽいホソヒラタアブだと思っていました。
その後、調べてみるとホソヒメヒラタアブかミナミヒメヒラタアブのどちらかと判明しました。

両者を写真だけで識別するのは不可能で、生殖器を調べる必要があるとのこと。
ただ、大きさに差があり、8mm以上がミナミヒメヒラタアブで、8mm未満がホソヒメヒラタアブとのこと。
そこで、直ぐ横に映っている「ママコノシリヌグイ」の花との比較で、8mmは超えないと判断しました。

 
2012/10/30
多摩川の土手で、ポツンと1株だけ咲いているソバの花を見つけました。
そこにホソヒメヒラタアブが飛んできて、珍しく、翅をたたみ込んで蜜を吸い始めました。

 
2013/5/24
多摩川の除草された土手で、ヒョロっと伸びたクスダマツメクサを見つけ、写真を撮りました。
その時には気付かなかったのですが、腹部が緑色のアブが写っていました。
腹部の緑色が気になりますが、ホソヒメヒラタアブと思われます。


ミナミヒメヒラタアブ(Sphaerophoria indiana)
<ハエ目・ハエ亜目・ハエ下目・ハナアブ上科・ハナアブ科・ヒラタアブ亜科・ヒラタアブ族>

日本では、全国で普通に見られ、インドから日本まで広範囲に分布する。
最近まで、日本に分布しているのは、酷似するキタヒメヒラタアブ(Sphaerophoria philanthus)とされてきた。
それが、交尾器の形状調査で、ミナミヒラタアブであると判明し、学名、和名が変更されたものです。
しかし、キタヒメヒラタアブは、ヨーロッパから極東ロシアにかけて分布しており、日本にも分布している可能性はあります。
いずれにしても、外見からホソヒメヒラタアブ、ミナミヒメヒラタアブ、キタヒメヒラタアブを識別するのは困難なようです。

2012/7/25
問題の本種ですが、採取地からキタヒメヒラタアブは除外していいと思われます。
ホソヒメヒラタアブかミナミヒメヒラタアブかについては、写真からは体長で識別するしかありません。
ハルジオンの花芯は10mm前後あるため、体長は8mmを超えると思われ、ミナミヒメヒラタアブと判断しました。
なお、写真では分かりづらいですが、複眼の頭頂部が離れているのでメスと思われます。


ツマグロキンバエ(Stomorhina obsoleta)
<ハエ目・ハエ亜目・ハエ下目・ヒツジバエ上科・クロバエ科・ツマグロキンバエ亜科>
 
日本では、北海道から、本州、四国、九州、沖縄まで分布する。
花に集まる小さなハエで、複眼に波模様があり、口吻は長く突き出ている。

2012/9/25
ツルボの花にツマグロキンバエがたくさん群がっていました。
この時期、河原には花が少ないので、ツルボの花に集まってきたようです。
オスは、翅を重ねてたたむのと、腹部がすっきりしているので、精悍な感じに見えます。
メスは、腹部が少し大きめなので、翅からはみ出してそこまでではありません。


2012/9/27
同じツルボにキンケハラナガツチバチ(手前)とツマグロキンバエ(奥)が止まっていました。
両者の大きさの違いがよく分かると思います。

 
2013/9/6                       2013/10/1
9/6 川縁でたくさんの花を付けているイタドリで、ツマグロキンバエを見かけました。
なかなかアップで撮る機会がなかったのですが、じっとしていたので撮影できました。
複眼の波模様と突き出た口吻がよく分かります。

10/1 多摩川からの帰り道、道路脇のハツユキソウで見かけたツマグロキンバエです。
眼の縞模様や胸部背面の縞模様がよく分かります。

 
2013/11/13
 
2014/9/30
2013/11/13 多摩川の河川敷にある元花壇と思われるところで、いろいろなアブが飛び回っていました。
その中にツマグロキンバエのオス(腹部の斑紋が明瞭)も混じって給蜜していました。
2014/9/30 メグサハッカで給蜜しているツマグロキンバエのメスです。
上のツマグロキンバエのオスと、腹部の形状や模様も違いを見比べてください。


