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帰省途中で見かけた野草



自宅と実家を行き来する際、途中で見かけた野草です。
といっても、サービスエリアで見かけたものや、高速道路脇で見かけたものです。
なお、高速道路脇では降りて観察する訳にはいきませんので、窓から撮った写真のみからの判断です。
今後、機会を見つけて充実させていきたいと思っています。

< トピック >

今回、新たに見かけた下記の野草を追加しました。
ススキ、セイタカアワダチソウ、アキノノゲシ、アカジソ、イタドリ、イヌタデ、オオイヌタデ



ここでは、被子植物はAPG III体系で、その他は従来の体系で掲載しています。
イネ目
イネ科(ススキ、チガヤ、メリケンカルカヤ)
カヤツリグサ科(イトイヌノハナヒゲ)
キク目・キク科
キク亜科(セイタカアワダチソウ、ヒメジョオン)
タンポポ亜科(アキノノゲシ、ブタナ、コウゾリナ、ニガナ、ノゲシ)
キジカクシ目
アヤメ科(オオニワゼキショウ、ニワゼキショウ)
ラン科(ネジバナ[モジズリ])
キントラノオ目
トウダイグサ科(ショウジョウソウモドキ)
キンポウゲ目
キンポウゲ科(クレマチス)
シソ目
シソ科(アカジソ、クルマバナ)
ナス目
ナス科(ヒロハフウリンホオズキ)
ナデシコ目
タデ科(イタドリ、イヌタデ、オオイヌタデ、ギシギシ、ナガバギシギシ)
マメ目
マメ科(コメツブツメクサ、シロツメクサ)
帰省途中で見かけた野草
和名インデックス


ススキ(Phragmites australis)
<イネ目・イネ科・キビ亜科・ススキ属>

イネ科ススキ属の多年草で、日本全国に広く分布している。
日本以外では、朝鮮半島から中国、台湾に分布する。
なお、北米にも帰化しており、侵略的外来種として猛威をふるっている。
草丈は2mを超え、茎は叢生する。ケイ酸が多く、硬くて耐久力があるため、冬になっても茎が立って残る。
茎(稈)の断面は円形で、内部にスポンジ状の髄があり、中実になったり、中空なったりする。
葉は、長い物は80pほどになり、線形。中央に幅数mmの白い筋があり、裏面に少し毛がある。
葉の縁には堅くて鋭い刺歯があり、葉の基部、葉鞘、節には軟毛がある。
花期は8月〜10月で、穂(花序)は20pほどで、銀白色。
小穂は長さ5oほどで、基部に10o程の白毛が密集する。
小穂は2小花からなるが、第1小花は退化し、第2小花の護穎に長い芒が1本ある。
葯は黄色で、柱頭は褐色から暗紫色(稀に白色)である。

2019/10/4
土山サービスエリアを散策中、サービスエリアの周囲に広がる草原で見かけたススキです。
セイタカアワダチソウなどの群落の中に、ポツリポツリと株立ちしたススキが混じります。

チガヤ(Imperata cylindrica var. koenigii)
<イネ目・イネ科・キビ亜科・チガヤ属>


 
イネ科チガヤ属の多年草で、日当たりの良い空き地よく見られる。
日本では、北海道から本州、四国、九州まで広く分布している。
海外では、アジア中西部からアフリカ、オーストラリアに広く分布している。
また、北アメリカにも帰化が確認されている。
草丈は30〜80cmで、根茎は堅くて白く、地中深く横走する。
また、新しい匍匐茎を伸ばして、その先に越冬芽(地中にある)を付ける。
葉は長さ20〜50cmの線形で、葉縁や葉先が赤くなることが多い。
なお、葉鞘や茎の節には、普通、毛がある。
花期は5月〜6月で、葉に先立って花茎を伸ばし、長さ10〜20cmの花穂を付ける。
小穂は長さ5o前後披針形で、基部に長さ10mmほどの光沢のある白い綿毛が密生する。
葯は長さ3oほど、柱頭は紫褐色で2裂し、花後にも白い綿毛の中に残ることがある。

2019/6/19
土山サービスエリアを散策中、サービスエリアの周囲に広がる草原で見かけたチガヤです。
この一角だけですが、ちょっとした群落になっていました。
天気が良かったので、綿毛が大きく広がり、種子が飛び始めていました。

メリケンカルカヤ(Andropogon virginicus)
<イネ目・イネ科・キビ亜科・ウシクサ亜連・メリケンカルカヤ属>
 
         2018/10/24                            2019/6/19
イネ科メリケンカルカヤ属の多年草で、日本では関東以西に分布している、北米原産の帰化植物。
海外でも、東アジア、南米、オーストラリア、ハワイに帰化している。
草丈は50〜100cmで、茎は株立ちとなり、その根本はやや扁平になる。
9月〜10月に直立した稈を伸ばし、穂を多数付ける。
小穂は2花で、1つだけが種子になり、20oほどの芒を付ける。
種子を作る花の基部には、白い綿毛が多数付き、風に乗って飛散する。
晩秋には赤褐色になり、そのまま越冬することが多い。
侵略的な外来種として扱われ、外来生物法で「要注意外来生物」に指定されている。

2019/6/19
昨年の秋、土山サービスエリアで見かけた左側の風景で、赤茶けたものは紅葉したメリケンカルカヤとしました。
ただ、確証がなかったので、6月に立ち寄った際、近くに行って確認してみました。
結果は、上記右の写真の様に枯れ穂のままですが、間違ってはいなかったようです。

 
2019/10/16
昨秋、赤く色づいていたメリケンカルカヤですが、時期が早かったのか、今年は紅葉していませんでした。
左の写真のように淡褐色の穂が林立し、黄色いセイタカアワダチソウと層をなしていました。
その代わりといっては何ですが、逆方向では右のようにメリケンカルカヤの大群落が逆光に輝いていました。
ススキの草原が逆光で金波銀波の如く揺れる様に似て、ススキほどではないですが風流でもあります。

