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キイロスズメの成長記録U
前蛹から蛹へ
2023/10/11



実家の畑に、昨年同様にツクネイモ(ナガイモの仲間)を植え付けました。
その蔓が、6月に入ってから伸び始めたのですが、その葉にキイロスズメが産卵していました。
キイロスズメの成虫は見たことがないので、一部を飼育箱に移して成長の様子を記録しようと思い立ちました。
第1部は、卵から孵化して、サナギから羽化するまでの約1ヶ月の記録です。
今回は、なかなか見る事が出来なかった前蛹(ぜんよう)からサナギへの脱皮の様子の記録です。


2023/10/11 5:54  →→→→→→→→→→→→  2023/10/11 6:31
当初、サナギからの脱皮と同じように、殻が割れて中から出てくるイメージを持っていました。
しかし、実際に見ると、出てくると言うよりは、皮を脱ぎ捨てると言った方が近い気がします。
例えて言うならば、背中チャックのつなぎを、足の指を使って少しずつずり下げるイメージです。
ダボダボのつなぎがピチピチになり、ついに背中のチャックが壊れて、ぱっくりと開き、
中ならサナギが顔を出し、そのまま足指で少しずつずり下げて、ついに脱ぎ終わるといった感じです。


2023/10/6 11:35

2023/10/10 20:58
体色が暗色化し、頭部の上側がポッコリと盛り上がってきました。


2023/10/11 5:54
翌早朝、まだ、脱皮が始まっていない(頭胸部背面が割れていない)と思い、念のため撮影。
このとき、尾端の外皮が皺になって、形が変わっているのに気が付きました。
そう、尾端の方から脱皮が始まっているのでした。
頭胸部背面が割れるのが最初だと思い込んでいたのですが、それが大間違い。
外皮が引っ張られて、サナギと外皮を繋いでいた気門の部分が伸びて、白っぽくなっています。


    2023/10/11 6:04               2023/10/11 6:05
尾端をモゾモゾと動かして、外皮をさらに尾端の方にずり下げて行きました。
そして、ついに頭胸部の背面がぱっくりと割れて(裂けて)、サナギが顔を出しました。
このときには、外皮とサナギを繋いでいた気門の部分が、全体に引っ張られて白い帯状になってます。


2023/10/11 6:08                2023/10/11 6:08
さらに割れ目(裂け目)が大きくなり、口の部分が引っ掛かったような状態になりました。
ここで、体を大きくくねらせるように転がり、口の部分を外していました。


2023/10/11 6:10                2023/10/11 6:10
口の部分が外れると、そこにつながっていた触角や口吻などが抜けていきました。
このときに気づいたのですが、触角や口吻は独立していて、本体とは離れていました。


2023/10/11 6:11                2023/10/11 6:12
さらに外皮がずり下がって、半分以上が抜け出ています。
触角や口吻が本体から浮き上がっているのが分かると思います。


2023/10/11 6:15                2023/10/11 6:16
9割方脱皮は終わったようで、浮き上がっていた触角や口吻は本体に張り付いています。


2023/10/11 6:23                2023/10/11 6:24

2023/10/11 6:26                2023/10/11 6:28
抜け殻が尾端に付いたまま、なかなか外れないようです。
ここで、体全体を大きくくねらせて転がり、ひねるようにして抜け殻を外しました(下記)。


2023/10/11 6:31
無事に脱皮が完了し、抜け殻が外れました。
本来、繭の中で行うことなので、狭い繭の中での脱皮は、もう少しハードかもしれません。
尾端を拡大したのが右の写真ですが、尖った爪のようなもので外皮を引っ張っていたようです。


2023/10/11 8:01
1時間半ほど経った頃に見に行くと、団子状だった頭部が扁平に伸びていました。

この後、最後の1匹の様子を見に行くと、既に脱皮した後でした。
6匹の幼虫を飼育して、脱皮している所を確認できたのは、この1匹のみです。
今回の経験で、脱皮が近いかどうかの判断点が分かりました。
とはいえ、後どれくらいで脱皮が始まるのかまでは分かりません。見るには根性が必要なようです。

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