ヒトテンツヤホソバエ(Sepsis monostigma)
<ハエ目・ハエ亜目・ハエ下目・ヤチバエ上科・ツヤホソバエ科・Sepsis属>

日本では、北海道から、本州、四国、九州まで、全国に分布する。
体長数mmの小型のハエで、頭部が球状で丸いのが特徴。
体は光沢のある黒色で、翅の外縁近くに一対の黒斑がある(ないのはクロツヤホソバエ)。
この仲間の幼虫は、獣糞などを餌とし、成虫も糞を吸汁している。

2014/5/19
多摩川の土手を散歩中、たくさんのケバエらしきものが飛び回っていました。
そのペアらしきものが止まっていたので、撮影しようとしたとき、直ぐ横に止まっていたのが本種です。
近くに寄っても逃げもせずじっとしていたのと、頭部が丸く、変わった形状でしたので、つい撮ってしまいました。
後で調べ始めたのですが、なかなか該当するものが見つかりません。
やっと探し当てたのが、ツヤホソバエ科で、翅に黒斑があるのは、本種も含めて数種。
写真のみからでは、それ以上の特定は無理なようです。それで、仮に最も多い本種としています。


メスアカケバエ(Bibio japonicus)
<ハエ目・カ亜目・ケバエ下目・ケバエ上科・ケバエ科・ケバエ亜科>

2013/4/12                  2013/4/12                 2013/4/17
日本では、北海道から本州、四国、九州、沖縄まで普通に見られる。
体長10mm強のケバエの仲間で、オスよりメスの方が一回り大きい。
名前の通り、オスは全身真っ黒であるが、メスは、胸部背面や腹部が朱色で、別種に見える。
早春の林縁部に多く見られ、オスは風のない晴天に日に群飛する事が知られている。
幼虫は、落ち葉などの腐植質を餌とし、体に毛のような突起を持つ。

4/12 多摩川の河川敷で、それほど多くはありませんが、飛び回っているのをよく見かけます。
ときどき、葉などに止まるのですが、近づくと飛び立ってしまうので、なかなか写真が撮れませんでした。
この日は、近づいても逃げなかったので撮影できました。

4/17 この日、メスのメスアカケバエを見かけたので、撮影しようとしたのですが、逃げられました。
近くにオスのメスアカケバエが止まっていたので撮りましたが、メスが撮れなかったのは残念。

 

 
2014/4/22
多摩川の土手で多くのメスアカケバエのオスが群飛していました。
昨日は、天気が良くなかったので、飛んでいるものより、葉などに止まっているものの方が多かったです。
そして、交尾中のメスアカケバエを所どころで見かけたのですが、今日は、全く見かけません。
両方を同時に撮りたかったのですが、個別に掲載します。大きさはほぼ同じ縮尺です。
真っ黒なオスの頭部とメスの頭部の拡大画像ですが、両者の複眼の大きさの違いが際立っています。

オスの群飛ですが、上部は小型、下部は大型のオスが占領しているそうですが、
飛び回っている状態では判断できませんでした。
地面から出てくるメスとの交尾には下部が有利であり、
大型の強いオスの方が種の保存のためには有利だからだそうです。
そして、他のオスとの交尾を阻止するため(最後に交尾した精子が受精)、交尾は数日にわたるそうです。
その間、オスは飲まず食わずになるわけで、何とも過酷な行為ですね。


クロアシボソケバエ(Bibio holomaurus)
<ハエ目・カ亜目・ケバエ下目・ケバエ上科・ケバエ科・ケバエ亜科>
 
日本では、本州から四国、九州、南西諸島に分布している。
全身真っ黒な体長8mm程の小型のケバエで、胸部は光沢があり、体毛も黒色。
翅は半透明で、前縁中央の下寄りに暗褐色の紋がある。