イトイヌノハナヒゲ(Rhynchospora faberi)
<イネ目・カヤツリグサ科・カヤツリグサ亜科・ミカヅキグサ属>
   
カヤツリグサ科カヤツリグサ属の多年草で、在来種。湿原の代表的な植物である。
日本では、北海道から本州、四国、九州とほぼ全国に分布している。
海外では、朝鮮半島から中国、ウスリーに分布している。
稈は直径0.5oほどと細く、草丈は10〜40cmになるが、30cm前後のものが多い。
葉も幅0.3〜1mmと細くて硬く、叢生して長さは稈よりも短い。
花期は7月〜10月で、いくつかの分花序ができ、1〜3個の小穂が集まって小さな散房花序になる。
小穂は長さ4〜5mmの楕円形で、褐色。少数の鱗片を付け1個の花を付ける。
鱗片は長さ3o前後の卵形で、褐色、鋭頭。
刺針状花被片6個は、痩果と同長か長く、太くて下向きの微歯が密生する。柱頭は2岐。
痩果は長さ2mm前後の倒卵形で、長さに比べて幅がやや狭い程度のため、小穂も幅広になる。
この仲間は似たものが多いが、本種はその中でも小型であり、分花序の小穂数が少ない特徴がある。
また、よく似たヒメイヌノハナヒゲは、刺針状花被片の微歯が上向きに付く。

2019/6/19
土山サービスエリアを散策中、サービスエリアの周囲に広がる草原で見かけたイトイヌノハナヒゲです。
右端の写真の様に、他の草本と混生しているとほとんど目立たなくなります。
草丈が30cmほどで、分花序の小穂数が少ないことから本種としました。
しかし、刺針状花被片の微歯を確認していないので、稀にあるヒメイヌノハナヒゲの可能性もあります。

※ 和名が「イトイヌノヒゲ」という植物があり、非常に紛らわしい名前です。
どちらも湿原に生える植物で、全国に分布しています。
見た目が異なるので間違えることはないと思いますが、文字だけで書くと混乱しそうです。

セイタカアワダチソウ(Solidago canadensis var. scabra)
<キク目・キク科・キク亜科・シオン連・アキノキリンソウ属>

2019/10/16
 
2019/10/4                   2019/10/16
キク科アキノキリンソウ属の多年草で、北米原産の帰化植物。
日本では、北海道から四国、九州まで全国に広く分布する。
日本以外でも、ヨーロッパ、アジア、オーストラリア、ニュージーランドなどに帰化している。
草丈は50〜200cmで、地下茎で横に広がり、そこから茎を真っ直ぐに立ち上げる。茎等には短毛が密生する。
葉は互生し、長さ5〜15pの披針形で、先が尖り、縁には細かい鋸歯がある。
花期は10月〜11月で、茎頂に長さ10〜50pほどの大型の円錐花序を出す。
頭花は、直径5o前後で、黄色い。その頭花を枝の上面側に多数、偏って付ける。
中心の筒状花は4個前後で、それを取り巻く舌状花は雌性で10個前後あり、舌状部は長さ3o程で細い。
一時期、日本各地で群生して繁茂し、害草として問題となった。
本種は、根から化学物質を出して、周囲の植物の成長を阻害する(アレロパシー)。
その化学物質が、年を経ると自身をも抑制することとなり、現在では群生は減って来ている。

※ 時折、同時期に増えた帰化植物のブタクサと間違われることがあるが、全くの別種。

2019/10/4,16
土山サービスエリアに広がる草原には、ヒメジョオン、メリケンカルカヤ、本種が大きな群落を作っています。
この時期、ヒメジョオンは目立たなくなり、メリケンカルカヤと本種が一大勢力となっていました(上段写真)。
10/4には多くのセイタカアワダチソウでツボミが多かったのですが、10/16には多くが開花していました。

ヒメジョオン(Erigeron annuus)
<キク目・キク科・キク亜科・シオン連・ムカシヨモギ属>


   
キク科ムカシヨモギ属の多年草で、北アメリカ原産の帰化植物。
明治維新の頃に渡来し、現在では日本中に広がっている。
草丈は30〜130cmで、茎は直立して分枝し、白いずいが詰まって中実。粗い毛がまばらにある。
根生葉は長い柄があり、花期には枯れてしまう。
上部の茎葉は披針形で、先が尖り、葉柄はほとんどない。
下部の茎葉は卵形で、基部が狭まって、翼のある葉柄のようになる。
縁の鋸歯は先が鋭く尖がり、基部が茎を抱くことはない。
花期は5月〜10月と長く、頭花は上部の枝先に多数ついて、直径は20o前後。
舌状花の花弁はごく細く、白色〜淡青紫色で雌性、オシベも冠毛もない。
なお、花弁が白色ではなく青紫色がかるのは、清浄な空気の中で育った時のみ。
筒状花は、黄色で両性、長さmm前後の冠毛がある。
総苞片は披針形〜線状披針形で2〜3列に並ぶ。
痩果は長さ1mmに満たない長楕円形で、その寿命は35年とされる。
そのため、多数の種子を作ることと相まって、驚異的な繁殖能力を持ち、駆除は極めて困難。

2019/6/19
土山サービスエリアの周囲に広がる草原の一角を、ヒメジョオンが白く染めていました。
個々の花は小さいですが、これだけの数の花が開くと壮観ですね。
右端は、確認のために茎を折ってみたもので、白いずいが詰まっていました。

