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おさんぽ録 野草編(秋T)



近くの多摩川の河原やその途中で撮影した季節を彩る野草や低木です。

< トピック >

新たに見かけた、下記の写真を追加しました。

ソバの花、ツルボの春葉



ここでは、被子植物はAPG III体系で、その他は従来の体系で掲載しています。
キジカクシ目
ヒガンバナ科(ヒガンバナ、ショウキズイセン、キツネノカミソリ、ナツズイセン、タマスダレなど)
キジカクシ科(ツルボ、ヤブラン)
ナデシコ目
タデ科(ヒメツルソバ、イタドリ、ソバ、ミズヒキ、ギンミズヒキ、ミチヤナギ)
ヒユ科(ケイトウ)
フトモモ目
ミソハギ科(ミソハギ)
フトモモ科(ブラシノキ)
マメ目
マメ科(ヤマハギ、ムラサキツメクサ(アカツメクサ))
ユリ目
ユリ科(タイワンホトトギス)
イヌサフラン科(イヌサフラン)
多摩川とその近隣の秋の野草
和名インデックス


ヤマハギ(Lespedeza bicolor)
<マメ目・マメ科・マメ亜科・ハギ属>

マメ科ハギ属の落葉低木で、日本全国で見られる、秋の七草の1つ。
海外では、朝鮮半島から中国にも分布している。

2012/8/21
多摩川に行く途中の公園に植えられていたヤマハギです。
秋の七草の1つですが、8月の初旬から咲き始めていました。
落葉低木ですが、地上部は一部を残して枯れ、毎年、新しい芽を根元から出します。


2012/9/5
花序が大きく伸びて、花が次々と咲いています。
マメ科の花は、根元に1つある旗弁、中央の竜骨弁と、それを挟み込むように翼弁が2枚付いています。
ヤマハギでは、旗弁が大きく立ち上がって目立ち、翼弁が小さくて、竜骨弁が前にかなりせり出しています。


2012/10/8
ヤマハギの花が終わり、果実ができていました。
平べったくて、あまり厚みのない鞘で、丸に近い形状をしています。


ムラサキツメクサ(アカツメクサ)(Trifolium pratense)
<マメ目・マメ科・シャジクソウ属>

ヨーロッパ、西アジア及び北西アフリカ原産で、世界中に広がっている多年草。
日本には、シロツメクサと同時期に牧草として移入され、野生化したもの。
地上を這うシロツメクサと異なり、茎は数十cmの高さになる。

2012/10/30
多摩川の土手は、9月にも除草が行われ、その後、ムラサキツメクサが再び、新芽を伸ばしていました。
数は少なくなりましたが、まだ、いろいろな花色の花を咲かせています。


オミナエシ(Patrinia scabiosifolia)
<マツムシソウ目・スイカズラ科・オミナエシ属>

スイカズラ科オミナエシ属の多年草で、秋の七草の1つ。
日本では、沖縄以外の全土に分布し、中国から東シベリアにかけても分布する。

※ 秋の七草:女郎花(オミナエシ)、尾花(ススキ)、桔梗(キキョウ)、撫子(ナデシコ)、藤袴(フジバカマ)、葛(クズ)、萩(ハギ)

2012/9/14
多摩川に向かう道路脇の公園で、みごとな黄色い花を咲かせていました。
花は小さいですが、大きく固まって咲いているので、よく目立ちます。

オミナエシは、日当たりの良い、よく手入れされた草地を好むそうです。
最近、そういった場所の減少とともに自生地も減っているそうで、残念です。
公園のような手入れされている場所以外では、見らえれなくなってくるんでしょうか。


ウシハコベ(Stellaria aquatica (L.) Scop.)
<ナデシコ目・ナデシコ科・ハコベ属>
 
日本では北海道から四国、九州と全国的にみられる。
世界的には、北半球に広く分布している。
花弁は2つに深く裂けているので10枚に見え、雌しべの花柱の数が5本、雄しべの数が5本以上ある。
また、ミドリハコベと異なり、茎の節の部分は紫色を帯びる。