2014/4/28
多摩川の土手で、メスアカケバエを探したのですが、時期が過ぎたのか見当たりません。
その代わりと言っては何ですが、交尾中のクロアシボソケバエに出会えました。
ここで見かけるのは初めてですし、このペア以外、他には見当たりませんでした。
雌雄とも真っ黒なケバエなので、初め、ハグロケバエと間違えていました。
ただ、大きさがメスアカケバエに比べてかなり小さいく、10mmにも満たないのが気になっていました。
その後、下記の浜名湖でハグロケバエを見て、異なることがはっきりし、再調査で本種と分かりました。
半透明な灰色っぽい羽と前縁の暗褐色の紋も本種であることの根拠の1つです。



<メス>            <メス>            <オス>            <オス>
オスの写真は、回転して向きを合わせてあります。


ハグロケバエ(Bibio tenebrosus)
<ハエ目・カ亜目・ケバエ下目・ケバエ上科・ケバエ科・ケバエ亜科>

 
日本では、本州から四国、九州、南西諸島に分布している。
動作が鈍く、飛翔も得意ではないようで、じっと止まっていることが多い。
メスアカケバエとは異なり、メスもオス同様真っ黒です。
メスが一回り大きく、複眼がオスよりもかなり小さい所などは、メスアカケバエと同様です。
なお、体長は11mm程あり、メスアカケバエより少し大きめです。
メスアカケバと比較して、メスは一目瞭然ですが、オスは識別が難しいです。
細かく見ると、オスの背中には光沢がなく、胸の毛が褐色(メスアカケバエは黒色)な所で識別可能です。

2015/4/24
浜名湖サービスエリアに立ち寄った際、本種が飛び回っているのに出会いました。
盛んに飛び回っていて、ときおり降りてきて休みます。その時をねらって撮影したものです。



クロトゲナシケバエ(Plecia adiastola Hardy et Takahashi)
<ハエ目・カ亜目・ケバエ下目・ケバエ上科・トゲナシケバエ科・トゲナシケバエ属>
 
体長7ミリ前後で、体は全体に光沢のない黒色、脚は単純で突起がない。

2014/5/19
多摩川の土手を散歩中、たくさんのケバエらしきものが飛び回っていました。
そのペアらしきものが止まっていたので、撮影しました。
写真を見て、頭部が雌雄で異なる所から、ケバエの仲間と判断しました。
見づらいですが、上の頭部(複眼)は大きいのでオス、下の頭部(複眼)は小さいのでメスです。
光沢のない黒い体色、半透明な黒褐色の翅から、本種としましたが、間違えている可能性はあります。


2015/4/23              2015/5/7              2015/5/7
今年も多摩川の土手で、ケバエの仲間がたくさん飛び始めました。
最初に目に付き始めたのはメスアカケバエで、その後、小さなケバエが増えていきました。
小さな真っ黒なケバエには、前述のクロアシボソケバエがいますが、翅の斑紋で区別できます。
最も遅い時期に出てくるのが本種で、メスの頭部の形状にも違いが見られます。
左端は、メスが単独で止まっていたもので、この頃はクロアシボソケバエと混在していました。
後の2枚の頃は、本種以外は見当たらなくなっていました。


キリウジガガンボ(Tipula aino)
<ハエ目・カ亜目・ガガンボ下目・ガガンボ上科・ガガンボ科・ガガンボ亜科>

ガガンボ科の1種で、日本では北海道から本州、四国、九州と全国に分布する。
体長18o前後で、翅長は20mm以上になり、翅の前縁は暗褐色になる。
胸部は黄色で、腹部は淡黄褐色に背面両側に暗色の縦縞がある。
水田や畑周辺に多く、都市部周辺でも良く見られる。
幼虫は、腐った植物や植物の芽、若い根などを食べるので、イネの害虫とされている。

2016/4/14
イロハモミジの花が咲いていたので見ていると、ガガンボが止まっているのに気が付きました。
ガガンボは、翅を開いてぶら下がるように止まっている所しか見たことがありません。
翅をたたんで止まっているのを見たのは初めてです。
この状態では腹部の模様などは見えませんが、体長や体色などから本種と判断しました。









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