※ よく似たハルジオンとの比較に付いては、こちらに比較写真を掲載しました。

アキノノゲシ(Lactuca indica)
<キク目・キク科・タンポポ亜科・タンポポ連・アキノノゲシ属>
   
キク科アキノノゲシ属の一年草で、東南アジア原産の史前帰化植物。
日本では、北海道から本州、四国、九州まで全国に分布する。
海外では、朝鮮半島から中国、台湾、東南アジアに広く分布する。
草丈は60p以上になり、大きなものは2mに達する。茎は分枝せず、直立する。
葉は互生し、下部の葉は長さ数十pで羽状深裂するが、上部では小さな全縁の葉となる。
花期は8〜11月で、茎の上部に円錐花序を付け、直径2cm前後の淡黄色の頭花を多数付ける。
頭花は稀に白色や淡紫色のものもあり、舌状花のみで筒状花はない。昼間開いて夕方にはしぼむ。
総苞は長さ1cm程で、総苞片は覆瓦(ふくが)状に重なり、暗紫色(が多い)の縁取りがある。
痩果は扁平で、長さ4oほどの長楕円形で、短い嘴状の突起があり、白色の冠毛がある。

2019/10/4
土山サービスエリアの周囲に広がる草原の所々で、アキノノゲシが花を付けていました。
このアキノノゲシに似た花があり、私もトゲチシャを間違えたことがあります(下記参照)。


ノゲシ属とアキノノゲシ属

ノゲシ
トゲチシャ
アキノノゲシ








アキノノゲシだと思って撮ったトゲチシャですが、上記のようにノゲシとアキノノゲシの特徴を併せ持っています。
花の形はアキノノゲシとよく似ていますが、花色が黄色で、アキノノゲシよりも濃く、ノゲシよりも淡い色です。
葉の形に関しては、ノゲシ同様に葉の基部が茎を抱くのに対して、アキノノゲシは茎を抱くことはありません。
トゲチシャの葉はノゲシほどには羽状に切れ込むことはなく、アキノノゲシに近い形状です。
ただし、葉の縁には刺状の細かい鋸歯があり、葉裏の中央脈上には大きな刺が1列に並んでいます。
これらに関しては、花期にずれがあり、ノゲシは4月〜7月、アキノノゲシは9月〜11月です。
しかし、トゲチシャは7月〜9月と両者と重なるときがあり、8月末に見たときアキノノゲシと間違えていました。


ブタナ(Hypochaeris radicata)
<キク目・キク科・タンポポ亜科・タンポポ連・エゾコウゾリナ属>
 

   
キク科エゾコウゾリナ属の多年草で、ヨーロッパ原産の帰化植物。
日本では、北海道から本州の広い範囲に分布する。
海外でも、アメリカ大陸やオーストラリア、ニュージーランドなど多くの地域に帰化している。
葉はロゼット状で裏面には毛がびっしりと生えている。
その中心から30〜50cm程の花茎を出し、花茎は途中で枝分かれする。
花茎には、葉は付かないが、葉が退化した鱗片状のものは付いている。
花茎の頂部に、直径3cm程の黄色い舌状花のみからなる頭花を付ける。
ブタナの名前は、フランス語の「Salade de porc」(ブタのサラダ)に由来する。

2019/6/19
土山サービスエリアの周囲に広がる草原の所々で、ブタナがちょっとした群落を作っていました。
今は盛りとばかりに咲いている株から、綿毛になった株まで、株によって成長度合いが異なります。

コウゾリナ(Picris hieracioides L. subsp. Japonica)
<キク目・キク科・タンポポ亜科・タンポポ連・コウゾリナ属>

キク科コウゾリナ属の越年草で、低地から山地の草地に生育する在来種。
日本をはじめ、中国からインド、ミクロネシア、オーストラリアまで広く分布する。
日本では、北海道から本州、四国、九州と全国に分布する。
草丈は数十cmになり、茎頂で枝分かれして、直径3cm程の黄色い頭花を付ける。
我が国の山地に普通に目にする野草である。根出葉はロゼット状に多数出る。
根生葉の形状は長楕円状披針形。草丈は50〜150p程度。全草に赤褐色の剛毛がある。
茎葉は互生し、倒披針形で、長さ10〜20p程度。
6〜10月頃、黄色で径2〜2.5p程度の花を散房状につける。

2019/6/19
土山サービスエリアを散策中、サービスエリアの周囲に広がる草原で見かけたコウゾリナです。
この株は、ほぼ咲き終わりのようで、咲いているのは1輪だけで、ツボミも見当たりませんでした。

ニガナ(Ixeris dentata)
<キク目・キク科・タンポポ亜科・タンポポ連・ニガナ属>
   
キク科ニガナ属の多年草で、在来種。
日本では、北海道から本州、四国、九州と全国に分布している。
草丈は50cmに達するものもある。根生葉は長い葉柄があり、長さ10cmほどの広披針形。
茎葉は、葉柄がなく、基部が丸く張り出して茎を抱く。ただし、上部では抱かないこともある。
茎の先に直径15o程の黄色い頭花を散状に付ける。
通常、舌状花は5個であるが6枚以上のものもある。特に8枚以上のものはハナニガナと呼ばれる。
オシベは筒状に合着し、先が2つに割れているメシベは筒の中にある。
総苞は、円筒形で長さは8o程。外片は極小さくて、基部に鱗片状に付く。

※ 沖縄料理で利用されるニガナ(ンジャナ)は本種ではなく、ホソバワダンという別種。

2019/6/19
土山サービスエリアを散策中、サービスエリアの周囲に広がる草原で見かけたニガナです。
細かく分枝してたくさんのツボミを付けており、これからも次々と開花していくと思います。