2012/10/31
春の花であるウシハコベですが、多摩川の川縁近くで群生しているのを晩秋になって気付きました。
ミドリハコベと比較すると、雌しべの花柱の数や、茎の節の部分の色の違いがよくわかると思います。

※ 他のハコベに仲間との比較に関しては、こちらを参照ください。


ヒメツルソバ(Persicaria capitata)
<ナデシコ目・タデ科・タデ亜科・イヌタデ属>

タデ科イヌタデ属の多年草で、ヒマラヤ原産の帰化植物。
春、5月頃から秋まで花を付けるが、真夏には花を付けない。ピンクの小花が球形に密集して付く。

2013/11/5
多摩川への道路脇の斜面を、びっしりとヒメツルソバが覆っていました。
ここまで大きな群落になると、小さな花とはいっても、かなり目立ちます。


ヒメツルソバの紅葉

    .
2006/11/25
相模原麻溝公園で見かけた、紅葉したヒメツルソバです。
多摩川近辺では、紅葉したヒメツルソバを見かけたことはないのですが、日照の関係でしょうか。
上の写真の場所は、大きな桜の樹の下ですが、こちらは芝生公園の側で、遮るものはありません。



イタドリ(Fallopia japonica)
<ナデシコ目・タデ科・タデ亜科・イタドリ属>

2014/4/8                 2012/9/11                 2012/9/11
タデ科イタドリ属の多年草で、スカンポなどの別名を持つ。
北海道東部を除く日本全土、朝鮮半島から中国、台湾に分布する東アジア原産種。
世界の侵略外来種の選定種で、その旺盛な繁殖力ゆえに嫌われ者です。

2014/4/8 イタドリが生い茂っていた所も、春先は枯れ草の間から、いろいろと芽吹いています。
そのなかに、イタドリも初々しい茶褐色の新芽を出していました。
2012/9/11 しばらく行っていなかった多摩川の川縁行くと、数株が花を咲かせていました。
イタドリは、雌雄異株で、写真のものは雄花です。雄蕊が花弁から飛び出しています。
雌花も同じ所にあったのですが、気付かずに撮りそこなってしまいました。
後日、気が付いて撮影をと思ったのですが、ほとんどが果実になっていました。

 
2012/10/17                      2014/10/9
2012/10/17 イタドリもコガネムシに食い荒らされて葉がほとんどなくなってしまっていました。
そのなかで、そう果だけが残っていました。
イタドリのそう果は、雌花の外側の花被片が3枚の翼のように包んでいます。
2014/10/9 今年も大半がコガネムシなどに食べつくされていました。
しかし、まだ、きれいなものも少し残っていましたので、アップで撮影しました。
そう果を包む、3枚の翼状の張り出しが良く見えています。

 
2013/9/6(雄花)
 
2013/9/11(雌花)
昨年撮り損ねたイタドリの雌花ですが、今年、撮影する事ができました。
雄花は、花被片の中にオシベが8本、ゴチャゴチャっと収まっています。
一方、雌花では、中央の3本の花柱が中央から飛び出し、その柱頭は細裂している。
また、外側の3個の花被片は、結実時に翼状に張り出し、そう果を包む。
写真の赤く見えているのがそう果で、翼状に張り出しているのが分かると思います。


ソバ(Fagopyrum esculentum)
<ナデシコ目・タデ科・タデ亜科・ソバ属>
 
タデ科ソバ属の一年草で、中国原産の帰化植物。
日本では、主に穀類として栽培されるが、イネ科ではないため、擬穀類とよばれる。

2012/10/30
多摩川の土手で、一株だけ花を咲かせているソバを見つけました。
はじめはソバと思わなかったのですが、よく見るとソバの花で、ちょっと予想外でした。
なぜ、このような所に一株だけ生育しているのか、ちょっと不可解です。