ニガナ属の仲間

       .
  <ニガナ>              <シロバナニガナ>              <ハナニガナ>
 
ニガナの舌状花の数は、5個が多いのですが、6枚以上あるものもあります。
ニガナの亜種であるイソニガナの変種とされているのが、シロバナニガナです。
そのシロバナニガナの1品種である黄花品種が、ハナニガナとされています。
上記の写真を見てもらえば一目瞭然ですが、舌状花の数が7〜11個と多いのが特徴です。


ノゲシ(Sonchus oleraceus)
<キク目・キク科・タンポポ亜科・タンポポ連・ノゲシ属>

キク科ノゲシ属の越年草で、ヨーロッパ原産の帰化植物。
日本では、全国的に道端や畑などに自生する。また、世界各地にも広く分布する。
草丈は50〜150pになり、茎は中空で、多数の稜がある。
葉は柔らかく、刺はあまり硬くない。羽状に切れ込み不規則な鋸歯がある。
上部の葉の基部は、両側が尖って角状に突き出し茎を抱く。下部の葉では付き出ないことが多い。
花期は4月〜10月で、頭花は黄色で直径2cmほどあり、多数の舌状花のみからなる(筒状花は無い)。
総苞は長さ10o強で、花柄と総苞にはしばしば腺毛があり、粘る。
花のあと総苞の下部はふくれ、痩果が熟すとそり返る。

2019/6/19
土山サービスエリアを散策中、サービスエリアの周囲に広がる草原で見かけたノゲシです。
この株は、ほぼ咲き終わりのようで、多少ツボミが残っていましたが、咲いているのは1輪だけでした。

オオニワゼキショウ(Sisyrinchium iridifolium var. laxum)
<キジカクシ目・アヤメ科・ニワゼキショウ属>
 

 
アヤメ科ニワゼキショウ属の1年草。北米が原産地の帰化植物。
日本では、本州から四国、九州、沖縄に分布する。
ニワゼキショウと同じような環境に普通に見られるため、両種が混生していることがある。
草丈は20〜30cmとニワゼキショウより大きいが、花は逆に小さく、さく果は大きい。
茎は基部で枝分かれし、扁平でごく狭い翼がある。幅は3o前後。
葉は幅4mmほどで、茎を抱き、茎に沿って直立する。茎の先に細い花柄をだし、小さな花を次々に開く。
花期は5月〜6月で、直径10mm程の小さな花を咲かせる。
花弁は内花被片、外花被片各々3枚からなり、内花被片はやや短く細い。
刮ハは直径5o前後の球形で、紫色を帯びた黄褐色。

2019/6/19
土山サービスエリアの周囲に広がる草原で、オオニワゼキショウを見かけました。
近くにニワゼキショウが群生していたのですが、こちらは数株だけでした。
ここから少し離れた場所で、紫色のないものが数株固まって咲いていました。
どちらも、刮ハと花冠の大きさの比率からオオニワゼキショウと判断できます。
ただ、上段の個体群は花被片が5個しかなく、外花被片が1個無いように思われます。
また、内外花被片の大きさに大差がなく、花の特徴はニワゼキショウに似ています。
ひょっとしたら、オオニワゼキショウとニワゼキショウの交雑種なのかもしれません。
下段の花は、内花被片3個が明らかに細く短めなので、オオニワゼキショウの特徴に合います。


オオニワゼキショウとニワゼキショウ

     .
<オオニワゼキショウ>                 <ニワゼキショウ> .
     .
<上記でオオニワゼキショウとしたもの>
 
<以前オオニワゼキショウとニワゼキショウの交雑種としたニワゼキショウ>
 
オオニワゼキショウは、刮ハの大きさから判断したものですが、花色が各々異なります。
今回見かけたものは花被片がほぼ白に近く、紫色の部分が無いものもあり、個体差なのでしょうか。
以前、刮ハの大きさからニワゼキショウとした交雑種ですが、中段左の花と似ています。


ニワゼキショウ(Sisyrinchium rosulatum)
<キジカクシ目・アヤメ科・ニワゼキショウ属>
   
アヤメ科ニワゼキショウ属の1年草。北米が原産地の帰化植物。
日本では全国の痩せ地に普通に見られる。芝生や草地などに群生する。高さ10〜20cmになる。
茎は扁平でごく狭い翼がある。葉は幅2〜3mm。茎の先に細い花柄をだし、小さな花を次々に開く。
花期は5月〜6月で、直径15mm程の小さな花を咲かせる。
花弁は内花被片、外花被片各々3枚からなり、両者の長さは変わらないが、内花被片はやや細い。
花色は白のものと赤紫のものがあり、中央部はどちらも黄色である。
花は、受精すると、一日でしぼんでしまう。
刮ハは直径3o前後の球形で、紫色を帯びた黄褐色。

2019/6/19
土山サービスエリアを散策中、サービスエリアの周囲に広がる草原で見かけたニワゼキショウです。
この一角だけ、ニワゼキショウが群生していました。といっても、花が小さいので目立ちませんが。

ネジバナ(Spiranthes sinensis var. amoena)
<キジカクシ目・ラン科・ネジバナ亜科・クラニチス連・ネジバナ属>
   
ラン科ネジバナ属の多年草で、日本の全土に分布する。別名としてモジズリの名がある。
分布域はヨーロッパ東部からシベリア、温帯・熱帯のアジア全域、オセアニアと極めて広い。
ラン科の植物としては、珍しく身近に見られる。
湿っていて日当たりの良い、背の低い草地に良く生育する。
花茎は10〜40cmになり、根際に数枚の葉を付ける。
葉は柔らかくて厚みがあり、冬季は楕円形をしているが、生育期間中には細長く伸びる。
花色は通常淡紅紫色(稀に白花)で、小さな花を多数細長い花茎に密着させるように付ける。
その花が花茎の周りに螺旋状に並んで咲く「ねじれた花序」が和名の由来である。
右巻きと左巻きの両方があり、中には花序がねじれない個体や、途中でねじれ方が変わる個体もある。
なお、右巻きと左巻きの比率は、ほど同率である。

2019/7/9
土山サービスエリアを散策中、サービスエリアの周囲に広がる草原で見かけたネジバナです。
草原は広いのですが、見かけたのは2株だけで、数はそれほど多くはなさそうです。

ショウジョウソウモドキ(Euphorbia heterophylla)
<キントラノオ目・トウダイグサ科・トウダイグサ亜科・トウダイグサ連・トウダイグサ属>


 
トウダイグサ科トウダイグサ属の一年草で、北アメリカ南部〜アルゼンチンの熱帯が原産地。
日本へは戦後に沖縄に侵入し、関東辺りまで広がっている。
海外でも、熱帯から亜熱帯に広く帰化し、台湾や中国でも広がり始めている。
草丈は50〜100cmで、茎は直立し、2分枝することもある。茎を切ると白い乳液が出る。
葉は互生し、長さ3〜12cmの長卵形〜長楕円形で、全縁が多いが、波状の鋸歯や切れ込むものもある。
花期は花期は7〜9月で、茎の上部に葉が集まって中心部がやや白い苞葉になり、その上に杯状花序をつける。
杯状花序は、雌雄異花の小花が集まったもので、雄花には1個のオシベ、雌花には大きな子房と3裂した花柱がある。
どちらも花被片のない無花被の花で、1個の雌花と複数の雄花で1つの花序を形成し、1つの花のように見える。
なお、杯状花序には、たらこ唇のような腺体が1個あり、蜜を供給している。
果実は三角形の刮ハで、直径5mm程度。成熟すると下垂する。

※ 名前の通り、本種は近縁種のショウジョウソウと混同されることがあるが、下記の点が異なる。
・ショウジョウソウの苞葉は、中央がくびれたヴァイオリン形で、基部が鮮やかな赤色になる。
 ショウジョウソウモドキの苞葉は、基本的には卵形〜披針形で、基部は白系統の色である。
・ショウジョウソウの腺体が横長楕円形なのに対し、ショウジョウソウモドキの腺体は円形である。

2017/8/13
名神高速道路から中国自動車道へ、吹田JCTで乗り換えた辺りで、いつも渋滞します。
今は、手前で新名神に乗ってしまうので、この渋滞にはまることは無くなりました。
この渋滞にはまっていた頃、夏に道路脇を見ると見慣れない野草がたくさん生えていました。
ちょうど渋滞で、車はノロノロ進んでは止まる状態でしたので、望遠で窓から撮影しました。
芽吹いて間がないような小さなものから、花を開花させているものまで、びっしりと生えています。
人手が入りにくい、高速道路の分離帯なので、我が物顔で広がった結果のようです。
花の特徴からトウダイグサの仲間であることは分かりましたので、後で調べることにしました。
その結果、ショウジョウソウモドキとしました。葉の形などは異なりますが、花はそっくりです。
ただ、その後、コバノショウジョウソウ(Euphorbia dentata)にも似ていることに気が付きました。
Webで調べると、葉身の幅が広めで全縁の葉をもつ個体と、細めで鋸歯がある個体の写真が掲載されています。
ショウジョウソウモドキは全縁が基本とされ、コバノショウジョウソウは一回り小さく、全縁か波状歯牙とされています。
Webに掲載されている写真には、ショウジョウソウモドキとして両方の特徴を持つものが多々見受けられます。
ひょっとしたら、両者が混同されているのではないかという気がしています。
コバノショウジョウソウに関しては情報が乏しいうえ、上の写真しかないので、どちらなのか判断できません。
葉の特徴から、コバノショウジョウソウの可能性もあるのですが、仮にショウジョウソウモドキとしています。
なお、ショウジョウソウモドキは関東辺りまで進出しているようですが、自宅近くでは見たことがありません。


トウダイグサ属の仲間

日本で見られるトウダイグサ属の仲間には、園芸品種として持ち込まれたものや侵入種があります。
園芸新種で良く知られているのは、クリスマスの頃に良く販売されているポインセチアでしょう。
苞葉が真っ赤やピンクなどに色付いてきれいですよね。ちなみに、和名はショウジョウボクです。
トウダイグサ属の特徴はなんといっても杯状花序で、この独特の花序を見ればトウダイグサ属と分かります。

       .
<ショウジョウソウ>         <ショウジョウソウモドキ>          <ハツユキソウ>

上記の3種は、海外から入ってきたもので、ハツユキソウは園芸品種です。
ショウジョウソウとショウジョウソウモドキは南北アメリカの熱帯地方、ハツユキソウは北米南部が原産地です。

       .
 <トウダイグサ>              <タカトウダイ>             <チャボタイゲキ>

トウダイグサとタカトウダイは在来種で、本州以南に分布しています。
チャボタイゲキは地中海沿岸からの帰化植物で、本州以南で見られますが数は多くないようです。

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  <ニシキソウ>             <オオニシキソウ>             <コニシキソウ>

この3種は、トウダイグサ属ニシキソウ亜属で、ニシキソウ属として分けられることもあります。
ニシキソウはこの中では唯一の在来種で、日本全国で見られます。
オオニシキソウは南北アメリカ、コニシキソウは北アメリカが原産地の帰化植物で、日本全国で見られます。