2015/11/13
多摩川の川縁を散歩中、川縁にへばり付くように咲いている白い花に気が付きました。
近づいて良く見るとソバの花でした。
以前見かけた時は、茎が1本だけの小さな株でしたが、今回の株はかなり大きいです。
この辺りは、今年何度か水没しているので、上流から流れついた種子が芽を出したのかもしれません。
夏に蒔かれた種は、1週間ほどで芽を出し、1ヶ月ほどで開花するそうですので、時期的にも合います。


ミズヒキ(Polygonum filiforme)
<ナデシコ目・タデ科・タデ亜科・イヌタデ属>

タデ科イヌタデ属の多年草で、北海道から四国、九州まで全国に広く分布する。
海外では、中国、ヒマラヤに分布する。

2012/10/2
よく見かける野草ですが、多摩川では土手も含めて見かけません。
多摩川に行く道端の一角で見かけたもので、他の場所では見かけません。
花は、上半分が深紅で、下半分が白いので、紅白の水引に似ることからこの名があります。
色的には目立つのですが、なにせ花が小さいので見る角度によっては目立ちません。
長い花穂を上から見ると赤い花がびっしり見えるのですが、横からではバラバラと目立たないのです。


ギンミズヒキ(Polygonum filiforme form albiflorum)
<ナデシコ目・タデ科・タデ亜科・イヌタデ属>

タデ科イヌタデ属の多年草で、北海道から四国、九州まで全国に広く分布する。
分布的には、ミズヒキと同じで、ミズヒキの白花品種。

2012/7/13
ギンミズヒキは、それほど多くはないようで、民家の道路脇で始めて見ました。
この場所以外では見かけません。
花は、数mmと小さく、白い4枚の萼片が見えており、花弁はありません。
ただ、左右に開いている萼片の先に、若干、赤い色が残っています。


ミチヤナギ(Polygonum aviculare)
<ナデシコ目・タデ科・タデ亜科・ミチヤナギ属>
 
2013/9/10
 
2013/9/27
タデ科ミチヤナギ属の1年草で、在来種。
日本では北海道から本州、四国、九州と全国の道端や荒れ地にみられる。
世界的には、北半球の温帯から亜熱帯に広く分布している。
草丈は数十cmになり、基部から良く分岐する。
葉は互生し、長楕円形か、線状披針形で葉柄は短く、柳の葉に似ることが名前の由来。
花期は5月〜10月で、葉腋に数個ずつ付き、花被(萼)は緑色で、白か紅色の縁取りがある。

多摩川の土手下にある通路で見かけたミチヤナギです。
通路に生えているので、かなり踏みつけられていると思われ、葉も傷んでします。
生えているのは気付いていたのですが、花が咲いているのには気が付いていませんでした。
9月10日、たまたま、葉腋に白い花らしきものが見えたので、気が付きました。


ケイトウ(Celosia argentea f. cristata)
<ナデシコ目・ヒユ科・ケイトウ属>
 
ヒユ科ケイトウ属の1年草で、熱帯アジア原産の帰化植物。
日本では全国で、園芸用に植栽されている。
花冠の形状から、トサカケイトウ、ヤリゲイトウ、クルメケイトウ、ハネゲケイトウの4系統がある。
花色は、赤や黄色が基本であるが、園芸品種として橙、紫、ピンクなどが作出されている。

2013/10/11
多摩川に向かう道路脇の公園で、ケイトウがポツンと1本だけ咲いていました。
トサカケイトウの系統で、大きくて立派な花冠に育っています。
ニワトリの鶏冠(とさか)に似ているのが、ケイトウ(鶏頭)の名前の由来です。
花のグニャグニャしている所は、鶏冠にそっくりですね。


ミソハギ(Lythrum anceps)
<フトモモ目・ミソハギ科・ミソハギ属>

ミソハギ科ミソハギ属の多年草で、在来種。
日本では、北海道から本州、四国、九州に分布している。
草丈は1mほどになり、茎は四角形で直立して上部で枝分かれする。
葉は十字対生か3輪生で、基部は茎を抱かない。
花は、紅紫色の4〜6花弁で、萼は筒状で先端が6裂する。茎や葉、額は無毛。

2013/9/13
多摩川の河川敷にある元花壇であったと思われる場所で、本種を見かけました。
数株だけですが、花序にたくさんの花を付けていました。
花色が紅紫色なので、比較的小さい花ですが遠目にも良く目立ちます。


タイワンホトトギス(Tricyrtis formosana Baker)
<ユリ目・ユリ科・ホトトギス属>
 
ユリ科ホトトギス属の多年草で、在来種。
日本では、西表島のみと自生地が限られ、個体数も少ない。
園芸用に販売されているのは、タイワンホトトギスとホトトギスの交雑種と言われている。
日当たりの弱いところに生え、初夏から秋にかけて、雌雄同花で上向きに咲く。
ホトトギスの和名は、斑点の入る花が、ホトトギスの胸の模様に似ることに由来する。

2013/10/18
多摩川への道路脇の民家で、道路際にたくさん咲いていました。
花の特徴的には、タイワンホトトギスなのですが、園芸用の交雑種と思われます。

 
2014/10/3
昨年と同じ場所で、今年もたくさん花を咲かせていました。
昨年撮った写真と比較して、今年の花は赤紫色の色が濃く出ているように思います。


イヌサフラン(Colchicum autumnale)
<ユリ目・イヌサフラン科・イヌサフラン属>

イヌサフラン科イヌサフラン属の多年草で、ヨーロッパや北アフリカが原産の帰化植物。
アルカロイドのコルヒチンを含んでおり、有毒植物である。
また、花はサフランと酷似しているが、サフランはアヤメ科クロッカス属で全く異なる植物である。

2012/10/9
多摩川からの帰り道、道端の一角で大きなクロッカスのよな花を見かけました。
花は、上が薄紫で下が白のきれいなグラデーションになっており、葉は全く見当たりません。
調べたところ、イヌサフランという有毒植物と分かりました。

花を食べることはないでしょうが、春先の葉、出る時期や形状がギョウジャニンニクにそっくりだそうです。
球根の形状までそっくりなので、素人では区別が難しいようです。
実際に、誤食による中毒事故が発生し、死亡例もあるそうなので、花壇に植えるなど管理が大事なようです。

 
2013/10/7
今年も気が付くと、イヌサフランが淡紫色の花を咲かせていました。
昨年と異なり、今年は前日の雨でかなり花が傷んでおり、綺麗なものは少なかったです。


2014/9/17              2014/10/1              2014/10/1
9/17 イヌサフランが、花茎を伸ばし始めていました。
今まで、花が咲くまで気が付かなかった本種ですが、初めて咲く前の様子を確認できました。
それで気が付いたのですが、花茎を伸ばし始めるときから、先端は花と同じ淡紫色をしています。
10/1 今年もイヌサフランが、たくさんの花茎を伸ばして開花していました。
その中に、まだ、つぼみの状態のものが何本か残っていました。
花茎の成長と共に、花弁の淡紫色の部分が徐々に広がっていきます。


ヒガンバナ(Lycoris radiata)
<キジカクシ目・ヒガンバナ科・ヒガンバナ亜科・ヒガンバナ連・ヒガンバナ属>

2012/9/25                 2012/9/25                 2012/9/28
ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草で、北海道から四国、九州と全国に広く分布。
日本以外では、朝鮮半島から中国南部に広く自生している。
ヒガンバナは、遺伝的に同一であり、三倍体のため、種子で増えることはない。
そのため、中国から帰化した1つの球根から、全国に広がったものと思われる。

9/25 久しぶりに多摩川の土手に出て、最初に目に付いたのがヒガンバナでした。
除草された土手のあちこちからニョキニョキと花茎を出し、赤い花を咲かせ始めていました。
9/28 ヒガンバナも5分咲きくらいになり、見ごろを迎えました。
所々に大きな群落をつくっていて、何もない土手を彩っています。