クレマチス(Clematis)
<キンポウゲ目・キンポウゲ科・キンポウゲ亜科・センニンソウ属>
   
キンポウゲ科センニンソウ属の多年草で、花が大きく観賞価値の高い品種の総称。
クレマチスの原種は約300種類存在するされ、日本を含め北半球に広く分布している。
花には花弁はなく、花弁のように見えるのは萼で、原種は花も小さく、花色も限定される。
果実は先端に鞭状の突起があり、その表面に多数の綿毛が付く。
葉は3出複葉か2回3出複葉で、つる性のものでは葉柄が他のものに絡んで茎が固定される。
日本産の原種としては、ボタンヅル、センニンソウ、ハンショウヅル、カザグルマ等がある。
それらの中でもカザグルマのように大柄で平開する花が観賞用として、喜ばれる。
現在、人工交配などによって2000種を超える品種が作出されている。
花の形には、一重咲き、八重咲き、万重咲き、チューリップ咲き、釣鐘型などがある。

2015/2/3
足柄サービスエリア上りに立ち寄ったとき、スタバ裏のフェンスに絡みついていました。
白い綿毛がぼんぼりの様にたくさん付いていたのですが、正体不明でした。
後で調べてもわからなかったのですが、ある日、偶然にクレマチスを見て、それと分かりました。
センニンソウ属では、花後に花柱が伸びて残り、長い毛が開いて羽毛状になります。
センニンソウやボタンヅルでは数が少ないのですが、クレマチスは数が多いので球状になるようです。
改めて写真の枯れた葉を確認すると、3出複葉になっていました。


クレマチスの花

クレマチスには、春咲き、夏・秋咲き、冬咲き、四季咲きがあり、長期にわたって楽しめます。
花の形には、一重咲き、八重咲き、万重咲き、チューリップ咲き、釣鐘型など多様です。
そういった多くのクレマチスが、相模原市立麻溝公園には植栽されており、楽しむことができます。
下記の写真は極一部の品種で、約200種、7000株のクレマチスが植えられており、春から秋まで楽しめます。

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アカジソ(Perilla frutescens var. crispa f. purpurea)
<シソ目・シソ科・イヌハッカ亜科・ナギナタコウジュ連・シソ属>
   
シソ科シソ属の1年草で、中国原産の史前帰化植物である。
平安時代には栽培が始まっていたとされ、栽培植物であるが各地で野生化している。
草丈は50〜100cmで、4稜形の茎には、長い下向きの軟毛がまばらに生える。
葉は対生し、長さ8〜10cmの広卵形で先が尖り、長い葉柄がある。
葉身は両面とも赤紫色で、葉質は薄く、縁には粗い鋸歯がある。
花期は8月〜10月で、枝先に円柱形の総状花序を付け、淡紅紫色の小花を多数付ける。
花色は紅色〜赤紫色、または白色で、花冠は長さ4〜5mmの唇形花である。
上唇は浅く2裂し、下唇は大きく3裂する。オシベ4個は花冠からはあまり突出しない。
メシベの柱頭はハの字型に2裂する。萼は釣鐘形で5分裂し、果期には長さ5〜6mmになる。
萼筒には白色の長毛が密生し、黄色の腺点が散在する。
果実は4分果で、分果は長さ1mm前後の球形。表面に網目模様がある。
葉にはアントシアン系の色素、シアニジンを含みクエン酸によって強く赤く発色する。
また、シソの精油にはペリルアルデヒドが含まれ、強い防腐作用と殺菌作用を持っている。
防腐作用は、5〜10%の食塩と併用することで得られ、単独では効果がない。
これら性質が、日本では梅干を作る際に利用される。

2019/10/4
鈴鹿パーキングエリアの外れにある草原で、アカジソが大きくなり、花を付けていました。
畑に植えられているアカジソは時折見かけますが、野生化したものは初めて見ました。

クルマバナ(Clinopodium chinense)
<シソ目・シソ科・イヌハッカ亜科・ハッカ連・トウバナ属>
   
シソ科トウバナ属の多年草で、在来種。
日本では、北海道から本州、四国、九州まで広く分布している。
海外では、朝鮮半島にも広く分布している。
茎は四角形で、草丈は20〜80cmに達し、葉は対生する。
葉は短い葉柄があり、長さ2〜4cmの長卵形で、基部は円形。縁には鋸歯がある。
花期は8月〜9月で、茎の上部に数段にわたって輪状に密集して花を付けるが、これが名前の由来。
花は唇形で長さ10o程。上唇は小さくて浅い切れ込みがあり、下唇は大きく3裂する。
雄しべは4本で、下の2本は長く斜上する。萼は長さ8oほどで、紅紫色を帯びることが多い。

2019/6/19
土山サービスエリアの周囲に広がる草原で、クルマバナがベンチ横で花を付けていました。
萼だけではなく、茎や葉にまで紅紫色が入っていました。

ヒロハフウリンホオズキ(Physalis angulata)
<ナス目・ナス科・ホオズキ属>


 
ナス科・ホオズキ属の1年草で、北アメリカ、熱帯アメリカが原産地の帰化植物。
日本ではほぼ全国に分布しており、海外でもアジア、アフリカ、ヨーロッパ、オセアニアなどに移入。
草丈は20〜100cmで、茎は直立し、よく分枝し、枝を横に広げる。稜があって軟毛が散生する。
葉は互生し、葉身は長さ4〜10cmの卵形で、先が尖り、不規則な鋸歯がある。
花期は8月〜10月で、葉腋に直径1cm前後で、淡黄色の花を横向き〜やや上向きに単生する。
花冠は5角形で、普通、斑紋はないが、花冠の奥が褐色(濃さには個体差がある)を帯びることがある。
オシベは5個で、青色〜紫色の葯は長さが2o前後ある。
花柄は花時に5〜15mmであるが、果時には20mmほどに伸びる。
花時には萼は長さ4〜5mmであるが、花後に袋状に大きく成長し、果実を包み込む。
袋状に育った萼は、最初緑色であるが、徐々に脈が紫褐色を帯び、熟すと全体が紫褐色になる。
この宿存萼には10稜があり、長さは20〜35mm、幅は15〜25oになる。
中の液果は直径8〜14mmの球形で、未熟なものは緑色をしているが、熟すと淡褐色になる。