2012/10/4
ヒガンバナも満開を過ぎ、萎んだ花が増えてきました。
でも、まだ、遠目には目立たないので、土手の一角を赤く染めています。

あちこちで見かけるヒガンバナですが、全てが1つの球根の子孫というのは意外でした。
ソメイヨシノが、1本の木から接ぎ木で増やされものというのは有名ですが、似たような話ですね。

話は変わりますが、ヒガンバナは、全草有毒です。
特に鱗茎には、アルカロイドを多く含み、誤食すると吐き気、下痢、最悪の場合は死に至るとのこと。
ただし、有毒成分のリコリンは水溶性であることから、長時間水にさらすことで無害化できます。
そのため、第二次世界大戦のときには、非常時の食料として利用されたこともあるそうです。


2012/10/9
多摩川の土手をあちこちで赤く染めていたヒガンバナもそろそろ終わりのようです。
萎んだ花が増えて、赤い色がくすんだように見えています。


巾着田のヒガンバナ群生地

   .







2008/9/23
巾着田 埼玉県日高市大字高麗本郷125-2
ヒガンバナの大群生地として有名ですが、高麗川が蛇行してできた地形です。
蛇行した高麗川で、流された土砂が堆積した場所にヒガンバナが群生しています。
写真を見ていただければ分かる通り、想像を絶する数のヒガンバナが咲き誇っています。
この花の中に、数か所、シロバナヒガンバナが咲いていました。



シロバナヒガンバナ(Lycoris albiflora)
<キジカクシ目・ヒガンバナ科・ヒガンバナ亜科・ヒガンバナ連・ヒガンバナ属>
ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草で、北海道から四国、九州と全国に広く分布。
ヒガンバナとショウキズイセンの種間交雑種といわれている。
その色は、純白に近いものから淡いピンク、クリーム色などいろいろな色合いのものがある。

 
2012/10/3
多摩川への道路脇の公園で、ひと際白いシロバナヒガンバナを見かけました。
ほとんど、花弁に赤みがない純白に近い株で、1株だけ離れた所で咲いていました。

 
2012/10/3
多摩川への道路脇の公園で、見かけたシロバナヒガンバナが群生している中にありました。
他の株よりも赤みは少ないのですが、まだ、少し赤みが残っています。


2012/10/2
多摩川への道路脇の公園で、最も多かったのが赤がほんのり残ってピンクっぽいこの花です。
白とは違った、また別の温かみのある色合いで、これはこれできれいです。


ショウキズイセン(Lycoris aurea Herb. /Lycoris traubii)
<キジカクシ目・ヒガンバナ科・ヒガンバナ亜科・ヒガンバナ連・ヒガンバナ属>

日本では四国、九州以南に自生し、海外では台湾や中国に分布している。
本州などで見かけるものは、栽培されているものがほとんど。
ヒガンバナ同様、有毒植物で、葉と花は異なる季節(葉は秋か早春から初夏、花は10月頃)に出す。

2010/8/29
多摩川への道路脇で、ヒガンバナに交じって数株、花を付けていました。
花期は、ヒガンバナより少し遅いようで、満開のヒガンバナの横で咲きかけでした。
ヒガンバナより一回り大きく、花弁はきれいな黄色でカールしています。

ショウキランの別名を持ちますが、通常は、同名のラン科の方を指します。



リコリス(Lycoris)
<キジカクシ目・ヒガンバナ科・ヒガンバナ亜科・ヒガンバナ連・ヒガンバナ属>

日本から、朝鮮半島、中国南部に広く自生するヒガンバナ属ですが、多くの種類があります。
野生種では、キツネノカミソリ、ナツズイセン、ショウキズイセンがあります。
上記以外に、多様な栽培品種が販売されており、色も実にさまざまです。
ただ、販売されているものには、同じヒガンバナ科のネリネ属も混同しているようです。
科が同じなので、花の形や生態も似ているが、アジア東部原産か南アフリカ原産かの違いがある。