2017/8/13
名神高速道路から中国自動車道へ、吹田JCTで乗り換えた辺りで、いつも渋滞します。
今は、手前で新名神に乗ってしまうので、この渋滞にはまることは無くなりました。
この渋滞にはまっていた頃、夏に道路脇を見ると見慣れない野草がたくさん生えていました。
ちょうど渋滞で、車はノロノロ進んでは止まる状態でしたので、望遠で窓から撮影しました。
その内の1つがこのホオズキのような果実が付く草本で、ホオズキと異なり、ずいぶんと分枝しています。
葉には、不規則な波状鋸歯があり、全縁に近いものは見当たりません。
花冠は5角形の淡黄色で、奥の方は色は濃くなりますが、褐色にはなっていません。
宿存萼(ホオズキ)は緑色で、脈の色も緑色で、うっすらと褐色を帯びているものもあります。

後で調べて、ヒロハフウリンホオズキかセンナリホオズキのどちらかであろうと目星を付けました。
以前は、両者が混同されて同一種とされ、その後、別種として分類されたとか。
それほど似ているということでしょうから、見分けるのは難しいということなのでしょう。

センナリホオズキの葉は全縁か少数の鈍鋸歯で、鋸歯の多いヒロハフウリンホオズキに軍配です。
花の特徴から言えば、褐色の班がないのでヒロハフウリンホオズキに軍配です。
ヒロハフウリンホオズキの宿存萼の脈は紫褐色を帯び、センナリホオズキは淡黄緑色で紫褐色は帯びません。
見える範囲で、明瞭な紫褐色を帯びた脈は見当たらないので、センナリホオズキに軍配です。
かなり大きくなった宿存萼でもうっすらと褐色を帯びている程度ですが、葉と花の特徴から本種としました。

イタドリ(Fallopia japonica)
<ナデシコ目・タデ科・タデ亜科・イタドリ属>
 
タデ科イタドリ属の多年草で、スカンポなどの別名を持つ。
北海道東部を除く日本全土、朝鮮半島から中国、台湾に分布する東アジア原産種。
世界の侵略外来種の選定種で、その旺盛な繁殖力ゆえに嫌われ者である。
草丈は50〜150cmで、茎は中空で多数の節があり、三角形の葉が互生する。
雌雄異株で、雄花はオシベが花弁の間から飛び出すように長く発達している。
雌花は、メシベよりも花弁の方が大きい。
秋に熟す種子には3枚の翼があり、風によって散布される。

2019/10/4
鈴鹿パーキングエリアの外れにある草原で、イタドリが大きくなり、花を付けていました。
種子が付いているので、この株は雌株ですね。花と大きくなった種子が混在しています。

イヌタデ(Persicaria longiseta)
<ナデシコ目・タデ科・タデ亜科・イヌタデ属>
 
タデ科イヌタデ属の一年草で、在来種。
日本では、北海道から本州、四国、九州と全国に分布する。
海外では、朝鮮半島から中国、台湾、マレーシアに分布している。
草丈は20〜50cmで、茎は赤味を帯びることが多い。
葉は互生し、長さ3〜8cmの広披針〜披針形で、先が尖り、基部は楔形。
葉の縁は全縁で縁毛があり、主脈上には伏毛がある。
花期は6月〜10月で、長さ1〜5cmの円柱状の総状花序に紅色の小花を多数付ける。
花被は淡紅色で5裂し、花後には紅色になって痩果を包んでの残る。花弁はない。
オシベは8個、花柱は3裂する。小苞は赤色で、長い縁毛があり、花の間から突き出る。
托葉鞘は長さが5〜7mmの円柱状で、先に鞘と同じような長さの剛毛が付く。
痩果は3稜形で、長さ2mm前後。赤くなった花被に包まれたまま、黒く熟す。

2019/10/4
鈴鹿パーキングエリアの外れにある草原で、イヌタデが長めの花穂をたくさん垂れていました。
草原の一角にちょっとした群落を作っていましたが、花は極一部が咲いているだけでした。

オオイヌタデ(Persicaria lapathifolia)
<ナデシコ目・タデ科・タデ亜科・イヌタデ属>
 
タデ科イヌタデ属の一年草で、在来種。
日本では、北海道から本州、四国、九州と全国に分布する。
海外では、北半球の冷温帯・暖温帯に分布している。
草丈は80〜200cmで、茎の下部は節が膨らみ、よく分枝する。
葉は互生し、長さ15〜25cmの披針形で基部は楔形、縁毛があり、中央脈には伏毛がある。
花期は6月〜10月で、長さ3〜10cmの円柱状の総状花序に小花を多数付け、先が垂れる。
花被は白色〜淡紅色で4〜5裂し、花後にも痩果を包んでの残る。花弁はない。
オシベは6個、花柱は2裂する。托葉鞘は筒状膜質で、下部に太い脈が目立ち、縁毛は無い。
痩果は直径2mm前後の扁平な円形で、両面が少し窪む。果実は褐色〜黒褐色。

2019/10/4
鈴鹿パーキングエリアの外れにある草原で、イヌタデの隣でオオイヌタデが大きくなっていました。
高さはイヌタデの倍くらいになり、白い花穂が垂れ下がっていました。
開花は、イヌタデより少し遅いようで、開花しているものは数えるほどしかありません。