キツネノカミソリ(Lycoris sanguinea)
 

日本では本州から四国、九州に分布し、海外では朝鮮半島に分布しています。
ヒガンバナ同様、有毒植物で、葉と花は異なる季節(葉は早春から夏前、花はお盆の頃)に出す。

2010/8/23
東尋坊の崖沿いの遊歩道脇でキツネのカミソリが少し固まって花を咲かせていました。
ヒガンバナより小さく、花弁は橙色でカールしません。

ナツズイセン(Lycoris squamigera)
   .

日本では本州から四国、九州に分布し、海外では朝鮮半島から中国に分布している。
ヒガンバナ同様、有毒植物で、葉と花は異なる季節(葉は秋から翌春、花はお盆の頃)に出す。

2015/8/21
新潟の胎内に向かう途中の山道で、道路脇できれいに咲いているナツズイセンを見かけました。
ヒガンバナより一回り大きく、花弁はきれいなピンクでカールしません。
なかなか撮る機会がなかったので、車を降りて撮影したものです。




ネリネ・サルニエンシス(Nerine sarniensis)
<キジカクシ目・ヒガンバナ科・ヒガンバナ亜科・ストルマリア亜連・ネリネ属>
     .

ネリネは南アフリカ原産のヒガンバナ科ネリネ属の多年草で、栽培品種。
花弁がキラキラと輝くことから、ダイヤモンドリリーの別名を持つ。
ヒガンバナとは属が異なるが、ヒガンバナに花も生態も似ている。
秋に開花し、開花と同時に葉も出す所が異なるが、初夏に葉が枯れる所は似ている。

2010/9/12
多摩川への道路脇の民家の門の所で、変わった花色のヒガンバナを見かけました。
後で調べて、ヒガンバナ属ではなくネリネ属と分かりました。
ネリネには、紫を発色する細胞を作る遺伝子があり、この写真のような色合いが出るそうです。



タマスダレ(Zephyranthes candida)
<キジカクシ目・ヒガンバナ科・ヒガンバナ亜科・アマリリス連・タマスダレ亜連・タマスダレ属>

ヒガンバナ科タマスダレ属の多年草で、ペルー原産の帰化植物。
温暖な地域で生育する球根草で、レインリリーの別名を持つ。
日本では、園芸植物として公園などでよく見かけるが、一部で野生化している。

2012/9/25
久しぶりに多摩川の土手に出たところ、除草された土手で白い花を見かけました。
近づいてよく見ると、よく公園などで見かけるタマスダレでした。
除草されたタイミングがよくて、一気に花を咲かせたようです。
といっても、誰かが植えるような場所ではないので、捨てられた球根が野生化したのかもしれません。

タマスダレの葉や鱗茎には、アルカロイドの一種であるリコリンが含まれています。
誤食すると、嘔吐や痙攣(けいれん)が起きます。
葉だけのとき、ノビルとよく似ているので、間違って採取しないよう注意が必要です。
ちなみに、多摩川のタマスダレが自生している場所には、ノビルも自生しています。



ゼフィランサス・カリナタ(Zephyranthes carinata)
<キジカクシ目・ヒガンバナ科・ヒガンバナ亜科・アマリリス連・タマスダレ亜連・タマスダレ属>

ゼフィランサスは、ヒガンバナ科タマスダレ属の総称で、ゼフィランサス属ともいう。
アメリカ原産の帰化植物で、温暖な地域で生育する多年草。
日本では、園芸植物として公園などでよく見かけるが、一部で野生化している。

2012/9/27
多摩川からの帰り道、民家の庭でピンクのゼフィランサスを見かけました。
ゼフィランサス・カリナタという品種で、これも時々公園などで見かけます。


キバナタマスダレ(Sternbergia lutea)
<キジカクシ目・ヒガンバナ科・ヒガンバナ亜科・スイセン連・キバナタマスダレ属>
 
キバナタマスダレは、ステンベルギア・ルテアとも呼ばれる。
キバナタマスダレ属(ステンベルギア属ともいう)の多年草。
地中海沿岸地方から西アジア原産の園芸植物で、大正時代に移入された。
よく似たゼフィランサス・シトリナと異なり、花と同時に葉が出てくる。

2012/10/9
多摩川への道路脇の民家の庭で、黄色いタマスダレらしい花を見かけました。
はじめ、ゼフィランサス属の品種ではないかと思って調べたのですが、微妙に異なります。
さらに調べていくと、ステンベルギア属のキバナタマスダレと分かりました。

同じ形をした黄色い花なので、花だけでは判断が難しいですが、葉が出ているかどうかで判断できます。


ヤブラン(Liriope muscari)
<キジカクシ目・キジカクシ科・スズラン亜科・ジャノヒゲ連・ヤブラン属>
 
キジカクシ科ヤブラン属の多年草で、東アジアに分布する。
日本では、関東地方以西の温暖な環境で生育する。
葉に斑入りのものがあり、観賞用に庭に植えらる。

2012/10/15
多摩川への道端にある公園の一角で斑入りのヤブランが花を咲かせていました。
あまり手入れされていないようで、葉がかなり傷んでいました。

 
2014/9/29
ヤブランが、たくさんの果実を付けていました。
まだ、熟す前なので、青々としています。これから冬に向けて徐々に黒く熟していくでしょう。

このヤブランの花の様子はこちらをどうぞ。

 
2013/2/21
ヤブラン(斑入りではありません)が真っ黒な実を付けていました。
若い果実は緑色ですが、熟すに従って黒くなっていきます。
結実後、かなり時間が経っていますので、一部の果実はしわしわです。


ツルボ(Scilla scilloides)
<キジカクシ目・キジカクシ科・ツルボ亜科・ツルボ属>
 

 
キジカクシ科ツルボ属の多年草で、東アジアで唯一の種である。
日本では、北海道から、四国、九州と全国に分布し、朝鮮半島から中国、台湾にも分布している。
葉は、長さ20cm前後、葉幅5o前後で細長く、年に2回出る。
春に10枚ほどの春葉が出るが、夏には枯れる。秋には、数枚の葉と花穂が出る。
花茎は数十pになり、真っ直ぐに立ち上がる。花茎の先に総状花序を付け、ピンクの花が咲き上って行く。
花被片は6個で先の尖った長楕円形、オシベは6本で、長さ5o程の花柄がある。

2012/9/25、9/27
久しぶりに多摩川の土手に出たところ、除草された土手で淡い紫の花を見かけました。
始めてみる花でしたが、調べたところ、ツルボの花と分かりました。
除草されたタイミングがよくて、ちょうど花の時期と合ったために見ることができたようです。
周りに他の花がないので、多くの昆虫などが集まっています。

地下に数cmの卵球形の鱗茎があり、食べられるそうです。
貴婦人が宮中に参内するときに使う傘をたたんだ形に似ることから、サンダイガサ「参内傘」の別名があります。

 
2013/9/9
今年も、除草された土手の斜面でツルボが咲き始めました。


2013/9/11
2日しかたっていませんが、かなり開花が進みました。
花穂のツボミから開花したものまで、淡紫色のグラデーションがきれいです。
開花と共に、いろいろな昆虫(チョウ、ガ、ハチ、ハエなど)が訪花していました。



ツルボの葉

     .
2016/3/19
多摩川の河川敷では、他の野草が多くて、ツルボの春葉を確認できませんでした。
自宅近くの街路樹の根元で、ツルボが花を付けているのに気が付きました。
それで、春になって気を付けていると、ツルボがそこに春葉を出してきました。
特に目立つような葉ではないので、知らないと気付くのは難しいと思います。










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