ギシギシ(Rumex japonicus)
<ナデシコ目・タデ科・タデ亜科・ギシギシ属>


 
タデ科ギシギシ属の多年草で、広く日本に分布している。
スイバと異なり、同じ株に両性花と雌花をつける。茎や花が赤味を帯びない点でスイバと区別できる。
茎の途中の葉の付き方や、痩果を包む萼片に瘤状のふくらみがあるかどうかでも区別できる。
草丈は40〜100cmほどになり、茎は直立して多数分枝する。
下部の葉は、長楕円形で長い柄があり、縁は波打っている。
茎葉は上部ほど小さくなり、無柄になる。葉先は丸く、基部はやや心形。
花期は5月〜6月で、花は細長い総状花序に付き、多段に密に輪生する。雌雄同株。
両性花と雌花があり、花被片(萼)6個、オシベ6個、メシベ1個からなる。
果実を3個の内花被が包む。内花被は心形で、縁に不規則な鋸歯があり、中央に長卵形のこぶがある。

2019/6/19
土山サービスエリアを散策中、サービスエリアの周囲に広がる草原の縁で見かけたギシギシです。
上段の写真で、赤茶色のナガバギシギシの右下に見える黄緑色のものがギシギシです。
既に成熟が進み、鮮やかな緑色から褐色に変わりつつあり、色褪せてきています。
若々しいギシギシの色に付いては、こちらを参照ください。ほぼ同じ時期に撮ったものです。

ナガバギシギシ(Rumex crispus)
<ナデシコ目・タデ科・タデ亜科・ギシギシ属>


   
タデ科ギシギシ属の多年草で、ヨーロッパ原産で帰化植物。
日本では、北海道から本州、四国、九州と広く全国に分布している。
草丈は50〜150cmになり、茎は直立して、多数に分枝する。
下部の葉は、長い柄がある長楕円形で、縁は細かく波打って、基部は円形またはくさび形。
茎葉は、上部に行くほど葉は小さく、葉柄は短くなる。先は丸く、基部は円形か楔型。
花期は5月〜7月で、長い総状花序に多段に密に輪生する。雌雄同株、両性花と雌花がある。
花は、外花被3個、内花被3個、オシベ6個、メシベ1個からなる。
メシベには3個の花柱があり、柱頭は細かく裂ける。内花被片は大きくなり、痩果を包み込む。
その内花被片は広卵形で全縁(下部に歯牙があることも)。瘤状の突起があるが、内1個が大きい。
花穂は、後に紅く染まることが多い。

2019/6/19
土山サービスエリアを散策中、サービスエリアの周囲に広がる草原の縁で見かけたナガバギシギシです。
上段の写真で、下の方で茶色く写っているのが本種で、近くで黄緑色っぽいのはギシギシです。
花穂に付く果実の中に、ギシギシの果実のようなものがあったのですが、ギシギシが赤みを帯びることはありません。
多くの未熟な果実の内花被片は卵円形で全縁です。そして3個の瘤の内、1個だけが大きくなっていました。
なんだか良く分からなくて、後で調べた結果、花穂の色、内花被片の瘤の大きさがバラバラな点から本種としました。
ただ、ギシギシのような果実が混じっていることから、ギシギシとナガバギシギシの自然交雑種かもしれません。

コメツブツメクサ(Trifolium dubium)
<マメ目・マメ科・マメ亜科・シャジクソウ連・シャジクソウ属>
 
マメ科・シャジクソウ属の多年草で、ヨーロッパ - 西アジア原産の帰化植物。
日本では、全国的に分布している。
コメツブウマゴヤシと間違われることがあるが、コメツブツメクサは地を這うように背が低い。
草丈は20〜40pほどで、茎は良く分枝して横に広がる。
葉は3小葉で、葉柄は数oと短い。
小葉は長さ10o弱の楕円形で、葉脈がはっきり見え、側脈は並行。
花期は5月〜7月で、葉腋から2p程の花序枝を出し、その先に直径7oほどの花序を付ける。
黄色い蝶形花は長さ3oほどで、5〜20個ほどが球状に集まって付く。
授粉後、花は垂れ下り、花冠は枯れてそのまま残り、その中で豆果は成熟する。

2019/6/19
土山サービスエリアを散策中、サービスエリアの周囲に広がる草原で見かけたコメツブツメクサです。
下記も終わりに近いので茶色く枯れた花が多いのですが、まだ、新しい花も咲き続けています。

シロツメクサ(Trifolium repens)
<マメ目・マメ科・マメ亜科・シャジクソウ連・シャジクソウ属>
 
2019/6/19                         2019/7/9
 
2019/6/19                         2019/7/9
マメ科・シャジクソウ属の多年草で、ヨーロッパ・北アフリカ原産の帰化植物。
日本では、全国的に分布している。
名前のツメクサ(詰め草)は、ガラス器の緩衝材として、シロツメクサの干し草を使用していたことに由来する。
日本には、明治時代に家畜用の牧草として導入され、それが野生化したもの。

2019/6/19
土山サービスエリアを散策中、サービスエリアの周囲に広がる草原で見かけたシロツメクサです。
残念ながら、花は終わってしまったようで、ここでは白い花はありませんでした。
所で、この写真の中に四つ葉のクローバーが2つ写っているのが分かりますか。
1つは分かり易と思いますが、もう1つは難しいかもしれません。正解はこちらです。
なお、この近辺で四つ葉のクローバーを4個、採取できました。
2019/7/9
自宅に戻るときにも立ち寄ったのですが、そのときにも多くの四つ葉、五つ葉をクローバーを見つけました。
こちらの写真には、四つ葉のクローバーが1つ、五つ葉のクローバーが2つ写っています。
どこにあるか探してみてください。左の写真よりも分かり易いかもしれません。正解はこちらです。
四つ葉のクローバーは取るのをやめ、五つ葉のクローバーを2つだけ採取しました。

七つ葉のクローバーまで採取したことがありますが、それらはこちらに掲載しています。









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